政治学者・岩田温

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政治学者 岩田温の論説・コラム集をご覧頂けます。 岩田温大學とは一般社団法人日本学術機構の賛助会員制度です。 岩田温大學で公開しているメルマガをnoteで販売いたしております。 岩田温大學:https://iwata-atsushi.com

最近の記事

【岩田温大學】チベット事件弾圧クロニクル

繰り返される「アウシュビッツ」の悲劇 第二次世界大戦が終了し、ナチス・ドイツの蛮行が明らかになったとき、その罪の余りの重さに、世界の人々は愕然とした。ナチス・ドイツはユダヤ人という一民族の根絶やしを計画し、科学技術を駆使しながら、計画を粛々と進行していた。罪無きユダヤ人が、ユダヤ人であるというだけで殺されていったのである。科学技術の発展、進歩とともに人間の進歩が信じられた時代もあったが、アウシュビッツの悲劇は、人間、近代に潜む野蛮を明らかにした。  多くの人々が、アウシュビッ

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    • 【岩田温大學】中国人権弾圧クロニクル

      共産主義というウイルス 一億人を超える犠牲者 中共(中華人民共和国。以下中共)とは、スターリンの支配するソ連、ヒトラーの支配するナチス・ドイツと全く同じ範疇に入る忌むべき全体主義体制の「悪の帝国」であり、究極的には打倒されるべきものである。この認識が、殊の外日本人には希薄であるように思われてならない。  共産主義とは二十世紀、全世界に撒き散らされる超悪性のウイルスともいうことができる。このウイルスによる犠牲者は、両世界大戦の死者の合計数六千万人をはるかに上回る一億人にも達す

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      • 【岩田温大學】人種差別撤廃と日本の使命

        古代ギリシャの奴隷制 古代ギリシアの都市アテネは、民主主義揺籃の地として知られている。今を遡ること数千年、遥か古代にある種の民主主義体制が確立し、民主主義を巡る討議が為されていたことは驚嘆に値する事実だといってよいだろう。トゥキディデスは『戦史』に、民主主義体制こそ生命を賭して守る価値のある政体だと説いたペリクレスの演説を書き記している。また、プラトンは『国家』において、民主主義が時に衆愚政治に陥ることを指摘し、民主主義の脆弱性を指摘した。民主主義の起源は極めて古く、その可能

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        • 【岩田温大學】GHQによる占領政策の実態

          「被占領期」という時代区分 日本史の教科書を読んでいて不思議に思うことは数多いのだが、最も不可解だと思うのは、その時代区分の仕方である。「中世」、「近世」、「近代」といった時代区分の仕方もかなり怪しいのだが、これは解釈の相違ということもあるだろうから、ここでは論じない。だが、解釈云々を論ずる余地も無いほどに杜撰なのが戦後の区分である。全ての教科書で昭和二十年八月十五日を境として、戦前、戦後という区分がなされている。  だが、昭和二十年八月十五日から今日に至るまでを全て「戦後

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        【岩田温大學】チベット事件弾圧クロニクル

          【岩田温大學】アウシュビッツの悲劇と日本

          日独の同一視 二十世紀の悲劇は数多いが、アウシュビッツの悲劇はその最たるものである。 「古代、進歩的思想という、もっとも広い意味での啓蒙が追求してきた目標は、人間から心を除き、人間を支配者の地位につけるということであった。しかるに、あますところなく啓蒙された地表は、今、勝ち誇った凶徴に輝いている」(アドルノ、ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』) 「何故に人類は、真に人間的な状態に踏み入っていく代わりに、一種の新しい野蛮状態へ落ち込んでいくのか」(同右)  狂気を目にした哲学

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          【岩田温大學】アウシュビッツの悲劇と日本

          【岩田温大學】人権問題からは見えてこない本当のチベット問題

          ノンポリが人権派となった? 中国、四川省における大地震の発生以来、忘れ去られてしまった観のあるチベット問題だが、改めてこの問題を考えてみたい。  「チベット暴動」などと呼ばれた今回のチベット人の一連の蜂起は、単なる「暴動」などではありえない。それは、長年にわたる中共の過酷な支配、文化破壊、民族浄化に対するチベット人の抵抗として捉えるべきだろう。チベットの問題を世界各国が取り上げ、「人権」問題として中共の弾圧に対して世界各国、多数の人々が批判した。それに対して日頃は「人権」、

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          【岩田温大學】人権問題からは見えてこない本当のチベット…

          【岩田温大學】もうひとつの靖国問題

          靖国を語る上での前提の議論 祖国の危機に際して敢然と立ち上がり散華した英霊の鎮まる靖国神社は、過去、現在、未来が一つに束ねられた垂直的共同体としての我が国を表徴する精神的支柱の一つである。これを尊び、靖国神社に鎮まる英霊を顕彰することは、日本に生を享けた日本国民の崇高な義務に他ならない。この聖域に関する他国の容喙は、本来存在すべきでないし、容喙される事態に立ち至ったならば、毅然としてこれを一蹴するのが、国家の規範的姿というものである。そして、大東亜戦争をはじめとする幾多の戦争

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          【岩田温大學】もうひとつの靖国問題

          【岩田温大學】『反核運動の真実』

          反核と核兵器廃絶は同義語にあらず 日本人本来の美徳ゆえであろうか、日本人は根本的に他人を疑うことを忌み嫌う傾向がある。国際政治における日本人の楽天的な姿勢を批判してきた保守派にも、人の良い日本人が多く、左翼はこれを悪用してきた。  「平和憲法を守れ」、「核廃絶は人類の悲願」などと愚昧なスローガンを目にして、多くの保守派はその幼児性を笑い、「左翼は頭が悪い」と批判してきた。だが、彼ら左翼は本当に愚か故に数々の奇行・愚行を繰り返して来たのだろうか。左翼は単純に愚昧な人士のみで形

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          【岩田温大學】『反核運動の真実』

          【岩田温大學】東京大空襲 襲い来る赤い吹雪

          前代未聞の無差別 都市焼夷爆撃作戦  昭和二十年三月十日。この日は日本民族が存在する限り、広島、長 崎の原爆投下の惨状と共に忘れてはならない日である。この日の東京大空襲の悲劇は、大東亜戦争中の日本国内におけるとりわけ悲惨な事件であったといえよう。  東京大空襲。それは紛れもなく、非戦闘員たる民間人の殺戮を目的として為されたアメリカ軍による蛮行であった。我々が忘れてはならないのは、この東京大空襲は、戦争の遂行中に偶然為された作戦ではないということだ。実に事前に周到に計画された

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          【岩田温大學】東京大空襲 襲い来る赤い吹雪

          【岩田温大學】原爆投下に秘められた内幕とは

          久間発言に見るマスコミの感情論 平成十九年七月三日、久間章生防衛相が、アメリカの原爆投下に対して「しょうがない」と容認する発言をして、辞任に追い込まれた事件は記憶に新しい。彼の問題とされた発言は次の二点である。 「原爆が落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだ、という頭の整理で今、しょうがないな、という風に思っている」「国際情勢とか戦後の占領状態からいくと、そういうこと(原爆投下)も選択肢としてはありうる」(括弧内引用者)  ここにおけ

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          【岩田温大學】原爆投下に秘められた内幕とは

          【岩田温大學】はだしのゲンを斬る!

          青少年の左傾化に貢献 戦後日本人の左傾化に最も貢献した本、それは決してマルクスの『資本論』ではない。幾多の過激で日本人の精神を蝕む有害な書が出版されたが、青少年の非日本人化(=頽廃)に最も貢献したのが中沢啓治著『はだしのゲン』である。  この極左プロパガンダの書は「反核」のみを主張する漫画ではない。「反天皇制」、「反戦」、「侵略戦争史観」、「在日擁護」、「日本人の残虐性」など、戦後左翼勢力が吹聴したプロパガンダが全て内包された恐るべき 漫画である。  物語は終戦末期八月の

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          【岩田温大學】はだしのゲンを斬る!