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#380 業界ネタ~「薬の価値」とは誰にとっての価値なのか

おはようございます!今日も冷え込んでいますね。娘を保育園に連れて行く途中の道で霜柱を久しぶりに見つけました。娘も珍しかったらしく、踏みながら感触を楽しんでいました。今年は本当に暖かいからか、初めて見たんじゃないかな。気候変動の影響なんでしょうね。何となくですけど、今年は春が来るのが早いんじゃないかなと勝手に思っているところです。花粉も飛び始めているらしいですよね。春が待ち遠しいですね。さてさて本日は「「薬の価値」とは誰にとっての価値なのか」についてです。

薬の価値とは?

リンク先の記事が結構、今後の業界にとって重要なことを示唆しているように思ったので、共有します。以下、記事からの抜粋です。さて、昨年末、いつものごとくXを徘徊していたところ、気になる論文を見つけました。「The Origin of First-in-Class Drugs: Innovation Versus Clinical Benefit」というタイトルで、読んでみるとなかなか興味深い内容でした。端的に言うと、ファースト・イン・クラスの医薬品は科学的な進歩を意味するものの、半分の以上の患者にとっては臨床的な追加のベネフィットに繋がっていない(欧州の場合)、と言うのです。臨床試験で効果が認められて承認されているはずなのに、患者のベネフィットに繋がらないってどういうこと?そんなモヤモヤとともに論文を社内にシェアしたところ、「ファースト・イン・クラスへの評価は、規制当局、医師、患者、業界でなされるべきですが、現実的には患者が抜けているのではと考えています」とのコメントをもらい、はっとしました。

色んな視点で価値を考える

確かに医薬品の価値を考える時には色々な視点が重要になりますよね。海外ではPROなんかで患者さんの主観的な評価もエンドポイントで評価することが多いとは思いますが、まあPROで差が出たとしても、それだけで患者さんにとって価値があると言い切るのも少し無理があるのかなと。最近ではレカネマブが介護に対して与える影響なんかも価値としてとらえようみたいな話も出てきていますよね。科学的な評価も必要とは思いますが、医薬品って公共性が高い商品だと思うので、多様な視点で価値を評価しないとダメなのかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?医薬品の価値の定義みたいなものをちゃんと作った方が良いのかもしれないですね。少なくとも薬価を決めるときの加算の項目は国が考える医薬品の価値に相当するところだと思いますが、患者さんの視点は少なくとも抜けていますよね。そういうところから変えていかないと本当に意味のある医薬品を作ると言うことにつながらないことになりそうです。日本は出遅れ気味なんだと思いますが、考えるタイミングに来ているのかもしれないですね。ではでは、また!


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