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#165 業界ネタ~日本事業の投資優先度

おはようございます!ようやく娘も保育園に行けるようになりました。とはいえ久しぶりの保育園だったので、なかなかのグズリっぷりで大変ではありました。。。明日は保育園の運動会的なイベントなのですが、体調次第かなと。昨年も突発性発疹で参加できなかったので、今年はいい思い出に出来るといいなと思っています。さてさて本日は「日本事業の投資優先度下げた企業27%」です。

日本の投資優先度を下げた企業・・・多いのか、少ないのか

最近、この手のニュースが多くなってきましたね。厚労省の検討会でも議論されていますが、最新の調査結果が出てきたので、共有します。医薬産業政策研究所は11月1日、「ドラッグ・ラグ:事業投資優先度の影響-日本事業投資優先度の製薬企業サーベイ結果」を公表した。集計対象の製薬企業37社中、2016年以降に事業優先度を下げた企業は10社(27%)あった。この10社に投資優先度低下に伴い縮小する見込みの国内バリューチェーンを聞いたところ、国内営業が9社、次いで臨床開発・薬事が7社だった。日本事業の投資優先度が低い理由については、日本事業の「経済合理性/事業性/収益性が低い」との回答が9社。うち8社が薬価・想定薬価が低いことをあげた。

ドラッグロスまではいっていない模様

集計対象になった37社の内訳や事業優先度を下げた企業の内訳が気になる所ではありますが、少なくとも一定の割合の製薬企業で事業性の観点で日本の優先順位を下げて組織の規模も合わせて縮小させているということになるのかなと思いました。一方で日本の優先順位が下げられているものの、未承認品目に関しては半数以上の品目で日本でも遅れて開発されるとのことで、ドラッグラグにはなっているが、ドラッグロスにはならない状況のようです。最悪の状況には、まだなっていないという事が分かるかなと思いました。今後の薬価の議論で、こういった状況を踏まえてどうなっていくのか、注目したいところです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ビジネスの環境が大きく変わってきている中で、製薬業界は規制が多いので事業性評価が本当に難しい分野だなと思いました。価格を企業側で決められないことや、開発するために必要な要件が国によってかなり違うので、事業性を予測するのが困難なのだろうと思います。ただ今後、益々、希少疾患のようなマーケットが小さい領域の薬が増えることを考えると国として何にインセンティブを付けるのかという問いや、そもそもクリニカルデータパッケージに日本人が本当に必要なのかなど、論点は多いなと思いました。ではでは、また!


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