オカベ〜

ゆくゆくは文章を書く仕事がしたい! 山と映画、写真を愛するカフェイン中毒。

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最近の記事

ハイマツの海を泳ぐ

夏シーズンの山小屋生活も気づけば今年で3年目になる。 怒涛の看護師生活に限界を感じ、人生の息抜きのつもりで応募した山小屋アルバイト。はじめは1年だけのつもりだったのになぜだか毎年来てしまう。 現代の尺度で小屋生活をみてみたらものすごく不便だと思う。 水だって限りがあるし、蛇口からお湯なんて出ない。 お風呂に行くのに長靴を履いて傘を差すし、手は乾燥して指はカチコチ。 昨日の雨で女部屋は盛大に雨漏りして、今もバケツが設置してある。 でも不便だからこそ普段は気づかない小さなとこ

    • みんなでばあちゃんのことを考える

      先日ばあちゃんが亡くなった。享年94歳の大往生であった。 私にとってばあちゃんと言えば、「猫を熱心に躾けていた」のと「お札を捩じ込んでくる」のが鮮烈な記憶だ。 幼い頃、ばあちゃん家に白猫がいたのだが、これがまあ言うことを聞かない。 なぜなら猫だから。 犬と違って猫はお手もしなければ待てもしない。 流石にばあちゃんもお手は仕込まなかったが、炬燵に乗り上げたり、人間の食べ物にちょっかいを出そうものなら烈火の如く躾けていた。 「めっ!」とか「こら!」とかいう可愛らしいも

      • アジフライは醤油派

        エッセイが好きだ。 創作小説がTPOを弁えたよそ行きの服だとしたら、エッセイは部屋着という感じがして親しみやすい。 もちろんプロの方が書くのだから、計算されて統率された文章には違いないのだけど、なんだかその人自身が見える気がして好ましい。 先日「ベスト・エッセイ2023」を立ち読みした。 「ベスト・エッセイ」は毎年、新聞・雑誌などに発表された多くのエッセイの中から、秀逸な名文を選抜したアンソロジーである。 平成元年から刊行されており、編纂委員には角田光代さんや三浦しを

        • 内なるぐるぐるを言葉にする

          小学生の頃、読書感想文がめちゃめちゃ苦手でした。 あらすじをどこまで書いちゃっていいのかいつも悩むし、面白さを表す言葉にも詰まってしまう。 小学生の頃と言わずたぶん今も大苦手。 本も映画も大好きだけれど、自己完結で楽しんでいたので上手に言語化できなくても不自由はありませんでした。 意識が変わったきっかけは、10年ほど前に職場で映画の師匠的な先輩に出会ったこと。 師匠には数々の名作映画や監督を教えてもらったのですが、何より「映画の感想を人に伝える」楽しさや難しさを知りました

        ハイマツの海を泳ぐ