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夫という字は大きい人と書く

いきなり何の話かと困惑された方には申し訳ない。とにもかくにも夫と接する時の私の気持ちを味わっていただきたいと思い、タイトルにした次第である。

そう、これから述べるのはただの愚痴である。結婚生活というものはとにかくストレスが溜まるもの。夫の前でにこにこと良き妻を演じるために、どうしてもロバの耳が必要なのである。

さて、タイトルの件である。
軽く自己紹介をさせていただくと、私の身長は日本人女性の一般的なそれとほぼ同じか、若干低いくらいである。
反面、夫は巨人である。正しくは小柄な巨人とでも言うべきか。私との身長差は二歳児の身長ほどと言えば伝わるだろうか。
もし、高身長の夫がうらやましいという幻想を抱いている方が居るとしたら、夫との身長差はせいぜいヒールで帳尻合わせが出来る程度にしたほうが良いと忠告する。
何故なら夫と結婚生活を送るにあたって不便極まりないからである。

まず第一に歩幅が合わない。夫がゆっくりゆったり、鼻歌まじりに散歩している傍らで、私は息せき切ってちょこまかと早歩きをしなければならないのだ。

第二に首が非常に疲れる。互いの距離にもよるが、夫の顔を見ようとすれば私はほぼ真上を見ることになる。私は元来ひどい肩こり持ちだが、夫のせいでこの肩こりが悪化しているのも腹立たしい限りである。

上げればそれこそきりがないが、ある日私は不満を堪えかねて夫に不平不満を垂れ流した。何故そんなに大きいのか、いっそ膝下くらいで足を切断してはどうかと。
夫からの返事がタイトルのそれである。私は夫の言葉の意味が分からず、頭痛を禁じえなかった。
人と大をどう組み合わせれば夫という字になるというのか。否、似ている字は作れるかもしれないが、そのものは無理だと私は夫に反論した。
似た字は作れるのだからそれでいいじゃないかと夫は言ったが、私は到底納得できなかった。アバウトな夫には分からないが、私はとにかく細かい事が気になる性格なのだ。
夫とこういうやりとりをする度に私は頭痛を覚え、肩こりは悪化し、足がむくむ。
結婚生活というものはとかくストレスがたまるものなのである。ましてや、身長差があるとなおさらである。

世の女性に再度言いたい。
夫との身長差はヒールで帳尻が合う高さまで!


最後に訂正:私に必要なのはロバの耳ではなく枯れ井戸の方でした。

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