見出し画像

みなとやま水族館(2023/3/12)

1.初めに

 こんにちは。こんばんは。IWAOです。3月12日に神戸市にあるみなとやま水族館へ行ってきました。小学校を水族館に改装した非常にユニークな水族館となります。今回は、みなとやま水族館で面白かった点やその見どころについて説明していきます。

2.構成

 みなとやま水族館は、2015年に廃校になった小学校を水族館を含めた複合施設の1環としてとして建設されました。小学校の1階部分が水族館となっています。展示の中に学校の椅子、理科室の机などが使われており、「ここはかつて小学校だった」と思わせる作りになっています。

小学校の看板がまだ残っていました。
これを見ると、本当に小学校に来たと思ってしまいます。
ロッカーも、学校の下駄箱を思合わせるものを使用しています。
このような工夫が多く散りばめられています。

 水族館の構成も、「教室」を単位にしており、6教室(*廊下、特別展示も含めると計8つのフロアに分類される)あります。今回は、「標本資料室」、「海辺の教室」、「潮騒の教室」、「川べりの教室」、「特別展示」、「根っこの教室」の計6フロアの展示について説明していきます。

みなとやま水族館の図面になります。
悪魔でもイメージです。

3.標本資料室

 ここは、学校の理科室をイメージしたフロアになっています。また、下の全体写真の右側に顕微鏡、生き物図鑑が置いてあり、ベタのお見合いでの飼育も行っていました。このフロアで面白いと感じた生き物は、全部で3種類になります。

標本資料室の全体写真になります。
顕微鏡を含め、実験に必要な道具があります。
これ、ニシキベタですかね?

 まずは、ブラックゴーストになります。この魚は、実は、熱帯魚ショップで売られる熱帯魚であり、特別珍しい魚というわけではありません。しかし、彼らの生態は非常に面白いですし、私は、ここでじっくり見て、彼らの面白い所に気づけました。

結構、色んな水族館で見ている気がしますが、
何故、私は、彼らの面白い所に気が付けなかったのでしょうか…

 まずは、泳ぎ方が他の魚と比較した際、ユニークだという点です。体の下の方に鰭があり、あまり活発には泳ぎません。しかし、「彼らは体の向きを変えることなく」上下左右に泳ぐことができます。つまり、一方通行ではなく、バックができるということです。また、目が退化しており、周りの情報を「電波で」得ています。そして、オスとメスでその周波数が違うこともわかっています。私たちがイメージする魚とは違う所がたくさんあるのが面白いですね。

体の向きを変えずに泳げるのは、あまり見たことがありません。

 次は、ブラインドケーブカラシンになります。この魚の最大の特徴は、「目が退化している」ということになります。洞窟に生息しているカラシンの仲間で、暗さゆえに目が退化したということになります。

こちらがブラインドケーブカラシンになります。
暗く狭い所というのが、洞窟なので、じっとしているかと思いましたが、
めちゃくちゃピュンピュン泳いでいました。

 彼らを観察していた所、隠れてじっとしているというより、そこらにいる川魚や一般に売られている熱帯魚と同じく普通に泳いでいました。つまり、目が退化しているという点以外、私たちが目にしたことのある魚と全く変わりがありませんでした。目が退化しているのに、どうしてそのような動きができるのか不思議に思い、確認しました。「側線で情報を得ており、電気を出している所は、今のところ、確認できてない」と飼育員に教えてもらいました。側線とは、水圧や水流の変化などを感じとる器官になります。私は、魚の感覚器官に詳しいわけではありませんが、他の魚でも調べたら、意外にも役割がありそうな感じがしました。

赤枠で囲った部分に側線があり、青線のようになっています。
実際、スーパーなどで売られているタイなど丸々一匹売られている所を確認ください。
体の真ん中からちょっと上側に筋みたいなのがあるのを確認できます。

 ブラックゴーストとブラインドケープカラシンの水槽は、黒と白がメインカラーになっています。よって、それぞれの水槽で飼育されている魚も黒と白に統一されています。色の対比で水槽が作られている所が面白いと思います。

ブラックゴーストは、南米の水草のある環境に生息し、昼間はそこに隠れています。
また、ブラインドケーブカラシンは、洞窟に生息しています。
それぞれの生息環境を再現している所もポイントです。
アルビノのコリドラスになります。
ブラインドケーブカラシンの水槽にいました。
ブラックゴーストの水槽ですが、よく見ると、黒コリドラスがいます。

 ここで、私が見れて嬉しかった熱帯魚がいました。それは、レッドフィンレッドノーズです。頭と尾びれの端っこが真っ赤な熱帯魚になります。これは、カラシンではなく、コイ科の仲間になります。そして、ミャンマーの極一部にしか生息しない固有種の魚です。写真などで知っている程度ですが、本物は、はじめて見ました。
 この熱帯魚は、問題も抱えた魚でもあり、現地では「絶滅」の心配があります。主に開発の影響で、生息地を縮小させているとのことにあります。ただ、ここで飼育されているものとペットショップで流通しているものは、ほぼほぼすべてがブリード個体になります。私は、これなら、飼育しても現地の魚を絶滅に追い込むような圧力にはならないから、まだいい方だなとは、正直、思いました。しかし、ペット需要が原因で数を減らしてしまった生き物は、たくさんいます。その上、生息地の開発も同時に加わり、数を減らす要因になります。ペット飼育を趣味とする人としては、現地で数を減らしてでも飼いたいと思ってはいけないと思います。そのような実情を知った場合、飼育しないというのも生き物に対する一つの愛情であるということを考える熱帯魚であったと考えています。

パッと見た感じ、ラミノーズテトラと間違えそうです。
上手く撮れなかったものばかりですが、群れを作って泳いでいました。
とてもきれいな光景でした。

 ここでは、ドクターフィッシュ(ガラ・ルファ)のふれあい体験も行えます。そして、そのふれあい体験は、無料で誰でもいつでもできます。試してみるのもいいと思います。

私は、体験よりも飼育志向です。

4.潮騒の教室

 ここは、主に、干潟などのエコトーンにあたる生き物や、沿岸辺りに生息する熱帯の生き物が展示されていました。
 ここでは、干潟に生息する生き物の展示がメインで、みなとやま水族館のアイドルとなる生き物がいます。それは、ミナミトビハゼになります。みなとやま水族館では、動きのある生き物を展示したいという狙いもあり、ミナミトビハゼが、ここのアイドルとなっています。また、干潟に生息する生き物ということもあり、目が水面よりも上に出るような位置にあり、いつでも隠れることができるようになっています。

これなら、上から鳥に襲われてもすぐに水中へ避難できます。
ぬいぐるみにもなっています。
飼いたい人は、是非。

 干潟に生息する生物で注目してほしいのは、シオマネキになります。ここでは、「ベニシオマネキ」と「ルリシオマネキ」の2種類が展示されています。どちらもきれいな赤色と青色をしていました。

こちらがベニシオマネキになります。
ここちらがルリシオマネキになります。

 両者の共通点として、変に片腕がでかいということがあげられます。これは、オス個体の特徴で、片方のでかい腕を使って、メスを獲得するために戦います。つまり、武器として使われます。
 私が注目してほしいのは、片腕のデカさだけでなく、「エサを食べている所」になります。シオマネキは、砂の中にある有機物を食べています。砂を口の中に含め、食べられない砂を団子状にして捨てています。今回は、その様子を見ることができました。つまり、干潟のたまった有機物を食べることにより、水を浄化する生物として干潟の生態系で機能しています。

①~④の順で見てください。
小さい右手を使ってエサを食べています。

 また、この教室では、干潟の以外の生物も展示しています。特に、「巣を作る」という所に特化した生物を展示していました。その中でも、私が、注目したのは、「ニチリンダタテハゼとテッポウエビ」になります。このハゼは、巣を作り、その中で生活をしています。その巣には同居人であるテッポウエビが生息しています。ハゼが外敵やライバルの監視をし、テッポウエビが巣のメンテナンスをするという役割分担をしています。

長年の相棒と思ってしまいます。

 みなとやま水族館では、このようなペアを3~4組確認しました。その上、「実際の巣の中」を観察することもできます。水槽のガラス面に巣を作る個体がおり、そこでエビやハゼがどのような生活をしているのかが観察できます。私は、エビが巣に潜り、邪魔な石を外にどかしている様子を観察することができました。

テッポウエビが巣の中に潜る様子をどうしても写真にしたかったです。
撮るためにここで30分堪えました。

 ニチリンダタテハゼとテッポウエビ以外にも巣を作る生き物、ここでは、魚がいます。「ビオラリボンスズメダイ」「ブルースポッテッドジョーフィッシュ」が該当します。魚というと、定住用の巣を作るイメージというよりも縄張りを持つ、あるいは、色んな所を泳ぎ回っているイメージが強いと思います。しかし、ここでは、私たちが想像する魚とはまた違った生態を持つものが展示され、その様子が観察できます。ここで、イメージと違うというギャップを楽しむことができると思います。

ビオラリボンスズメダイになります。
このようにサンゴの隙間に巣を作っています。
ブルースポッテッドジョーフィッシュになります。
ほとんど巣での上下運動をしているだけでした。

 この教室では、展示の仕方にも工夫が多かったです。ただ魚を見るだけでなく、視点を変える、ちょっと遊び心をくすぶられるような展示構成となっていました。まず、この教室は、靴を脱いで入らなければならないのです。ただ、どこでも座ることはできます。来館者にやさしい構成ですね。(*じつは、寝ている人もいたとか…ww)

 また、ここでは、チンアナゴも展示されており、穴から覗いてみると、チンアナゴと同じ視線で、水槽が見れます。つまり、チンアナゴと同じ視線でチンアナゴを見ることができます。

この穴からチンアナゴを見ます。
残念ながら、チンアナゴは、誰一人、姿を見せてくれませんでした…

 また、ちょっとアスレチックっぽい作りになっており、遊びながら展示されている魚も見ることができます。

私は、ここにこもって、テッポウエビの巣のメンテナンスを観察しました。

5.川べりの教室

 ここでは、日本の淡水魚が展示されています。

オイカワ、カワムツ、ヌマムツ、アブラボテ、ヤリタナゴが展示されています。
非常にキレイでした。
アブラボテです。
派手な色ではありませんが、真っ黒な所がカッコいいですね。

 ただ、日本の淡水魚だけでなく、当館の注目生物であるコツメカワウソも展示されています。ここでは、兄弟の2匹が展示されており、その2匹は、高知県にある桂浜水族館から来ました。見てほしいのは、彼らの可愛さで、特にエサを食べている所になります。

飼育員の手の平をタッチしてくれます。
両手を使って食べる所は、誰もが可愛いとも思う所のは、当然です。
皆さんが思うカワウソの可愛さとは、こういう姿だと思います。

 一日3回のえさやりがあり、いつやるのかは分からないので、ちょっと辛抱入るかもしれません。また、飼育員さんにタッチをする場面も見ることができます。これを楽しみにするのもいいかもしれません。しかし、ここのカワウソたちは、飼育員さんにとても馴れていますが、自然に馴れたのではなく、訓練を積み重ねて馴れています。つまり、人が飼育できるようにするには、訓練を重ねなければならない上、高い専門性が必要なため、一般人の飼育できる生き物ではないことも説明されています。ここは、注意しましょう。

6.特別展示(*2023/3/31まで)

 私が、来館した時は、特別展示「愛のカタチ展」が実施されており、魚たちの繁殖がどのように行われているのかを展示していました。ここで展示されていた繁殖は、コリドラス・アエネウス、レッドフィンセルフィンテトラ、イシヨウジ、オキナワベニハゼになります。
 まず、コリドラス・アエネウスになります。通称、赤コリになります。コリドラスそのものは、繁殖しやすいということで有名でブリード個体も多く流通しています。しかし、皆さんは、コリドラスは、どのように交配するのかを知っているのでしょうか?ここの部分は、あまり知られていない所が多いと思いますし、私も、ここで初めて知りました。

熱帯魚の代表格のコリドラス。
まして、赤コリと言われる有名なコリドラスです。

 コリドラスの愛のカタチは、「T」と言われます。これが、彼らの交尾行動になります。メスがオスのお尻にかみつき、そこから精子をもらいます。つまり、クラスパーを介しての交尾行動ではないということになります。身近で、簡単に手に入る魚でも知らない所があるのは、盲点でした。

 次は、レッドフィンセルフィンテトラです。これは、南米のペルーに生息する小型の熱帯魚になります。こちらの繁殖行動は、面白い行動ですが、同時に非常に切ない恋でもあります。オスが巣を作り、そこにメスを誘うというイトヨのような繁殖行動を取ります。しかし、ここからがこの魚の真骨頂になります。

臀びれの赤色がキレイですね。私の飼いたい魚です。
また、水草の陰にずっと隠れており、とても臆病な熱帯魚でした。

 なんと、強いオスが産卵直前のメスを奪い取るという行動をとります。これを人間界でやったら、その人は、人生をダメにするほど叩かれるのは、間違いありません。しかし、彼らの生きているは、いつどこで死ぬのか、メスに巡りあえるのか分からない。それが、自然界です。そして、彼らの最大の使命は、「子孫を残す事」です。いつどうなるのか、分からない世界で生きて、使命を果たすには、手段を選べないということになります。つまり、人間の生きている世界とそれ以外の世界では、生きるための論理が全く相いれないということが分かります。厳しく残酷ですが、それが、彼らの生きる世界です。
 次は、オキナワベニハゼになります。彼らは、性転換する魚になります。オス1匹、メス2匹を構成員としたハーレムを作ります。しかし、オスがいなくなった場合、一番大きいメスがオスへと変わります。では、オスが戻ってきた場合はどうなのでしょうか?その場合、オスになったメスが再びメスに戻ります。このような性転換をする生き物は、キンギョハナダイ、ホンソメワケベラなど、他の生き物でも見られます。ただ、私が面白いなと思ったポイントは、性を簡単に入れ替えれるという点になります。服を変えるような感覚で性を変えていると感じました。

こちらがオキナワベニハゼになります。
赤色がキレイですね。

 最後は、イシヨウジになります。この特別展示での見物生物になります。このイシヨウジは、浅めのサンゴ礁に生息するタツノオトシゴの仲間になります。一夫一妻制というパートナーを持つ魚になります。朝に目覚めたら、決まった場所で出会い、「決まった」パートナーと体を見せ合い、ダンスをします。これは、繫殖期でなくとも毎日のルーティンとして必ず行います。そして、その後は、各自で別々の行動をします。パートナーは、誰でもいいわけでなく、自分のパートナーかを見極めていることも確認されています。パートナーが本当にいなくなってしまった時に、新しいパートナーを探すようになります。これを見ると、愛の深い魚だと感じますし、私もそう感じました。しかし、同時にこれは、私たちの持つ魚のイメージを大きく変えるでもあるではないとも私は、感じました。

こちらが、イシヨウジになります。
ヘビのようにも見えますが、魚です。

 私が、特に注目したのは、「パートナーは、誰でもいいわけでなく、自分のパートナーかを見極めている」ということです。相手を識別できているということは、魚が、「自分」を俯瞰的にあるいは、客観的に見る(例:道を歩いている時に、自分がどこにいるのかを地図上に落とし込むことができる)ことができるということになります。つまり、魚に自我があるということになります。
 
猿や他の哺乳類、そして、鳥類は、私達と同じ存在で、同じ痛みを感じることができ、同じ感情を持つことができると言われて納得できる人は多いと思います。では、爬虫類、魚類、その他無脊椎動物ではどうでしょうか?彼らは、私達と見た目も生活も根本的に違う所が多く、同じ存在だとは全く思えませんし、相互理解しあおうなどと考えること自体があほらしいと思うのは、当然だと思います。

自分を俯瞰するということは、こういうことです。

 上記のことからいえることは、「人間は、他の動物と比べたら、賢い、能力の高い生き物である」との考えはまだまだ根強いということになります。つまり、動物を下に見下しているということと同じです。
(*私もこの考えに染まっている所があると思っています。)
 
しかし、魚の神経や行動の研究では、魚にも私達と同じく自分のことが分かるということがわかってきています。『魚は痛みを感じるか?』では、痛みを感じる神経に作用があり、それに伴った情報処理にも影響があることが分かっています。つまり、魚は、痛みを感じている可能性が高いということになります。その上、『魚にも自分がわかる』では、ホンソメワケベラが、鏡で、自身の顔についたマークを落とそうとする行動が確認されたことを記述しています。その上、シクリッド(*ここでは、プルチャー)やディスカスは、相手の顔を見て、相手がペアかどうかを判断していること、クーヘやピラルクでも、個体差として顔の模様に違いがあることが分かっています。これらのことから、自分の存在を自覚して周りの情報を得て、判断することができる、つまり、自分の存在を客観的に見ることができるということが分かります。
(*これで、私は、魚は、人間と全く同じ生き物であるということをいいたいわけではありません。このことから感じたことは、「人間は、特別で高等な生物ではなく、多くの生き物と非常に共通することをとても多く持つ生き物であり、その他の動物との違いはあまりない」ということです。)
 以上のことから、イシヨウジが、自分のペアかどうかが分かるということから、魚は、ただただ食って寝ているだけの機械のような存在ではなく、自我を持ち、我々と共通した存在であるということを感じることができました。
 また、ここの内容を書くにあたって、参考にした資料を載せます。非常にいい内容になるので、購読と閲覧を強くお勧めします。

魚にも自分がわかる ――動物認知研究の最先端 (ちくま新書) | 幸田 正典 |本 | 通販 | Amazon

魚は痛みを感じるか? | ヴィクトリア・ブレイスウェイト, 高橋 洋 |本 | 通販 | Amazon

 この特別展示では、解説パネルや小冊子も面白い展示になります。特に、小冊子は、紙芝居のようになっており、飼育員の方々の絵や字によって、手作りだということが分かります。簡潔な内容になっており、非常に分かりやすかったです。

誰が読んでもすっと落とし込めるような内容になっており、非常に分かりやすかったです。
黒板で解説パネルができているので、授業を受けている感じがしますね。

7.根っこの教室・潮騒の教室

 ここでは、熱帯に住む淡水魚と日本やその周りの海に生息する生物が展示されています。
 熱帯の淡水魚で注目してほしいのは、「群を抜いたキレイさ」になります。ピカピカを超えてバッキバキのキレイさでした。水替えを行い、水質が一番いい状態のままで飼育されているようなものばかりでした。説明するよりも見た方が早いです。私の好みの熱帯魚と上手く撮影できたものを張ります。

ラスボラ・エスペイ
マダガスカルレインボー
スカラエンゼルフィッシュ
レモンテトラ

 また、熱帯魚の水槽で面白い所は、魚がキレイということだけではありません。なんと、ここでは、熱帯魚の水槽の水を使用して水耕栽培が行われています。ナマズの水槽の上にレタス用の穴をあけ、そこでレタスを栽培していました。熱帯魚の餌の食べ残しや排泄物などが、植物の栄養になります。使えるものを有効活用するというのは、とてもいい試みだと思います。魚を育てつつ野菜も育ててうるというビジネスがあり、このようなモデルは、広がるべきだと思います。

来館時は、レタスを栽培していました。
食べたら、おいしそうですね。
下から見たらです。
根も腐っておらず、順調に成長していることが分かります。

 水族館の近くにハーブ店があり、そこから取り寄せもらっているそうです。また、水槽の掃除なども行ってもらえるとか。

たぶん、このお店です。

 塩騒の教室でも、非常に面白い生態を持つ生き物がおり、飼育員の方々に推しを紹介してもらいました。
 まず一匹目は、「ミズイリショウジョウガイ」になります。名前にある通り、体の中に水が入っており、それは、貝殻の中の部分になります。では、何故、貝殻の中に水が入っているのでしょうか?その理由は、不明だそうです。私が考えるなら、「水を重り」として使っているのかなぁ…ということくらいです。私は、貝などの無脊椎動物に詳しくないので申し訳のですが、貝殻の中に水が入ってしまうと、浸透圧の関係で、体の生理に悪影響が出るのではないかとも思いました。

ミズイリショウジョウガイです。
オレンジのヒレがキレイです。

 続いては、「ボロカサゴ」になります。これは、岩ではなく、水草やイソギンチャクに擬態をする魚になります。水草に擬態をするため、波や水流に合わせて体を動かします。来館時、赤色に近い見た目をしており、風景に合わせて色を変えているのかと思っていました。ただ、飼育員さんの説明によると、「今は脱皮をする寸前」とのことです。本来は白とオレンジ寄りの色をしていると教えてもらいました。私は、脱皮寸前の濃い赤も好きですが、脱皮直後の色はよりきれいでした。

こちらが、ボロカサゴになります。
矢印の方向に、波に合わせてゆらりゆらりと動きます。

8.まとめ

 以上が、このみなとやま水族館の紹介となります。小学校を改装して作られ、その1階部分のみが水族館となっており、面積は小さくともボリュームの大きい展示になっていたと思います。
 ここの魚全体に共通することで、「すべての魚がめちゃくちゃきれい」でした。何故、こんなにキレイなのかを聞いてみた所、「地下水の水を使っていおり、ここの水が非常にキレイだから」と教えてもらいました。では、現在、その地下水は、どのようなものを利用し、何故、きれいなのかを疑問に思っています。また、アクアリウム好きな人が来ても十分に楽しめます。「キレイ」という点だけでなく、ここでは、紹介できなかった熱帯魚もおり、その種類は、非常に豊富でした。
 みなとやま水族館で特に、ユニークな点は、「元は小学校であったこと」「来館者にやさしい」という点が挙げられます。学校にあったものを再利用しているため、学校であることが、感じ取れます。よって、水族館に来たというより、小学校に来たという懐かしさを感じる所が強いかもしれません。また、「来館者にやさしい」という点では、全ての水槽の前に椅子が置かれているなど、「必ず座るスペースが確保」されていました。座ってじっくり観察できますし、どこでも休憩できます。私自身、色んな博物館に行ったことがありますが、こんなに座るスペースを確保している博物館は、みなとやま水族館以外にないと感じます。それくらい、座るスペースが多かったです。

ザ・理科室という雰囲気がすごいですね。
私は、ここで、魚を見つつメモをとっていました。
あ、上の理科室の机もです。

 以上が、みなとやま水族館の解説になります。今回の来館だけでは、見れなかった所がある上、次の企画展示を楽しみにしており、この2つを目的にもう一度来館する予定でいます。それも書いていこうと思います。ここまで読んでくださりありがとうございます。

 


この記事が参加している募集

生物がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?