3年後の姿を想像して②
そんな目覚ましい変化を遂げた彼らの前に、新型コロナウィルスの影が。頑張る舞台がなくなってしまいました。総体、菅平、市民スポーツ祭中止。進路にも影響が。優良企業の募集停止。ただ、ラグビーというスポーツはすごいですね。多くの生徒が苦戦する就職活動。逆に企業からは少ない採用だからこそ良い人材が欲しい。その企業にとってラグビーを頑張ってきた生徒は良い人材だったのでしょう。「ラグビーの話したら喜ばれた。」と話していた部員。私の所に電話でお礼を言って下さった企業の方もおられました。ラグビー部員たちはこのコロナ禍の中でも、優良企業に次々に就職が決まりました。もちろん、ラグビーへの情熱が強い生徒は大学に進学しラグビーを続けます。
暖簾に腕押しかと思っていましたが、彼らの心の中に情熱の炎が燻っていたんですね。ちゃんと彼らに炎をつけられて良かったです。
卒業生たちへ
その炎を何年経っても消さないようにして下さいね。
明日は行きますから。今日は休ませて下さい
明日は行こう。でも朝起きると、、、典型的な不登校な生徒。理由はない。卒業生の中で一番ラグビーが好きだった生徒です。ラグビー部で謹慎で自棄になって学校を辞めようとした生徒は過去いましたが、不登校での退学は過去いませんでした。
一年の途中から学校に来られなくなった。学校に行けない、申し訳なさ、情けなさから連絡を閉ざしてしまう。その度に家に行き、学校に連れ出す。「明日は行きますから。今日は休ませて下さい。」と言うもここで休ませたら学校に来なくなると思い、1時間近く説得して学校に連れ出しました。一度、学校に来られれば何とか連続して学校に来ます。ただ、何かのタイミングで学校に来られなくなり、連絡が途絶える。その度に家庭訪問や家族の方と話し合いを重ねました。
もうほっときなよ。てか、何でそこまでするの?
朝は学校が始まる前の早い時間に、夜は部活が終わってからの家庭訪問。3年間で40回くらいしました。ある生徒が、「先生、もうほっときなよ。てか、何でそこまでするの?」て聞いてきました。そんな時、かつてのラグビー部員たちのことを思い返していました。何度も何度も説得して勉強させた生徒、辞めたいと言っても説得して部活を続けさせた生徒。彼らは、涙を流して卒業していきました。そんな先輩たちがいたからこそ粘り強く学校に来させたんだと思います。
厳しい環境に自分を置きたい
そんなある日、この生徒が「今まで自分は親や先生に甘えすぎました。自分はどうしても甘えてしまいます。でも、将来そんなことではダメだと思います。だから、高校卒業後は厳しい環境に自分を置きたい思ってます。」と言って自衛官になることを決意しました。そして、見事、自衛隊に合格。
不登校、私のやり方が良いかどうかは分かりません。ただ、言えることは粘り強く向き合うことだと思います。そう思わせてくれたのは私と向き合ってくれた7年間のラグビー部員だと思います。今、守山高校は学校もラグビー部も過渡期にきていると思います。しかし、どんな時でも粘り強く生徒と向き合うことには変わりありません。来年度も粘り強い守山高校ラグビー部をどうぞよろしくお願いします。
2021年3月31日
守山高校ラグビー部スタッフ一同
彼らがラグビーに真剣に取り組めるよう、ボールにエールを込めて子どもたちに届けています。世界で1つ、大切なボールを必死になってつなぎゴールを目指してほしい。彼らを信じ、彼らを応援し続けます。皆さまからの温かい支援を頂ければ幸いです。
記事の購入をエールに変えて子どもたちに届けます。
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サポートいただいた大切なお気持ちも必ず子どもたちに還元させていただきます。彼らへエールを今後ともよろしくお願い致します。