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一歩ずつ一歩ずつ

花園予選の敗退から3週間、考査による部活動の休みを経てチームが新体制で動き出した。

初めての練習試合は冷たい雨、かじかむ手は赤くはれていた。思うようにまわらないパス、ノックオンばかりで試合はすぐに途切れてばかりだ。

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「ミスはしょうがない。大切なのはその後だ」

ハーフタイム、コーチの的場は部員たちに声をかける。小さくうなずく部員たち、声が出ない。体感する寒さ以上に冷たい間が円陣を包み込む。

試合も同じ、「取り返すぞ」とトライを奪われた後にフォワードリーダーの三輪(2年)が声を上げるも続く声が聞こえない。ミスを恐れてタックルへの一歩が遅れる、当然かわされてゲインを許す。20分✕3本、気づけば5-37、チーム初戦を落とした。

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今のトライは誰が悪い。俺じゃない

選手間でプレーを正す動きが見えない。「じゃあ、お前はできるのか?」発言責任を恐れて対話が生まれない。

試合後、ロックの稲垣が口を開いた。

プレーのことを話したいけど、いつもいつの間にか悪いところの言い合いになってる。本当はもっとプレーについて相談したい。悪い雰囲気で試合なんかしたくない、でもいつも言い争いみたいになってしまう。

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彼らの中にくすぶる『このままで言い分けない』という感情。まだ動き出したばかりチームからにじむ〝誰がやる〟という雰囲気。

一つのパス、一つのタックル、一つの声がひとつずつ増え、重なっていく先に彼らが望むラグビーがある。今は焦らずに…

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各県の花園予選も佳境を迎えつつあります。守山高ラグビー部の大会はすでに終わりを告げましたが、その分早く新チームが始動しました。彼らの成長を見守る中で、カタチある応援を続けます。選手たち1人1人の信頼関係を生むためには、彼らを信じる周りの環境が何よりも大切だと思います。彼らにエールを送りませんか。子どもたちへのご支援を頂ければ何よりです。⇒  https://note.com/iwamotoakito/n/n0db289ca9427


サポートいただいた大切なお気持ちも必ず子どもたちに還元させていただきます。彼らへエールを今後ともよろしくお願い致します。