Live9ノート その7-1 イワモリライブパフォーマンスを振り返る
今回は、私が所属しているユニットイワモリが、2016年1月23日(土)にGARRET udagawaで行ったライブについて、機材面やルーティング面等で振り返ってみます。
少し踏み込んだお話になるかもしれませんが、これからLiveを使ってライブパフォーマンスを行う、または今すでに行っているが、もっと良い環境にしたいという方のお役に立てれば嬉しいです。
それではまず今回のイワモリの編成からお伝えすると、
・ヴォーカル(女性ゲストボーカル)
・ヴォーカル(私 Auto-Tune使用)
・ギター(WACCHI)
・シーケンス(Ableton Live9)
の主に4種類のパートがあります。
まずこれらをパート毎別々に発信して、ライブハウス側でもミキシングが容易に出来る環境にする必要がありました。それは、
・ライブハウスの音響の方も自分たちも、ある程度作業を分けて負担を減らしつつ、良い環境でやりたいこと
・そのハコ(ライブハウスなりクラブなり)の一番良い音はお店のスタッフが一番知っているだろうから、その点を信頼してより良い音に仕上げてもらいたい
という2点が頭にあったからです。
そのため特にシーケンスの部分は、こちらである程度のダイナミクスの部分を考慮してバランス調整を行うものの、全体のEQやらコンプレッサー等についてはLive側では行わず(Masterトラックにエフェクトを挿さず)、お店側で最終調整をしてもらうセッティングにしました。しかし、当日何があるかわからないのも常ですので、万が一に備えて楽曲を2MIX(ステレオミックス)にまとめず、各トラックバラバラで用意しておきました(実際にライブハウスのスピーカーで聴いたらベースの音が大きかった、ハイハットが小さかった等の微調整を出来るようにするため)。
これでシーケンスについては、ある程度何か起きても対応できるようになりました。次はボーカルパート。ゲストボーカルはそのままの声を使いたかったので問題なかったのですが、自分が歌う部分は普段Auto-Tuneを掛けていたので、この点についてどうクリアするか考える必要がありました。
もちろんPlug-inソフトでボーカルエフェクターは持っており、
一旦Live内でヴォーカルエフェクターのPlug-inを通してから、ボーカルだけ別チャンネルでアウトプットする方法
も考えたのですが、エフェクター使用によるCPU使用率が高かったこと、内部ルーティングの設定時の手間を考えると、ハード(実機)のエフェクターを使って、PCを経由せず、直接お店のミキサーに渡した方が良いかなと判断しました(CPU負荷軽減は過去記事にも触れています)。
残すはギターパート、当初は普通にライブハウスに備え付けのアンプを使おうと考えましたが、
⑴ステージ上でギターしか聞こえないといったケースを避ける
⑵今後ライブハウスに限らず様々な場所でもパフォーマンスを行える
の2点について考えた結果、PCをもう一台用意し、Live内でギターアンプのみプロジェクトを作成し、その出力をお店のミキサーに送り、微調整をしてもらう方法を採用しました(PCをもう1台用意して、ギターアンプ代わりに使うというアイデアです)。これでギターアンプがない環境でも、ミキサーとスピーカーと電力があれば、どこでもパフォーマンス出来るようになったのではないかなと思います。
ちなみに私は個人的にライブハウス等の場所であれば、モニターは基本的に活用しておらず、メインスピーカーから流れる音で色々な確認しています。ステージ上に不要な音が流れるのを防ぎたかった面もあります。
というわけで、以上のように各パート毎の出力方法が決まり、一安心と思ったのですが、ここで少し問題が発生しました。それは
必要とするDIの数が多すぎる
という点です。もしこのセッティングでライブパフォーマンスを行った場合、ライブハウスから借りるDIが5個(シーケンスのLR用に2つ、ギターのLR用に2つ、ボーカルエフェクター用に1つ)になってしまいます。さすがにそれは難しいと判断したため、もう少し工夫をする必要が出てきました…
文章が多くなってしまったので、この続きはまた次回お伝えします。でわでわまたお会いしましょう!
参考資料(すでにネタバレしてますが(笑))
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