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【出産】体験記6~他力本願☆壱~

マジパねえ!!!
初めての出産の記録。


当日、分娩室から手術室へ

帝王切開の準備は、実に手早く進められた。管をたくさん繋げてもらいながら同意書にサインをした。確認事項と注意事項を読み上げてくれた骨格ストレートであろう先生は、とても早口で少し面白かった。

足許のほうでは、尿道カテーテルの受皿がいっぱいになって困っている若そうな助産師さんが、師長さんにフォローされていた。いっぱいお水飲んで、スンマセン。帝王切開では麻酔のため次の日まで自立歩行ができなくなるので尿道カテーテルにより排尿する。初めての尿道カテーテル。挿入直後はチクリと痛かったが腹も痛いので次第に忘れた。

諸々の準備が整い、車椅子で手術室まで運んでもらった。途中から上半身がめちゃくちゃ震えはじめた。よく考えたら入院も手術も初めてだったので移動中に緊張してきたのだ。ああ、チョーこわい。どうしよう。これが、緊急帝王切開…。

手術室に到着したので車椅子から下りて手術台に上がり、素っ裸にしてもらう。様々な機器を繋げてもらいながら尚も緊張し肩を振るわせ続ける。

「麻酔注射が痛いという人が多いね~」と担当してくれた助産師長さんに聞いてしまった。ここまで読んでいただいた方はお気づきの通り、痛いのが大の苦手な私は帝王切開の説明を受けながら、横にいる師長さんに「痛いですか?どのくらい痛いですか?」と、しつこく聞いていた。イヤな顔せず答えてくれた師長さん、本当にありがとうございました。

手術台に上がるのは初めてだった。昨晩から合わせて24時間近く続いている陣痛に疲弊し、情けなさを極めた私のメンタルは今や豆腐にさえ打ち砕かれるほど脆くゆるゆるな状態である。泣きそうな私に追い打ちがかかる。

ご存知でしたか?帝王切開って、全身麻酔じゃないんですよ。胸から下の麻酔だけなんです。しかも、痛覚は麻痺しますが、触覚は麻痺しないんです。つまり、お腹を開いて赤ちゃんを取り出してもらう間、その一部始終の触られている感覚をしっかりと感じなくてはならないのだ。

これは、赤ちゃんがお腹から出てきてすぐにお母さんが抱っこしたり、おっぱいを吸わせたりできるようにするために、このような麻酔のやり方になっているのであって、よく考えれば確かに納得のいくものだ。

しかし、この麻酔のことを事前に知っていたら、私はマジで耐えられなかったと思う。意識があるのにお腹を開かれるなんて…!ブラックジャックじゃないんだから。痛みこそないけれど、布一枚隔てた向こう側では自分の内臓が露わになっている。想像しただけで、血の気が引いた。

陣痛にも耐えられず、帝王切開にも耐えられず、ぜんぜんダメじゃん。2人目も欲しいねウフフ、なんて笑ってる場合じゃないのよ。でもここまで来たらやるしかないのよ。まな板に乗ったら捌かれるしかないのよ。

麻酔は、横向きに寝た状態で腰のあたりに注射をされた。もう、よく覚えていないがチクッとした痛みがあったような気がする。よく覚えていないけどもう一度やれと言われたらたぶんできない、怖すぎる。その後、麻酔を胸から下の範囲に行き渡らせるため、仰向けのまま手術台の頭側が下げられた。

ああ、もうほんと、先生助産師さん皆さんよろしくお願いします。

つづく。


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