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内防通信vol.1 | 台風13号水害の経験をまちづくりの原動力に

福島県いわき市は、2023年9月8日に起きた台風13号水害によって甚大な被害を受けました。市全体で2000棟近くの住宅が被害を受け、内郷地区も数多くの住宅で床上・床下浸水の被害、各地で土砂崩れなどが発生するなど、大きな被害を受けました。この水害で、1名の方が命を失っています。

<参考>災害直後のNHK記事

その台風13号水害の記憶を継承し、内郷の市民自ら被災した人たちの証言を集め、その教訓をこれからのまちづくりに役立てよう。でも、できるだけ楽しく、ポジティブな気持ちで(これすごく大事!)。そんな「防災のまちづくり」のプロジェクトが内郷で始まりました。

その名も「内防プロジェクト」

文字通り、「内」郷と「防」災で「内防」です。内郷まちづくり市民会議が中心となり、2024年4月から活動が始まりました。いわき市の「まち・未来創造支援事業」にも採択され、今後、台風13号水害の記憶の伝承、証言の収集、さらには防災をテーマにさまざまな催しを開催していく予定です。

そこでこのnoteでは、私たち内防プロジェクトの日々の活動をアーカイブしつつ、水害に関する地域住民の証言、イベント情報などさまざまな情報を内郷内外の方に発信していきたいと思います。よろしくお願いします。

第1回企画会議・勉強会

4月17日、内郷公民館を会場に、内防プロジェクトの企画会議が行われました。内郷まちづくり市民会議の四ツ倉隆裕会長、まちづくり実行委員会の荒井丈委員長らコアメンバーに加え、ゲストとして、小名浜在住の地域活動家、小松理虔さんも参加し、今後の具体的なプランニングやアイディア出しを行いました。

荒井委員長(左)と四ツ倉会長(右)

小松さんは、これまでにも、まち歩きなど内郷まちづくり市民会議のさまざまな活動に参加いただいてきましたが、この「内防」ではコンセプトメイキングの段階から関わっていただいており、今後もプロジェクト全体に伴走していただく予定です。小松さんよろしくお願いします!

さて、今回の会議では、四ツ倉会長のあいさつのあと、荒井委員長から企画の概要の説明があり、小松さんからも、今後の取材の進め方、証言の収録の仕方などに関するレクチャーがありました。

荒井委員長がハザードマップを手にしながら企画を説明
台風13号水害当時の話もしながら企画を練り上げていきました

内防プロジェクトでは、春から被災された方への聞き取り調査をスタートさせ、年度末には、その聞き取りの模様をまとめた「証言取りまとめ冊子」の制作を予定しているのですが、小松さんからは、その冊子の形式・仕様などについて「マップ形式にするのはどうか」と提案がありました。

また、会議では、冊子だけではない、日常的に防災意識を高められるような取り組みがあるといい、という話になり、台風13号の被害直後に炊き出しとして提供された「豚汁」を活用できないか、などというアイディアも出てきて会場も盛り上がりました。防災意識が高まる豚汁! 面白そうです。

防災と聞くと、なんとなく身構えてしまうような気持ちにもなりますが、専門家や地域住民としっかりと取り組んでいくもの以外にも、みんなでワイワイ楽しく、内郷の魅力を味わいながら防災意識を高める、というような取り組みもできるはず。それはきっと内郷らしくなる、とも思います。

小松さんからさまざまな提案がありました
楽しくまちづくりを考えながら防災意識を高めていきたいです

今後、内防プロジェクトはこんなことを進めていく予定です。
・被災した住民の証言の聞き取りとアーカイブ
・ハザードマップなどを見ながらの防災まち歩き
・防災意識を高め、台風13号水害を語り継ぐ豚汁開発
・証言や被害状況をまとめた防災マップの作成
・防災意識を高めつつ交流する車座トークイベント「内講」の開催

私たち内郷まちづくり市民会議では、さまざまな「まち歩き企画」と「まち歩きマップ作成」を実施してきました。地域を歩き、さまざまな人に話を聞いて、気軽に手に取れるマップにして使ってもらう。それこそ私たちのスタイルです。内防プロジェクトでも、自分たちらしさを存分に生かしていきたいと思っています。

今年2月に行われた防災まち歩きでの一幕
内防プロジェクトでも、この防災まち歩きを継続して開催していきます

今後、上に紹介した企画を、1年かけてじっくりと実施していくことになりそうです。順次イベントなども企画されていきます。フェイスブックなど既存のSNSに加え、こちらのnoteでもさまざまな情報を発信していきたいと思っていますので、ぜひフォローいただければ幸いです。内防のこれからを、みなさん、よろしくお願いいたします。それでは今回はこのあたりで!

内郷まちづくり市民会議「内防プロジェクト」事務局

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