【葬送のフリーレン】魔法について:魔法使いの相性②
漫画「葬送のフリーレン」では、様々な魔法を使う魔法使い達が登場し、自身の魔法技術と各々の魔法の特性を活かして、敵と対戦する描写が数多く登場します。
本記事では、漫画「葬送のフリーレン」に登場する魔法使いの、戦闘での相性について、作中での記述を元に考察していきたいと思います。
本記事は以下リンクの続きになりますので、ぜひご確認下さい。
本記事の内容は単行本全12巻117話までを含みますので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。
前記事まとめ
魔法使いの相性を考える上で、以下の2つの観点の組み合わせで考察する。
・魔法使いの技術(魔法使い側)
・使用する魔法の性質(魔法側)
相性の基本的なパターンは、以下の3つで、実際の戦闘はそれらの組み合わせによって、相性が決まる。
・魔法側×魔法側
・魔法使い側×魔法使い側
・魔法側×魔法使い側
魔力制御と魔族
前記事では、魔力探知の苦手な相手との相性について議論しましたが、それとは逆に魔族は、人類よりも遥かに魔力探知が得意です。
なので基本的には、人類が魔族の魔力探知を欺くという戦術は、効率的なものとは言えません。
しかし大魔法使いフランメの考え方は違っていて、魔族の魔力探知への過信と、魔力を誤認させる姑息な手段は取らないという慢心を突くことで、ほぼ永続的に魔族を欺けると考えました。
一度魔族の魔力探知という高い壁を超えると、ブルーオーシャンが広がっているので、魔法使いの技術の相性で常に優位に立つことができます。
アウラは「服従させる魔法」という、魔族の高い魔力探知能力と非常に相性の良い魔法を使っていましたが、その要である魔力探知を欺くことのできるフリーレンは、まさにアウラにとって相性最悪だったと言えます。
魔法をイメージする能力
特殊な相性の例として、ゼンゼとユーベルの戦闘を紹介します。
まずゼンゼは、魔法使いの技術と使用する魔法の性質ともに、隙のない魔法使いです。
魔法使いの技術については、隕鉄鳥を頭に乗せることができる程の魔力制御能力、膨大な数の髪の毛を操ることができる程の魔法をイメージする能力など、とにかくずば抜けています。
また魔法の性質についても、防御魔法を破る上で、質量で叩き壊す方法と、技術で掻い潜る方法の、両方を兼ね備えており、更に髪には防御魔法に匹敵するほどの魔法が何重にも掛けられているため、攻防一体で隙がないです。
上記のように隙がないゼンゼですが、ただ一点、魔法の媒体が髪の毛であるという点だけが、ユーベルとの戦闘の相性を決めました。
というのも、ユーベルの常人離れした感覚での魔法をイメージする能力と、イメージできれば何でも切れるという「大体なんでも切る魔法」の組み合わせが、相性バッチリだったからです。
実際にゼンゼもユーベルとは相性の悪いことを自覚しており、ユーベルが「髪は切る物でしょ」とイメージできた時点で、ユーベルの他のどの部分が優れていようと、関係なく倒せていました。
未検証の相性を考察
最後に、作中では明言されていない相性の例を考察します。
ヴィアベルの采配
零落の王墓での魔法使い試験にて、自身のパーティーの複製体と会敵したヴィアベルは、冷静に対戦相手を割り振りました。
おそらくそれは、対戦相手との相性を考慮したものだと考えられます。
「シャルフ」に「ヴィアベルの複製体」と戦闘させたのは、魔法側×魔法側の相性の話です。
具体的には、全身を視界に収める必要のあるヴィアベルの「見た者を拘束する魔法」が、無数の花弁を操って相手の視界を遮ることのできるシャルフと、相性が悪いのだと考えられます。
また「エーレ」に「シャルフの複製体」と戦闘させたのは、魔法使い側×魔法使い側の相性の話です。
具体的には、魔法使いの技術の基礎が疎かになっているシャルフが、魔法学校で優等生だったエーレと、相性が悪いのだと考えられます。
最後に「ヴィアベル」に「エーレの複製体」と戦闘させたのは、魔法側×魔法側の相性の話です。
具体的には、中距離攻撃が基本のエーレの「石を弾丸に変える魔法」が、全身を視界に収めやすい中距離が得意なヴィアベルの「見た者を拘束する魔法」と、相性が悪いのだと考えられます。
デンケンの采配
同じく零落の王墓にて、デンケンの先導のもと、互いに苦手な相手を教え合い、以下の描写のように、有利に戦える組み合わせを割り振りました。
「リヒター」と「ラヴィーネの複製体」、及び「ラヴィーネ」と「カンネの複製体」は、一次試験での様子から、相性と言うよりかは実力差の要因が大きそうです。
「ラオフェン」に「メトーデの複製体」と戦闘させたのは、おそらく魔法側×魔法側の相性の話だと思います。
具体的には、相手に触れる必要のある「拘束魔法」、及び目を合わせる必要がある「精神操作魔法」が得意なメトーデが、「高速で移動する魔法」など逃げるのが得意なラオフェンと、相性が悪いと考えられます。
一応付言しますが、この戦闘は倒すことが目的ではなく、複製体が最深部に到達しないようにするのが目的なので、ラオフェンの戦術は目的に適っていると考えられます。
最後に「メトーデ」と「フェルンの複製体」との戦闘ですが、おそらく相性というよりかは、消去法で選んだのではないかと考えています。
というのもメトーデの魔力探知能力は、複製体の探知を率先して行っている描写から、受験者の中では優れている方で、魔力を消すのが得意なフェルンと戦うにはメトーデが最適と判断されたのだと思います。
こちらも「フェルンの複製体」を倒すことが目的ではなく、足を止めることが目的なので、隙を見てフェルンに近づければ、メトーデの得意な「拘束魔法」で足止めするのではないかと考えています。
まとめ
本記事では、漫画「葬送のフリーレン」に登場する魔法使いの、戦闘での相性について、作中での記述を元に考察しました。
長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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