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【アニメ感想】リトルウィッチアカデミア:見本市みたいなアニメ

TVアニメ『ダンジョン飯』が制作会社TRIGGERによる制作とのことなので、TRIGGERの過去作で、ダンジョン飯の設定に近そうな、TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』を視聴しました。

『ダンジョン飯』のPVを観ても、アクション描写はTRIGGERっぽさがあるのかなと思うので、その表現に慣れるためにも、『リトルウィッチアカデミア』を観ておこうかなと思いました。

本記事では、『リトルウィッチアカデミア』を視聴した感想をメインとして、最後に『ダンジョン飯』との関連を少し考察したいと思います。



『リトルウィッチアカデミア』感想

制作の人が楽しそうに作ったアニメ

率直な感想は、制作の人が楽しそうに作ったアニメなのかなと思いました。

TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』は、メインのストーリーはありますが、基本的に一話完結の話で構成されています。

また第1クール13話、第2クール12話であり、ざっくり言うと第1クールはキャラクターとその関係性、第2クールはストーリーの進行と伏線回収が描写されています。(もちろん相対的な話です)

「制作の人が楽しそうに作った」と感じたのは、主に第1クールの一話完結の部分のことで、キャラクターやその関係性の深掘りの仕方が、各話で異なり個性的なので、作るとき楽しかっただろうなあと感じました。

ちょっとネガティブに聞こえるかもしれませんが、ファンタジー好きから見て、キャラクターやテーマ・世界観の大まかな設定は、割と普通です。

例えば、無鉄砲で落ちこぼれの主人公アッコと、理性的で優秀なダイアナとのライバル関係は、どこかで見たような設定ですし、友情・信じる心・伝統と革新などのテーマも、繰り返し他の作品で描かれています。

ただ、何度も描かれてきたキャラクター・テーマ・世界観だからこそ、個性的なアイディアに対する許容度も高く、第1クールでのキャラクター深掘りでも、演出や作画でやりたいことができる環境にあったのだと思います。

パズルに喩えると、第1クールの一話完結の部分で、独自の演出や作画により個性的な形のピースを作り、そのピースをきれいに当てはめることで、第2クールの全体の絵を完成させていくという感じです。

個性的なピースがきれいに当てはまっていく様子は、観ていて気持ち良く、視聴後はスッキリした感覚になりました。

(正直言うと、ちょっとパズルのピースが個性的すぎて、ちゃんと当てはまっているのかなと疑問に思うところもありましたが、そこはキャラクターとストーリーの勢いで何とかしていました(笑))

見本市みたいなアニメ

タイトルにある「見本市みたいなアニメ」というのは、演出や作画で個性的な表現を試している様子を、他のクリエイターが見て刺激を受けたり、参考にできたりする部分があるのかなという意味です。

アニメ的な表現方法で言うと、『リトルウィッチアカデミア』は名作ディズニーのような動作表現を、さらに正統進化させたような感じだと思っていて、写実的な画やCGモーションが流行っている中で、これこそアニメだなと思える演出・作画だと感じています。

同時にアニメーターの力の差も出やすい感じなので、絵を描いている人にとっては、一度は挑戦してみたい演出・作画の作品なのかなと勝手に想像していて、そういう意味で「見本市みたいなアニメ」と表現しました。


ダンジョン飯への落とし込み

TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』は、先行して映画の上映はありましたが、TRIGGERのオリジナルアニメです。

対してTVアニメ『ダンジョン飯』は、原作漫画のあるアニメです。

キャラクター設定やストーリー展開は、オリジナルほど自由度がないですが、『リトルウィッチアカデミア』にあるような、アニメ的で勢いのある演出・作画は活かされると思うので、そこはTRIGGERらしくやって欲しいですね。

漫画「ダンジョン飯」を深く読んでいる人の中には、原作者である九井諒子が描く、静止画として美しい画に魅力を感じている人もいると思います。

ただそれをアニメとして落とし込むのは、原画の線の量が多すぎて、正直不可能に近いので、それならば思い切って、勢いのある動的表現にこだわって、アニメ『ダンジョン飯』を作ってくれたほうが、清々しいかなと思っています。


まとめ

本記事では、『リトルウィッチアカデミア』を視聴した感想をメインとして、最後に『ダンジョン飯』との関連を少し考察しました。


長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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