最近起こった色々なことについて考えてみる

ざーっといこう。政治・信条・人種差別などにも触れるので見たくない人は戻るボタン。

まずは安倍首相の辞任。

お疲れ様を言うか言わないかと言うくだらないことでtwitterは大変盛り上がっていた。

安倍首相がめちゃめちゃなことをしていると考える人からはそんなこと口が裂けても言えないし、評価している人からは逆に労いもできない彼らのことを理解できなかったでしょう。

どちらにせよ最終的にお互いの人格攻撃に成り下がり、あいつの意見なんて聞く価値がない、とやっているのは興味深いところですな。
あなたの立場は理解できない、との主張は相手方と今後一切の論議をしない、との通告を意味するものであり、それ以降はいかに相手の話が聞く価値がないか、と言うマジでくだらない主張になってしまう。

あと、話を戻して、もし日本の首相がトランプだったとして、彼がやめたときにお疲れ様、と素直に出てくる人はどれだけいるだろうか。たかがお疲れ様、一言にも自分自身の立場が現れることには何人も気を留めておきたい。

そして菅官房長官の総裁選勝利。

まあどこかで規定路線だったんでしょうな〜
本人自体はどこの派閥にも属してないし自分の判断で決めたといっているけど、周りの「空気感」はあったとみる方が自然、と言うかここまでの流れがスムースすぎて何も決まっていなかった方が不自然。

長期政権が終わる後の今後の話、また今の首相の不測の事態について何も話し合い(噂レベルでも)が行われていなかった方がおかしいでしょうな。

三つ巴になったところもミソかもな〜1対1にするより3人の方が石破さんが受かる確率低いでしょ、印象も薄れるでしょうし。ワンチャンさえ消してく。ま、ここは議論の余地ありだけど単純な2人の対立の方がわかりやすくて泡沫候補とされてる人でも当選の確率が上がっちゃうと思うんだけど。どうでしょ。

あとは菅さんが打ち出したスローガン、自助、共助、公助について。

これは自己責任論だよね、って突っ込まれることはどうしても避けられないし、それくらいは想定できたはずなのにもしやしていなかったのか、それとも批判食らっても大した問題じゃないと思ったのか。

自助、共助に対する説明が具体性をかけていたところから見ると、批判を想定した上でそれに応え得るような説明を用意していたわけではないのかな。
となると、そもそも批判を想定していなかった可能性がある。

このスローガン自体は自民党がずっと打ち出してきたものに近いんだけど、想定ができていなかったとしたら党内での考え方にどっぷりと浸かっている可能性はあるかな〜 わざわざスローガン出すくらいだから弱い主張ではないし、それが当然受け入れられる主張だともし思っていたとしたら庶民出身とは言え国民感覚と離れてしまっているかもな

あとは大坂なおみ選手に関する問題。

誤解を恐れずに言えば日本人とは何か?と言う話。
もう少し踏み込めば、国籍云々の問題ではなく、「私たちの中で、何を以て人々を日本人と見做しているか」とは何か、と言う問題である。

大坂なおみさん自体は日本、アメリカ、黒人など様々なアイデンティティを持ち、彼女自身の信念によって黒人差別に反対し、今回ボイコットやマスクといった形で声を上げた。

しかし、彼女がそのほとんどを日本で過ごしていないこと、日本語をあまり話せないこと、大多数の日本人が直接的に触れることのないアメリカの黒人差別問題に対して声を上げていること、などから「彼女は私の認める日本人ではない」と判断した人々から、バッシングを受けたりもしている。

あ、スポーツに政治を持ち込むな、的な意見に関しては、その件だけを問題にしている人が少なく(これは個人の目線だけど)、そもそも彼女に対して否定的な印象を持つ人が理由づけのために使う印象が強かったので言及せず、他にも国内における人種差別は政治的な問題か、などもあるので割愛。

バッシングをしていない大多数の人の中にも、彼女は日本人か否かどうこうでは無く、やはり自分と彼女とが共有するものが少ないことを認めてしまう人々も多いだろう。
国籍における日本人、とは父母のいづれかが日本人であることだが、私たちの持っている(もしくは作り上げた)日本人像、は法律とは多少異なったところにある。

また、その日本人像でさえ人によって違うだろう。

そして、それを内側でどう思うか自体は別にどう思ったって罪に問われることもないし、考えるきっかけにはなるけど罪悪感を抱え込まなきゃいけないほどのものではないと思う。

しかし、それを表層して個人を攻撃するとなれば大問題。
自分が「日本人の代表」ぶって誰かを「お前は日本人ではない」と主張することは絶対にあってはならないしその資格もないのは当然のこと。

個人の価値判断からくるフラストレーションを、あたかも集団を代表した意見であるかのように表明して決してこちらに牙先を向けることのに一個人を攻撃するのはまあ醜いですわな。到底受け入れられるものじゃありません。

最後に以下の記事から引用した大坂なおみさんの文章で締め括りたいと思います。

「日本のみなさんには、私はこう伝えたいです。みんな一緒に離れないで、お互いのことを思いやって、優しくしましょう、と。そうすれば、いつかこの今の時も過ぎ去るでしょう。2021年には、世界に見せましょう。私たちの美しい国とホスピタリティとを。みな同じ国民として。「感動で、私たちはひとつになる」のです。

これは私の姉が描いた絵です。日本のみなさんにシェアさせてください。みなさんを愛しています。そして私たちはみなさんと共にいます。」