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変化の激しい時代を生きる、世界の経営者たちが見ている景色を垣間見た日。~世界経営者会議1日目レポート ~

Nサロンの特別招待席に当たり、少しでも自分の視野視座を高められたい・・と、お邪魔してきました!大変貴重な機会をくださった日経の皆さま、ありがとうございます。

世界中の業界超一流トップリーダーたちが大集合する豪華すぎるカンファレンス。

仕事の都合で一部しか出られなかったですが、それでも、とてもいい刺激を受けました。

私が感じたこととして、どの企業の方々も、時代の流れや変化に敏感であり、自分たちも変わり続ける必然性と、社会にどう貢献できるのか、自分たちの使命を自覚しながら、それを果たそうとしている姿勢、とても強い意志として感じられました。

トップリーダーたるもの、自分たちのルールや成功体験に固執せず、積極的に外社会と関り合い、常に自己改革をし続けなければ生き残れない。
自分たちが出来ることや強みがどう「今の社会」にインストールでき、役に立てるのかという視点が共通していました。

すでにNサロンメンバーの素晴らしいレポートがいくつも上がっていましたのでいくつかご参考までに。


わたしは現在、食にまつわる複業スタートアップの立ち上げを行っており、特に食品メーカーの登壇は興味深いものがありました。
すこし情報が偏りますが、印象に残ったところをレポートとして残します。

豊かな社会を支える食事・運動・ヘルスケアデバイス

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マクドナルド、タニタ、エニタイムフィットネス3社の合同セッションでした。

▼マクドナルド
社会と時代の変化を見ている。生活環境・ライフスタイルは激変し、デジタルシフト及び高齢化社会、孤独と向き合う時代になった。
これから先、人との関わりがますます減っていくという。だからこそ、マクドナルドはそこに向き合うという。
ハンバーガー販売会社でなく、「ハンバーガーの提供によるピープルビジネス」だと自負しているのだそうです。

常に社長は現場におもむき、働くクルーたちの声、お客様の声を直接聞いて回っているといいます。

働くクルーは、なんと、最年長91歳。
超高齢者=なにか貢献したい・必要とされたいと思っている。
こういった人たちが活躍できるよう、定年後のライフスタイルに合うような環境を提供しているという取り組みが紹介されました。
チームとしてお互いを助け合える体制があり、教育プログラムもしっかりしているため自分のペースで学べる体制。決して、孤独にならない仕組み。

人と人との関わりが最も大切で、社会に貢献できていることを実感できるかどうかを大切にしており、人と人との豊かなつながりを作るビジネスを意識している、とおっしゃっていました。

お父様はマックに週3回通うという。
マクドナルドはハンバーガーを食べに行く場所というよりも、「近所のお友達と集う場所になっている。」ということを話されていました。

マクドナルドがあるおかげで、あらゆる世代が集い大切な時間を共有できるようになっている。

自分たちの存在価値を手軽な値段で美味しい食事が出来ることにとどまらず、人と人とをつなぐ場所としてとらえていることが印象的でした。

いまの時代において、美味しい商品を提供することだけではレストランの使命は果たしてると言えない。企業がどれだけ社会に貢献できているかを世間の人は関心を持っている、という。

私も中高生のころはマックに通った時代があります。
その当時、まさに、マックは友達と待ち合わせて何時間もおしゃべりをするための場所でした。

新商品の開発や様々なコラボなど、マーケティング観点でもすごく興味深いチャレンジをし続けているユニークなグローバルだという印象を持っていましたが、直接社長のお話を聞いて、改めて強く興味を持ちました。

美味しいハンバーガーをつくる、という商品開発だけでなく、そこに集うお客様たちが心地よくなる環境づくり、そこに働く従業員たちや家族も含めて、お店・サービスを作っているのだということを改めて感じさせられました。

▼タニタ
体脂肪計でおなじみのタニタ。今や、色んなビジネスの拡張で事業拡大を成功させている。カラダの健康だけでなく、ココロの健康にも向き合っている、というのが印象的でした。

ここ最近は「働き方」に対してもユニークな取り組みをしていたのを知りました。タニタは希望社員を個人事業主化することを推奨し、主体性をもって、働き方を選択できるようにしたそう。
自発的に働くことにコミットできることで、「働かされている」という受け身ではなく、モチベーションやパフォーマンスを高めることにつなげているという。

超高齢化社会の台頭において、今後ますます重要かつシリアスな健康マーケット市場に対し、タニタはデータの活用にフォーカスするという。
自社の強みを忘れたら生き残れないので、軸足を置きつつも市場変化にどう対応していくかを考えていくとのことでした。

タニタは三代目社長で、家族経営として有名ですが、「誰よりも社長は未来図を一番描いている存在。全部を自分の思いどおりやると独裁になるが、ビジョンだけは自分の想いや意志を押し通している。それ以外は色んな人の合議で多様性を活かした意思決定をするように心がけている」と話されていました。

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トップリーダーに求められる視野視座とは

これまでの経営は、事業収益を上げて株主に還元できれば良かったが、
社会問題社会変動に向き合わなければならなくなった。
もう、数字だけじゃない、と。

登壇された方々に共通することは、多様性を重視していることと、聞くことの大切さを体現していることだったように感じます。

つまりは社会の変化に常に敏感である、ことと同じこととも言えます。
たとえば、IT・AIはどう進化し、自分らが何を目指していくかをしっかり考えていける人でなければ、ならないのだと。
産業界の課題と社会課題を同時に解決する人が将来のリーダーに必要。
世の中の課題を捉えることは出来ても、それを企業としてどう取り組み、解決に導くかを考えて実行することは簡単なことではありません。

また、これから先ますます自己実現が重要な社会がやってくるという変化についても、話題がありました。

若者はもとより高齢者も同じ。

マクドナルドの超高齢者クルーの話しにも出ていましたが、子供も若者も高齢者も一緒に自己実現ができる仕組みの構築、たとえばプログラミングを学ぶのには大学生が役に立てるが、子どもの教育を任せるのは難しいので、まずは大学生から高齢者に学ばせ、高齢者から子どもに教えられる環境を作るべき、という興味深い話もありました。

多様というのは世代に限らず、ジェンダーバランスという観点についても言及されてました。女性・若者を意思決定機構にもっと組み込む必要性がある、と。

総じて、常に外部の環境に敏感でなければならない、デジタルチャレンジをしなければならない、と自分たちの思考が止まってしまう事のリスクを常に意識しながら、市場創造をし続けていく、といったトップリーダーの視野視座を垣間見ることができました。

グローバルに戦える企業のトップの方々は、どこまでもビジョナリー。
自社の強み(自分たちにしかできないこと、自分たちだからこそできること)を徹底的に考え、それをどう社会に還元していくか、それを永続的に実現し続けるために利益も追及するということを一貫して徹底されていることを、改めて、体感することができました。

2日めもたくさんの刺激を浴びてこようと思います。

ありがとうございます。日ごろお世話になっている周りの人たちへの恩返しのために使わせていただきます^^