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ブレインマシンインターフェース(BMI)についての取りまとめ

こんにちは、先日制作した以下の記事をもとに、色々と有力なソースが多数すでに見つかったので、その記事を参考文献として取りまとめしていきたいと考えました。ブレインマシンインターフェースについて詳しく一挙に情報をキャッチアップしたい方はぜひ、本記事を参考にしてみてください。

有名な企業で言うと、イーロンマスク率いる「neuralink」がこの領域で有名であると思います。

直近でも以下のような資金調達の内容でも大型の資金調達を達成していて、期待値を含めかなり先進的な技術にアテンションがある様にも思えます。

実際は、[BMI ≒ 脳インプラント]というところでしょうか。。

Wiredさんが興味深い動画をあげておりましたので、以下にて拝借させていただきます。

これからおおよそ数十年後にはこのような技術が当たり前になることを考えると非常に興味深いですよね。。

イーロン・マスクのNeuralink(ニューラリンク)はヒトでの実験を計画している。『N1』と呼ばれるチップを脳内に埋め込み、コンピューターと連動させる技術を開発しているのだ。この革新的な開発は脳研究者たちの集大成であり、様々な病気の治療を根本から変える可能性を秘めているという。

Wired : Youtube 動画より

▶︎Wikipedia

ブレイン・マシン・インターフェース(Brain-machine Interface : BMI)とは、脳波等の検出・あるいは逆にへの刺激などといった手法により、脳とコンピュータなどとのインタフェースをとる機器等の総称である。

Wikipediaより

BMIは脳波などの脳活動を利用して機械を操作したり、カメラ映像などを脳への直接刺激によって感覚器を介さずに入力することを可能にする[3]。信号源および操作対象である"脳"と"機械"を繋ぐ存在、脳波を読み取る脳波センサーや脳波を解析するプログラムなどを総称してBMIと呼ぶ。

脳信号の読み取りでは、脳の神経ネットワークに流れる微弱な電流から出る脳波や脳活動による血流量変化など、脳の活動に伴う信号を検知・解析する事によって人の思念を読み取る[3]。これを機械への入力・命令へ変換することによって脳(思考)と機器を直結することができる[3]

脳への刺激では、センサーなどによる情報を元に脳を直接刺激することによって機械からの情報を脳へ直接伝えること。

情報の流れが一方通行の片方向インターフェースと、相互疎通が可能な双方向インターフェースが想定されているが、現在実現しつつあるのは一方通行の片方向インターフェース技術のみである。片方向インターフェースでは一方通行の情報伝達を行い、脳から命令をコンピュータが受ける電気信号に変換するか、コンピュータからの電気信号を脳波に変換する。SF等で想定されている双方向インターフェースでは、脳と外部機器との間で情報を交換・共有するため、人または動物と機械が一体化することになるが、現実には動物実験・人体実験とも移植は成功していない。ここでいう脳とは心や精神ではなく、物質として存在する有機生命の神経系(もしくは神経系のモデル)そのものを指す。

人間が睡眠中に見るや身体障害者のコミュニケーションなど関連する分野などにおいて、脳活動から思考情報を読み出す「ブレイン・デコーディング」と、知覚や精神活動を脳活動に変換する「ブレイン・エンコーディング」が研究されている[4]。2023年時点では、限定的ながら夢で見た画像や考えているだけの単語を読み出すことに成功している

Wikipedeiaより

▶︎大和総研

BMIは、侵襲型と非侵襲型の2種類に大きく分けることができます。侵襲とは、医学用語で、生体の内部環境の恒常性を乱す可能性がある行為とされており、簡単に言えば身体に負担が生じる行為のことを指します。

▶︎侵襲型BMI

 侵襲型BMIは、身体に負担が生じる装置を用いて脳情報を計測するBMIのことです。たとえば、脳の内部に電極を刺し、脳内のニューロン(神経細胞)が発する電気信号を計測し、それを解析して情報を取り出す技術があります。高い精度で情報を取得することができますが、脳に電極を刺すための手術が必要であり、脳の内部を傷つけてしまうリスクがあります。

▶︎非侵襲型BMI

 非侵襲型BMIは、身体に負担が生じない装置を用いて脳情報を計測するBMIのことです。たとえば、頭皮上にセンサーを配置して脳波を計測する技術があります。脳を傷つけるリスクはほとんどなく、侵襲型BMIと比べて圧倒的に利用しやすいのがメリットですが、取得できる情報量は侵襲型BMIと比べて格段に少なくなります

大和総研より

▶︎生理学研究所

⚫︎ミッションの例
「身体機能代替グループ」
脳表面電極により正確な脳波を計測し、これを精緻に信号解読して運動・コミュニケーションを支援する高性能の体内埋込型BMI装置を開発し、これを用いた臨床研究を実施します。大阪大学、自然科学研究機構、情報通信研究機構、電気通信大学との緊密な連携により、このミッションを達成します。

「脳・身体機能回復促進グループ」
脳のシステム論的理解の下に、有効な治療法が確立していない脳卒中後重度片麻痺の回復に向けた革新的BMIリハビリテーション治療技術の開発と臨床応用を目指します。具体的には多関節複合運動である上肢リーチ運動と歩行の回復に向け、慶應義塾大学(研究統括と臨床フィールドの構築)、(株)国際電気通信基礎技術研究所(上下肢外骨格ロボットの開発と制御)、国立精神・神経医療研究センター(脳可塑性の多次元視覚化)、東京工業大学(デコーディング技術の開発と制御)、の4機関が一体となり研究を進めます。

「精神・神経疾患等治療グループ」
脳の活動パターンを、数理統計技術を利用して効率的に変容する方法(デコーディッドニューロフィードバック:DecNef法)の原理を解明・改善し、複数施設のデータに基づく、複数の精神疾患のバイオマーカーを開発します。さらにそれら複数のバイオマーカーを統合した多次元的な評価方法による薬効の定量化と、それに基づくニューロフィードバック治療法の開発を目指します。また、臨床の場でうつ病などの治療に用いられている、磁気により非侵襲的に脳を刺激する方法である反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の作用機序について、ヒトと脳の構造が類似している霊長類を用いて、rTMSによる神経細胞の発火や神経伝達物質量の変化を測量することにより rTMSの効果を解読し、安全で有効な脳機能操作法の確立を目指します。

生理学研究所より

▶︎データサイエンス百景


データサイエンス百景より

①では、脳活動を人工知能で読み取ることで、その人が考えていることを直接文章に翻訳する技術がすでに実現している。これは、アメリカ・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のグループによる研究で、皮質脳波計というシート状の電極を被験者の脳に埋め込み、予め用意した文章とそれを音読した際の脳波の関係をAIに学習させたのだという。
②では、視覚を司る脳の「視覚野」を電気で刺激することで、目を介さずに光を「見る」ことができる技術が開発されている。これを応用して、文字を描くように脳に埋め込まれたシート状の脳波計を刺激することで、後天的に視力を失った被験者に文字を認識させる実験をアメリカ・ベイラー医科大学の研究チームが成功させている。
「①の分野では、日本でも京都大学のチームが『夢を映像化する』ブレイン・デコーディングという大変ユニークな研究に取り組んでいます。また、最近はこの分野に企業も参入してきました。有名なのは、電気自動車メーカーとして知られるテスラを率いるイーロン・マスクが設立したNeuralinkという会社です。すでに2021年に同社が開発したデバイスを脳に埋め込んだサルが、脳活動だけで、手足を使わずにピンポンゲームをするデモ画像が公開され、世界に衝撃を与えています」

データサイエンス百景より

▶︎InfoCom

驚異的な進化の道程を歩みつつあるAIとの相互補完的な関係もあり、近年の生体センシング技術の急速な進展と相まって脳へのアクセス技術は今後目覚ましい進歩を遂げていくことが予想される。前述のとおり、現時点では、多くの企業が非侵襲的手法への傾斜を見せる状況にあるが、取得情報の緻密さの点では侵襲的手法が非侵襲的手法を圧倒している。そういう意味で、両者はそれぞれの欠点を補完し合いながら活用されつつ、BMIの社会への浸透へ寄与していくことが想定される。例えば、「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」と掲げる国立研究開発法人科学技術振興機構ムーンショット型研究開発事業の目標1にて2020年に採択されたプロジェクト「身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放」[19]では、BMIとAIを組み合わせ、実用レベルまで向上させていくことが目標とされているが、低侵襲型BMIを開発する一方で、社会普及の側面においては、非侵襲型BMIを活用していくとされている。また、NeuralinkはLINKについて、まずは四肢麻痺の患者等への導入を目指しているが、利用時に取得される膨大なデータとそれらをもとに作成されたAIモデルが活用されることで、非侵襲的手法による技術が著しく進展していくことも考えられよう。もちろん、そうした側面においては、既に課題として挙げられている、人の脳内情報を利用するうえでの、個人情報等法的・倫理的諸課題の解決が図られる必要があることは言うまでもない。

InfoComニューズレターより

ここでもムーンショット計画について話題が出てきましたね。
僕の記事でも別記事でそれぞれご紹介しているので、参考までに。。

▶︎BMIの領域は幅広い(muRata INNOVATOR IN ELECTRONICS)

脳の活動を、比較的手軽に計測できるようになったことで、計測して得た情報をさまざまな用途に応用する試みが進められています。
たとえば、脳波センサを活用し、人がどの程度集中、リラックスした状態にあるのか判定できる機能を備えるヘッドホンが実用化されています。人の精神状態に応じてキャラクターの動きやストーリー展開が変わるゲームなどが実現できます。エンターテインメントのコンテンツでは、視聴者やプレイヤーを飽きさせてしまったら意味がありません。しかし、どんなに面白いコンテンツでも、その内容を退屈に感じる人はいるものです。一人ひとりの精神状態に応じて、あの手この手で感動を呼び起こすコンテンツを提供できれば、万人が満足するものになることでしょう。
また、障がいのある人の生活を機械で支援するためにBMIを活用する取り組みもあります。すでに、脳波から数百種類ものメッセージを判別する装置が実用化されており、発話や書字が困難な重度の運動障害を持つ人のコミュニケーション手段として、その活用に期待がかかっています。義手や義足をBMIの活用によって、本当の手足のように操れる時代の到来は、そう遠くないかもしれません。
また、人が受けた刺激に対する脳の反応を検知し、効果的な教育やトレーニングに応用して学習効果を高める取り組みも行われています。英会話の音声を、頭の中でどのように聞き分けているのかを解析し、それを学習者にフィードバックすることで、短時間で英語のリスニング能力を高めるシステムなどが開発されています。
BMIは、人と機械の距離を極限まで近づけ、両者を融合させるために欠かせない技術です。発達すれば、自分の手足を操るように、巨大な機械や微小な機械、遠方や危険な場所に置かれた機械、さらには高度な計算能力を持つコンピュータなどを自在に操れるようになる可能性があります。人間の可能性を拡張させる、未来を支える技術になることでしょう。

muRata INNOVATOR IN ELECTRONICSより

▶︎日常生活に溶け込むイメージ


作業風景


BMI + 専用スーツ


ジムでの風景


カフェでの風景

ブレインマシンインターフェース(BMI)の未来予測 (IVYX INC.)

▶︎短期(2025-2030年)

  • 医療用途の拡大: 初期段階では、BMIは主に医療分野での利用が拡大します。脳卒中や外傷性脳損傷の患者のリハビリテーション、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状緩和に利用されます。

  • 介護とアシストテクノロジー: 高齢者の日常生活のサポートや障害者のコミュニケーションサポートにBMIが用いられるようになります。

  • 初期の消費者向け製品: シンプルなインターフェースを持つ消費者向け製品が市場に登場し、簡単な思考や感情の読み取りが可能になります。

▶︎中期(2030-2040年)

  • テクノロジーの進化: BMIの精度が向上し、より複雑な神経信号の解読が可能になります。これにより、複雑な情報の伝達や制御が実現します。

  • 教育への応用: 教育分野での利用が始まり、学習の効率化やカスタマイズが進みます。生徒の集中力や理解度をリアルタイムで測定し、教育内容を最適化します。

  • 仮想現実との融合: 仮想現実(VR)との融合により、よりリアルな仮想体験が可能になります。

▶︎長期(2040年以降)

  • ディープラーニングとの統合: AIとの統合が進み、BMIは人間の思考や感情をより深く理解し、予測する能力を持つようになります。

  • 社会構造の変化: 労働、コミュニケーション、娯楽など、社会のさまざまな側面でBMIが重要な役割を果たすようになります。人間と機械の関係が根本的に変わります。

  • 倫理と規制: この技術の普及に伴い、個人のプライバシーやデータのセキュリティに関する新たな倫理規範や法規制が必要となります。

▶︎潜在的な影響

  • 個人の能力向上: 個々の能力や経験が増幅され、学習や創造性が飛躍的に向上します。

  • コミュニケーションの進化: 言葉を超えた直接的な思考の共有が可能になり、人間関係やコミュニケーションの方法が変わります。

  • 社会的な課題: プライバシーやデータの安全性、不平等なアクセス、人間性の変容など、新たな社会的課題が生じる可能性があります。

上記のシナリオは、現在の技術トレンドと将来の予測に基づいていますが、実際の進化はこれらの予測を超える可能性もあると考えております。

科学と技術の進歩はしばしば予想外の方向に進むため、将来のBMIの展開は多様で予測不可能な要素を多く含んでいると考えております。


続く… (最終更新 2023.11.30)


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