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「学び場イコカナ」半年間の振り返り&場所移転のお知らせ

こんにちは。IVUSA関東事務局の三浦です。
世田谷区の小学生を対象にした学習支援事業「学び場イコカナ」がスタートしてから半年を迎えました。一つの区切りとして、本事業の現況報告や取り組んでいる中で見えてきた課題についてまとめていきます!
学び場イコカナについてはこちらをご覧ください

4月から本格スタートした学び場イコカナは、以下の2つを軸に取り組んでいます。

■普段の勉強や宿題のサポートを通じて、学習習慣の定着や学習のつまづき予防に努める
■年齢が近い大学生が関わることを活かし、交流の中で子どもたちの自己肯定感を育むことに貢献する

これらを通じて、地域で子どもの成長を支える居場所の一つとして役割を果たしていきたいと考えています。

次に様々な側面から半年間のイコカナを振り返ります。

半年間の概要

利用児童 :5名
学生チーム:約10名
実施回数 :36回 (トライアル実施2回を含む)
交流企画 :2回

子どもたちは1回につき平均3名程度で、大学生1人につき子ども1〜2人の勉強をサポートする体制です。各々宿題が終わると、絵を描いたりパズルゲームをしたり、持参のタブレットで遊ぶなどして時間を過ごしています。
夏休みは週に2回、午前中に実施しました。皆の勉強が早く終わった日には、近くの神社に散歩しに行ったりもしました。

勉強の様子
解けなくて途中から別の遊びに変更
世田谷八幡宮にて

良かった点

子どもたちの関係性
3月にトライアル実施をした際には、子どもたち同士の会話はなく自分の宿題だけするような状況でしたが、回数を重ねるごとに関わりが増え、現在ではお互いに名前を呼び、一緒に遊ぶ様子も見られます。子どもたちは皆通っている小学校が異なるため、関わるのは週に一度のイコカナだけです。そうした環境の中で横のつながりが生まれてきているのは嬉しいです。

苦手の克服・夏休みの宿題サポート
イコカナは週に1度、2時間しか実施できていないため、学校や自宅での本人の勉強の成果が大きいのだとは思いますが、以前は掛け算や割り算で分からないことが多かった子が、少しずつ問題を解けるようになってきているのを見ると、多少なりとも力になれているのかなと感じます。
また7月最終週には、夏休み後半に残りがちなドリルやプリントを終わらせる宿題週間を企画し勉強をサポートするなど、計画を立てて予定通り終わらせる経験を子どもたちにしてもらえたのではと思います。

ボランティア活動から帰ってきた大学生との関わり
今年の夏から当協会のボランティア活動も本格的に再開してきました。
夏休み期間中には、ボランティア活動を終え真っ黒に焼けた大学生から聞く「どこに行ってきた」「何をしてきた」という話は、子どもたちにとっても刺激的だったのではないかと思います。また、子どもたちは活動で使う装備類にも興味津々で、大きな寸胴鍋を運ぶ学生に「何を作るのー」と聞いたりしていました。

その他、夏休みの宿題週間の後には花火企画を実施したりもしました。


反省点

勉強サポートと交流を両立する難しさ
子どもたちにとって、大学生世代のお兄さん、お姉さんと関わる機会は多くありません。日中は学校で授業を受け、その後にイコカナに来ることを考えると、宿題よりも遊びたい気持ちが強くなってしまうのはしょうがない面もあると感じています。少し油断をすれば、大学生に答えを教えてもらおうとしてしまう、大学生のすきを突いてドリルの答えを見ようとしてしまうということもあります。今後、利用してくれている子どもたちに、大学生との交流機会は提供しつつも、本来の趣旨に沿った時間を過ごしてもらうための工夫が必要だと感じています。

事務所内の環境づくり
当協会の活動が徐々に再開してきた中で、大学生の事務所利用も増えてきました。イコカナの実施と活動の荷物準備や片付けが被る時には、子どもたちがそちらに気を取られてしまい勉強に集中できない、大学生らは普段よりも狭いスペースで作業をしなければならないなど、お互いに困る状況が発生してしまうこともありました。

週に2時間の勉強サポートで学習習慣定着に貢献できるのか。
1週間168時間ある中で、イコカナで過ごすのは2時間です。さらに今の実施状況だと勉強時間は実質1時間です。
大学生との交流機会を提供できていることや、子どもが2時間過ごす場所があることによって、親御さんの時間の選択肢が増えることなど、果たせている役割は一定あると感じつつも、軸の一つに据えている「学習習慣の定着」に寄与できているかは向き合わなければならない課題の一つだと感じています。

10月からのイコカナ

半年間、宮坂事務所で実施してきたイコカナですが、10月10日(月)からは世田谷線山下駅に併設されている「たまでんカフェ山下」に移転します!
当協会のボランティア活動再開に伴い、事務所環境がイコカナ実施に向かなくなってきたこと、より地域の方々に馴染みのある場所で実施することで、より多くの方にイコカナを知っていただき、必要な方の利用に繋げたいという考えがあります。
曜日や時間の変更はなく、場所のみの変更となります!

子どもの成長を支える地域の居場所の一つとして役割を果たしていくため、半年間の運営を通じて見えてきた多くの課題に向き合い取り組んでいきます。今後とも学び場イコカナをよろしくお願いいたします!


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