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CEOと新参画のリーダーたちが語るIVRyの未来

今回は2024年5月に発表した、シリーズC30億円の資金調達を記念して、「CEOと新参画のリーダーたちが語るIVRyの未来」をテーマに、大学院までエンジニアリングを経験し、リクルートでPdMやUXを担当していたCEOの奥西亮賀 、 今年から新たに参画してビジネスグロースを担う、グリー・メルカリでのUS事業の立ち上げやトラボックスCEOを務めたVP of Growthの片岡慎也、そして今回の調達でも大活躍のコーポレートサイドを支える、A.T.カーニーでの戦略コンサルや元リクルート旅行事業責任者を経験したVP of Corporateの宮田道生、こちらの3名の対談企画をお届けします!
さらに詳細はPodcast「IVRy Talks」でお聴きいただけます。


「時価総額1000億円、1兆円」を目指し、ビジョンを明確化してアクションする

ーー 今回のシリーズC調達は、前回のシリーズBから1年2ヶ月後と考えると、かなりスピード感のある進め方だったと思います。沿革や流れを教えてください。

宮田

私がIVRyに関わりだしたのが、シリーズAの調達の時からでした。少しずつ相談に乗り始めて、いくつかプロダクトの立ち上げを一緒にやっていたのですが、シリーズAの時点ではまだ電話自動応答サービスの形で展開していこうと話していました。

いつかAIの技術が進歩して、さらにプロダクトアップデートできる日が来るかもしれないね、そこまでは地道に進めていこうと考えていました。そして、シリーズBの時には、一定プロダクトの可能性が見えてきて、投資すればスケールはできるということが分かったので、実施しました。

そこから、とにかく数字を基にプロダクトを議論しつつ、成長を見ながら、 厳しくモニタリングしていきました。できれば2の矢、3の矢をちゃんと用意して、成長が滞らないよう進める中で、もう少し先にシリーズCを調達しようという話は元々していたんです。

ですが、ちょうど オープンAIのChatGPTの進化も見えて、プロダクトがさらに進化する予兆が見え始めたところと、セールスのオペレーションやマーケティングのオペレーションもかなり磨き込まれて、 もう投資をすればするほど高さ取れるし、離反もほとんどないので確度高くできるよね、ということが分かったので、これであればアクセルを踏めるだけ踏むのが我々として目指す姿としては正しいのなと考えました。特に資金に困っているという状況ではなく、ゆとりはあるけれどももっと成長するために取りに行こうというところで、シリーズCの検討を始めました。

ーー ありがとうございます。なるほど、元々はもう少し先を考えていたのですね。

宮田
そうですね。やはり僕らとしては、日本を代表するようなスタートアップになるにはどうしたらいいんだとか、1000億の売り上げ作るにはどうしたらいいんだとか、もっと言えば、1兆円とか作るにはどうしたらいいかということを日々議論するようにしています。

やはり 目指す目標が低いと、そこを目指してしまい、なかなかスケールできないよねっていうところを意識して、スケールが大きく高い目標を置いています。

ですから1000億、1兆円って、今でいうとある種、絵空事かもしれないですけれど、そこに対してどれだけ具体的にビジョンを明確化して、それを引き戻して今にアクションするところを大事にしています。そういった意味では我々としては数100億程度の成長は少なくとも踏めば見えるものだと思っています。

AIを1秒でも早く社会実装して、多くの人が安価に最先端の技術を活用し、便利に働ける世の中を目指す

ーーシリーズBからCへのジャンプは、先倒ししてもっと高さを出すためというお話しでしたが、シリーズC調達を実施するにあたり、社長として決意したポイントはありますか?

奥西
ChatGPT2や3がリリースされた際に、4~6のどこかでリクープするだろうと、2020年から予想していて、その準備をしていました。2023年に出てきたChatGPTはまさに僕らが待っていたLLMの大幅アップデートだったので、そこから思いっきり踏みに行けました。

やはり社会に対して、AIを1秒でも早く社会実装して、いろんな人が安価に、最先端の技術を活用して便利に働けるような世の中をどうやったら作れるのかを考えると、資金調達も大きくすることによって、マーケティングコストとか、より良いプロダクト開発とか、そういうところにフォーカスできるようにした方がいいんじゃないかという話を宮田さんとして、その中で今回早めに資金調達しようとなったという感じですね。

ーー  中にいると、電話のサービスから、AIプロダクトへイメージや実体が変わってきたのを感じます。

グリー・メルカリで経験した爆発的な成長を予感する、熱量渦巻くIVRy

ーー  ではこちらで、片岡さんにお話を伺いたいです。
4月にメルカリからジョインされて、海外事業やグローバルなど、豊富な経験をされている中で、次のキャリアとしてIVRyをなぜ選んだのか、率直にお伺いできると幸いです。


片岡
選んだというか、一緒に作りたいなと思った理由としては、みんなの高い熱量に感化されて一緒に事業と組織を作りたいと思ったというのが、正しい言い方かなと思っています。経緯をお話すると、 私個人としては、グリー、フリークアウト、メルカリ、トラボックスという形で今まで社会人経験を積んできたんですけど、グリー以降は全部紹介で移らせていただいて、一対一で判断してきたんですよね。残るか、そこ行くかみたいなところで。

今回ほんとに14、5年ぶりに転職活動をして、 みんなそうだと思うんですけど、会社の選び方が全然分からなかった。どうやって会社を選ぶんだろうと。

それぞれの会社さんすばらしいし、どこも魅力的な経営者がいます。現職に残ることも踏まえていくつかの会社さんとお話しさせていただいたんですけど、IVRyはカルチャーが魅力的でした。採用候補者を社員が招待して、軽食や飲み物を飲みながらお話する「Openday」というイベントが毎月あるんです。
そこで社員のみんなが事業の未来とか、奥西さんを強く信じている姿が見れて。

入社前に業務委託として参加するとSlackからも、雰囲気を感じることができました。事業成果が様々なチームで出始めているのに、浮かれることもなく、ちゃんと切磋琢磨して議論をしっかりとしている様子で、こういった熱量っていうのが、グリーとかメルカリの爆発前の様子と、デジャブ感があったんです。

これは私には再現性の高い感覚で。
うまくこれを伝えるのが本当に難しいんですけど、こういう爆発前の雰囲気がある会社は将来すごい会社になるって強く自分は信じているんだけど、その爆発前の状況に立ち会えることなんて普通、社会人人生一度もないんですよ。
なので、この状況を知っちゃったら、もうそれを選ばない選択肢はないよねというのが判断です。

なので、最初にお伝えした通り、いろんな会社を見させていただいたんですが、比較で決めたっていうよりは、やはりIVRyの絶対値としてはその熱量の高さが、爆発前の渦を巻いている状況というところだったので、楽しそうだな、一緒にここで組織と事業を作りたいなと思ったというところですね。

ーー 奥西さんサイドの話も聞かせていただきたいです。

奥西
社員の人数が50人、60人ぐらいになってきて、会社でバリューやカルチャーをどうやってうまく作って、より情報の伝達の効率を上げたり、よりみんなのアウトカムのベクトル方向を揃えたり、そういうことを考えなきゃいけないよねというタイミングが来始めていました。

そんな時にメルカリのバリューを体現したバリュー大臣“慎也さん”という人がいると聞いたので、その相談をするためにフラットに会いに行きました。
そこで事業の話もさせてもらうと、「すごい、めちゃくちゃこれいい。」って言ってくれて、当初は純粋な相談のつもりでしたが、もうそこからは12月中ずっとどうやったら慎也さんにIVRyに入ってもらえるのかをずっと考えてました。

入ってもらうか入ってもらわないかでIVRyのゲームチェンジが起きると思っていたので、結構本気で、慎也さんに入ってもらうために何をしなきゃいけないのか、何を考えなきゃいけないのかとか、どういう情報が足りてないのか、ずっと考えていた記憶がありますね。

「世の中にとって何がいいんだっけ」と無邪気に考えて、議論する

ーー 宮田さんも今の話のように、奥西さんからの相談が入社のきっかけだったのでしょうか?

宮田
はい。元々私は同僚だった奥西さんの退職時から注目していたのですが、 幸いなことに、奥西さんから相談いただいて、当初から幅広く色んなビジネスのチャンスを検討していることがわかりました。

僕らって結構、「世の中にとって何がいいんだっけ」と無邪気に考えて、議論することがすごく好きなんです。
情熱を持ってものを作れる人を僕は応援したいって思っていたんです。よく例に出すんですけど、ジブリの鈴木プロデューサーと宮崎駿さんの関係性とか、僕は割と好きで。

自由にクリエイティブな人がいるんだけれど、大きいマネジメントやビジネスの交渉が難しい時に、僕もサポートできるんじゃないかと思っていました。先に起こりそうなことについて議論することが多いのですが、感覚も似てるので、一緒に頑張りたいなって思ったのが僕の場合ですかね。

ーー  ネームバリューのある方が入ってきますが、みんなうまく組織に馴染んで、すぐにワークし始める点が、IVRyはすごいなと思ってるんですけれど、そういう組織作りをしてたのか、偶発的な、奇跡的な部分もあるのかでいうと、どうでしょうか?

宮田 
両方かもしれません。やはり奥西さんの本当に世界に何か大きなものを出して、良いものを作って世の中の人の役に立ちたいと本気で思っている熱意に賛同してる人が集まっていると思っているので、合う合わないではなくて、「モノ・コト」に向かってちゃんと色々トライしたい人、自分も成長したい人、社会貢献したい人が集まれてるって意味では、 元々の素質とか目指してた姿があるからかなと思っています。

あとはもうほんとに偶発的なもので、「こういう人いないです」かって言ったら、繋がりができて、そこからぐっと関係を詰めて、食事したりできるようになるのは、いい感じの偶発性なんで、麻雀に近いんじゃないのかなと思っています。運だけではなく、実力もないと運も掴めないよねって。

ーー 奥西さん、どうですか。

奥西
偶発的だったり奇跡的だったりする、再現性がないことは実際ありますが、入社したメンバーが馴染んでワークしやすい組織作りは心がけていて、カルチャーとして根付いていると思います。最近新Valueとして設定した「 Keep on Groovin'(多様を受け入れ、協奏し続けよう)」という言葉があります。

IVRyは、中にいる人たちが新しく入ってきた人たちを取り込んで、より働きやすくなったり、すぐにオンボードできるようにしようという意識がめちゃくちゃ強いんです。よくある新しく入ってきた人がお手並み拝見、ということにはならない。

その意識はずっと続けたいですし、新しく入ってきた人たちもその成功体験があるので、次来た人たち に対してそれを提供して、どんどんうねりみたいなものがでかくなっていくみたいなところがIVRyのすごく良いところで、組織として僕が大好きなところです。そこを引き続き続けられると、よりこのうねりが大きくなり続けて、よりいい会社、より大きく影響が出せる会社になっていけると思います。

ーー IVRyの過去から現在について聞いてきたのですが、今後の展望についてそれぞれお話伺ってみたいと思います。

宮田

僕はわかりやすく、昔で言うソニーとか、 最近で言うとトヨタ、ホンダ、リクルートのように、日本の企業が世界に出て戦っているというところに憧れを持っています。

やはりソフトウェア業界の中で、なかなか日本が海外で戦いきれていなかったのは、おそらく言語の問題とか文化の問題とかも正直あったのではないかなと思っています。

そうした時に、色々な先人の方々のスタートアップの戦いもあり、色々な学びや制度が変わったりもしていますし、僕ら今回IVRyに入ってくれている人たちもいろんなスタートアップとかで戦ってきた人たちが集まってきている中で、なんか本当にソフトウェアカンパニーとしてグローバルで戦える会社になるんじゃないかなと思っています。

グローバルでももちろん戦いたいですし、日本でも時価総額だけを追うのはどうかという議論があるかもしれないですけれど、できる限り皆さんに評価いただいて、大きい会社になりたいです。

そうした時に、今の人数については”まだ100人”という風に僕は思っていて、1000人、1万人とならなきゃいけない。1000人、1万人にならなきゃいけないっていうことは、人は10人単位、50人単位など動ける限界値があるので、マネジメントが必要になってくる。

マネジメントできるメンバーを増やさなきゃ、法制度が変わるから法制度の対応しなきゃなど、多分もうこれからどんどん、どんどんやらなきゃいけないこと、やるべきことがいっぱい出てくるっと思っているので、そういった意味では、もちろんビジョンを高く、グローバルで戦えるソフトウェアカンパニーというところを目指しつつ、そこに対して着実に多くの人に来ていただいて、楽しく働くことが重要だと思っています。

やりがい搾取とかではなくて、みんなが傾ける情熱っていうのを大事にしたいですし、 あとは皆さんのポジションというところも、なんか僕はダイバーシティがあっていいんじゃないかなと思っていて。本気で新規事業だけとにかく頑張りたいですって人とか、オペレーションを磨きこんで貢献したいですって人もいっぱいいるはずで、どちらのタイプでも、それ以外でも、活躍できるようなお仕事もいっぱいありますし、作っていくつもりなので、そういった意味では、今までの日本でなかった企業とか事業になっていきたいなと思っています。

片岡
IVRyの事業として、国内事業は伸び始めては来ているんですが、やりたいことはそれ以外にもまだまだあって、既存事業においても伸びしろが多いです。

その周辺領域においても、今挑戦しようとしている領域を見ると、事業を作っていく0、1のフェーズの事業もあれば、ようやく1まで来ていてこれから伸ばし続けるぞというフェーズの事業もあるし、ここら辺の幅の広さは楽しいので、道中楽しめるような事業作り、組織作りをやっていきたいなと思ってます。

IVRyの事業ドメインである対話型音声AIサービスという領域においては、海外の事業機会は多くあると思っていて、むしろ技術的には、日本語よりも他の言語の方が、AIの学習データが多いから向いてると思っています。

これ会社として、別に何か決めたわけではなくて、個人の思いなんですけれど、 たまたま奥西さんが日本に生まれ育ったから日本で事業始めたけれど、海外で生まれてたら普通にそこで事業始めますよね、当然なんですけれど。
で、むしろIVRyの事業ドメインからすると、海外の方がマーケット大きい。つまり世の中に提供できる価値がそっちの方が大きい。

私個人としては、やはり日本で作った事業を海外に広めていくことっていうことに生きがいを感じているので、すでにグリーとメルカリで2回挑戦させていただいているのですが、IVRyでも海外に挑戦していきたいと思っています。

電話という、今のやってる事業の音声対話チャンネルを入り口とした事業展開というのは、国内においても、価値を出せることがあるし、海外においても同じような課題設定や機会、もちろん異なる部分もあるでしょうが、一部、日本のノウハウは活用できると考えています。

ただし、海外で事業を始めるのは本当に大変だと体験してるので、1から事業を始める必要は一定あると思っています。

そういったタイミングに、会社とか、組織づくりに関われることって、最初にもお伝えしましたけども、社会人人生で滅多にないと思っています。
だから、本当にフルスイングしたい人にはすごくいい環境だと思いますし、事業作り、組織作りをぜひ一緒にチャレンジさせていただきたいです。

紙からWEBへ移ったようなAIシフトを日本全国へ届けて、グローバルへ

奥西
2010年代から今までの10年でクラウドシフトみたいなものが起きて、AWS、GCPなどが出てきて、今までのオンプレミスのシステムがクラウドにシフトしてきたと思っています。そのもう1個前の10年は、紙からWEBへという流れの時代で、紙の媒体が全部インターネット広告に変わったりしてきました。

これから10年では、AIシフトみたいなのが起きると思っていて、今までの、ソフトウェアのようなものも、AIを使って解くのが当たり前になったり、なんだったら、人が普通にオフラインで仕事していたものも、AIを活用してソリューションが変わる等、大きな変革点になるんじゃないかなと考えています。

そうした時に、LLMの毎クオーターぐらい起きる大きなアップデートや、そこに対してどうやってAIを活用していくのか考える、一丁目一番地でIVRyは存在してると思っています。それを日本全国の中小企業など、本当に人手不足に困っていくであろう人たちに、10年待たずして明日どうやってAIの技術をその人たちが使える形で届けるのかという挑戦をしています。

まずは日本のAI化や、業務効率を変えていって、その成功体験を今度はグローバルへ展開していけるような大きなチャレンジもできたらいいなと思っています。
その実動、実価値みたいなところにつなげていくところを、一緒に併走してくれる人たちを求めてるので、そんな人たちと一緒に仕事したいです。


IVRyでは、一緒に成長していく仲間を全方位で絶賛募集中です。


■IVRyオリジナル音声配信番組「IVRy Talks(アイブリートーク)」とはIVRyのリアルを伝える!をコンセプトにIVRyのカラーやcultureの社内外への発信を目的として、スタート。毎回ゲストをお招きして、IVRyに関わることになった経緯や働き方、社内メンバーからこの人にはこれを聞いてみたい!といった内容をお届け。

アイブリーの魅力やどんな会社なのかを知っていただく、そして、中のメンバーにはもっとアイブリーのことを好きになってもらいたい!そんな番組となっております。


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