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共通の底辺【高さの比は、どこの比か】

中学の数学で、よく使う共通の底辺に関連した内容で、三角形の面積について高さを考えます。

高さの比を、他の線分の比で言い換えたいときもあるので、高校の図形の内容で、頻出の内容について解説をしようと思います。

三角形の底辺が共通のとき、面積比は高さの比となるわけですが、この高さの比を言い換える内容を考えます。

共通の底辺-頻出の場面1


共通の底辺OA

三角形OAB と三角形OCB の面積の比を考えます。

共通の底辺を辺 OA とすると、面積比は高さの比となります。

三角形の面積を求めるときの高さは、底辺と考えた辺に向かい合う頂点から底辺、もしくは、その延長に下した垂線の長さになります。

そこで、点 B、点 C から直線 AO に下した垂線との交点をそれぞれ M と N と置きます。

そうすると、面積比は、高さの比なので、
△OAB : △OAC
= BM : CM …①
となります。

高さの比を言い換える

この比の言い換えで、よく使うのが三角形の相似です。

三角形MBP と三角形NCP は相似となっています。

実際、
∠BMP = ∠CNP = 90°、
共通の角だから、
∠MPB = ∠NPC です。

二組の角が、それぞれ等しいため、二つの三角形が相似になっています。

相似だと、対応する辺の長さの比が等しくなります。

ゆえに、
BM : CM = BP : CP …②

①と②から、
△OAB : △OAC
= BM : CM
= BP : CP です。

高校の数学では、比の値で表すことが多いです。

△OAB : △OAC
= BP : CP だから、次のようになります。

$$
\displaystyle\frac{\text{△OAB}}{\text{△OAC}}=\frac{\text{BP}}{\text{PC}}
$$

有名な定理の証明を意識して、PC にしておきました。

この底辺が共通な三角形の面積比を、高さの比をクッションにして、この線分比で表すということは、重要な書き換えになります。

図形問題で使う頻度が多いので、しっかりと理解をしておくと良いかと思います。

それでは、もう一つ共通の底辺についての高さの比の言い換えについて説明します。

共通の底辺-頻出の場面2


共通の底辺OA

三角形OAB と三角形OCB の面積の比を考えます。

線分 OA を共通の底辺とします。

先ほどと同じように、点 B、点 C から直線 AO に下した垂線との交点をそれぞれ E と D と置きます。

そうすると、高さの比が面積比となるため、
△OAB : △OAC
= BE : CD …③

さらに、三角形BEP と三角形CDP は、先ほどと同じく、二組の角が、それぞれ等しいため、相似となります。

対頂角は等しいため、
∠BPE = ∠CPD だからです。

そのため、
BE : CD
= BP : PC …④

③と④から、
△OAB : △OAC
= BE : CD
= BP : PC です。

これを比の値の形で述べると、
△OAB / △OAC = BP/PC となります。

今回、二つのタイプの面積比を扱いましたが、これらの考え方で、次の平面図形についての有名な定理が導けます。

他に、平面図形と関連したnote記事も投稿しています。

では、これで失礼します!

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