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バイバァ〜イ! ーーー 映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」レビュー

もうかなり以前から僕にとってのエヴァは、「物語二の次でただひたすら手間をかけられた美麗な映像をながめるだけの作品」という位置づけだったので、まあ今回の「:||」についても特に驚きゃしなかったです。相変わらずいつもの顔ぶれのキャラクターたちが何処ともわからない場所で、何者かわからない敵と延々戦い続ける展開ではあるけれど、ど派手な映像とIMAXの大音響に大変満足しました。

…にしても、です。

その一方でいろいろもったいないなあとは思ってしまうわけです。
ゲンドウとユイ、シンジをとりまくミサト、アスカ、レイ。素晴らしい物語を構築できる要素は整っていたし、それをまとめる時間もあったと思う。なのにこんな形で終わるのか、と少々残念な気持ちになってしまいました。色々と論議を醸している「マリエンド」やら「綾波の田植え」やら、いろいろやってはいるけれど、僕には作者の思いがまったく伝わってこなかった。僕が受け取れたのは「がんばってすごい映像作りましたんで、これで勘弁してください」という悲痛な叫びだけでした。
こんな感じになってしまった一番の原因は「破」の綾波救出劇を美しく描きすぎてしまったことなんじゃないかと僕は思ってます。あれは確かにエヴァらしくはなかったけれど、結果的にその後あのシーンを超える感動をエヴァで味わうことはできなかった。あれをやってしまった時点でエヴァという作品が観客に向かって投げるボールは投げ尽くしてしまった感があります。それでも「序、破」と作ってしまった以上、頑張って最後まで作るしかなかったのがまあつらそうではありましたが、正直言って蛇足だったと思います。だって「マリエンド」にはなりましたが、結局我々に投げかけられたメッセージは「まごころを君に」から大きく変わっていないように僕には思えたので。

しかしあのラストの配役変更、緒方恵美さんは納得してるんだろうか。僕はそっちのほうが気になります。4半世紀にわたって演じてきた最後の最後があれだとしたら、僕が緒方さんの立場なら全身脱力している。ま、緒方さんはプロなんでそうはなっていないと思いますが…。

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見終わってからこのポスター見ると、シンジとマリの距離とか一人両手をあげて快哉を叫ぶマリとか、色々イラッとさせられますが、とりあえず…

じゃあね、エヴァ。バイバァ〜イ!


さて、来月はいよいよ進撃の巨人の最終回です。これから私の興味はそっちに全振りです。

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