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冷静さを欠いた映画レビュー

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冷静さのかけらもない、感情にまかせた映画レビューをちょいちょい書いています。
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2022年11月の記事一覧

記憶を失いたいのは本人か。 --- 映画「宮松と山下」レビュー ちょいネタバレ

※今回のレビュー、敬称は略させていただきます。 酒癖の悪さと、女性への暴力行為で香川照之が芸能界の表舞台から去り3か月が経ちました。年始恒例のカマキリ先生が観れなくなったのは残念ですが、世の中はたいして変わらず、「香川照之」はもはや最初から世の中にいなかったような感じになってます。 そんな中「宮松と山下」の予告編を見て、久しぶりの香川照之はやっぱり凄そうだという期待感がどうにも膨らんでしまったので観てきました。 いつものように公式サイトからあらすじを引用します。 エキ

ケーキナイフでも深く刺さる。 --- 映画「カランコエの花」AmazonPrimeVideo版 レビュー

配信サイトの「あなたにオススメ」みたいなカテゴリーで見たいと思うことは普段あんまり無いわけですが、今が旬の今田美桜さんの主演作ということがひっかかり、見てみることにしました。 公式サイトからあらすじを引用します。 LGBTの啓発を目的に作成された映画なのかどうかは知りませんが、教習所とか学校の授業で見せる教育的な映画独特の押しつけがましい雰囲気は全くありません。たった39分の作品ですが、とある田舎の学生たちの間に起きる小さな出来事とそれが学生たちにあたえていく影響を描いた

それを見せる西野七瀬は凄い。---映画「恋は光」AmazonPrimeVideo版 ショートレビュー ネタバレあり

前回の「ハケンアニメ!」に続いて今年見逃した作品を配信で観る企画の2本目は小林啓一監督の「恋は光」です。 出てくる人間がイチイチおかしなしゃべり方をするとか、「乙女ちゃんか!」と突っ込みたくなる女子連中とか、あの年代の男子があんなにストイックだなんてテストステロン値を調べてもらったほうが良いんじゃないかとか、そもそも恋心が全然わからない人間が文学作品が楽しめるのかとかそういう話はもうどうでもいいです。 たったひとつ、"それ"さえ見せてもらえれば。 この作品はそういう作品

私のところにもようやく届いた。--- 映画「ハケンアニメ!」AmazonPrimeVideo版 ショートレビュー

「良い作品が売れるとは限らない。」 「作品がどんなに良くても見てもらわなければ意味がない。」 作品の中に出てくるセリフです。 そ れ を 地 で や っ て ど う す る よ ? と思わず言いたくなるこの作品。トップガンに正面からぶつかってしまったらしく一部で相当な高評価を得ていながら、ぜんぜん私のところには届いていませんでした。当時どんなプロモーションの仕方をしたのか知りませんが、吉岡里帆いいよなーと思っている私なのに「見たいリスト」に入っていなかったのです。 一

ベタをやるにはココが要る --- 映画「天間荘の三姉妹」レビュー ネタバレあり

※今回は敬称を略させていただきます。 感想は後ほど、とつぶやいておきながらずいぶんと時間が経ってしまいました。この作品を褒めたい自分とその逆の自分がいてどうにも感想がまとまりません。 とりあえず公式サイトのあらすじを引用します。 --- --- この作品は髙橋ツトムの人気漫画「スカイハイ」のスピンオフ作品「天間荘の三姉妹-スカイハイ-」が原作です。それなりに長い作品を上手く1本の映画にまとめていましたが、やはり説明が足りないと感じるところも多々ありました。わかりにい