むしろ現実がバーチャルを侵食している、という話
バーチャルが現実を侵食している、というのは頻繁に聞く。
「ゲームにかまけて生活が疎かに」「ネットに没頭してリアルの人間関係が疎かに」そういう意味合いでは確かに理解できる。
ただ、侵食しているという意味ではむしろ逆なんじゃないかと思う。
すなわち、現実「が」バーチャル「を」侵食している。
ARゲームは、現実がないと遊べない不便な代物だし、わざわざバーチャルの空間でコミュニケーションするVRチャットなんてものも出てきた。
人間は本来「繋がりたがり」で「共有したがり」らしい。だからバーチャルだろうと否応なしに「コミュニケーション」だの「つながり」だの要素が実装されてしまう。
繋がりたがりが多いから、人と人とを繋げるビジネスは金になる。バーチャルであろうと。
そうして「人と人とは繋がるべき」という立場の人間に都合のいいように整えられてしまう。
せっかく、人と繋がらなくてすむバーチャル環境が生まれたのに。