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脂性肌のためのニキビケア Part3

身もふたもないのですが、お肌のきれいさは遺伝によるところが大きいものです。もともと肌が強い人はどんな生活をしても大丈夫なのに、弱い人はすごく気を付けていても簡単に荒れてしまいます。不条理ですね……。
しかし、肌本来のターンオーバーをサポートしてあげることで、健康な肌、ニキビができにくいお肌へと育てていくことは十分可能なんです。そのためにお伝えしたいポイントは2つ。
 
・保湿をしてバリア機能を補ってあげること。
・メイクをする場合は油分が少なく、肌負担の少ないメイクに変えること。

 
今回は、肌の機能をサポートするための具体的なスキンケアとメイクについて書いていきます。

1) スキンケア ~洗顔と保湿~

スキンケアについては、洗顔を適切に行うことと、保湿により弱くなったバリア機能を補ってあげることが基本です。

 ① 洗顔

皮膚科学会のニキビガイドラインでは、一日2回の洗顔が推奨されています(朝と夜)。洗顔料に関しては何でもいいのですが、“泡立てネットなどでモコモコに泡立てて、泡をつぶさないようにフワっと洗う“ということが大事です。とにかく肌をゴシゴシしないこと。
ニキビがあると清潔にしたくてつい念入りに洗ってしまいたくなりますが、洗いすぎは逆効果で、汚れや皮脂を落とせればいいので、1分くらいですませるようにします。
すすぎは30度以下のぬるま湯で(熱いお湯は皮脂を落としすぎるのでNG)、10回以上よくすすぎます。シャワーを直接あてると熱すぎるので、手ですくってすすぐのが良いと思います。また、タオルで拭くときもゴシゴシせず、あてて水分を吸い取るように、やさしく行います。小鼻やこめかみは洗い残しやすいので注意しましょう。
 
<参考>
★動画
【LDK the Beauty連動企画】理想の洗顔・NGな洗顔を皮膚科医がジャッジ! - YouTube

★皮膚科のコラム
ニキビと美肌のための正しい洗顔 
 
私はミューズなどの純石鹸を使っているのですが、純石鹸は洗浄力が強めなので、肌がつっぱらない程度の合うものを探すと良いと思います。
また、肌が最近ざらつくなー、角質落ちてないなーという気がする日には、サリチル酸などが入った洗顔料を使うのもおすすめです。背中ニキビにも。

<おすすめ>ラロッシュポゼ エファクラ フォーミング クレンザー

② 保湿をする

スキンケアについては、保湿することが最も大切です。ニキビ肌はうるおい成分が少なく、水分が蒸発しやすい状態なので、スキンケアでこれを補ってあげましょう。
ニキビ肌ではなくても、スキンケアは保湿さえきちんとできていればOK。米国皮膚科学会という、世界中の皮膚科の元締めみたいな機関があるのですが、そこでも口をすっぱくするくらいに「保湿せよ!」と言っています。
 
保湿剤に分類されるものはすごく色々あるのですが(セラミド、グリセリン、BG、ヒアルロン酸、コラーゲン、尿素、乳酸などなど)、おすすめはセラミドです。セラミドは保湿剤の中でも最強で、セラミドを含む水は北極でも凍らないくらい、水分保持の力が強いからです。また、実際に私たちのお肌のうるおいは80%がセラミドによって保たれています。
 
セラミド配合、と書いてある乳液やクリームで使いやすいものを選べばよいのですが、強いて言うなら成分表のところを見て「セラミド1」「セラミド2」という形で“数字付き”のセラミドがよりおすすめです(数字付のセラミドは人由来で、質が良いため)。
 
また、シンプルどころでは、ワセリンも優秀な保湿剤です。アトピーに使えるくらいトラブルのリスクが少なく、使いやすい成分です。(ちなみに、ここでいうワセリンは白色ワセリンのことで、青いパッケージのヴァセリンは違うものです)。ただ、ワセリンは油で肌に蓋をするタイプの保湿剤なので、脂性肌の場合は様子を見ながら、少量ずつ使ったほうが良いと思います。

サンホワイトはおすすめ


 
<おすすめ保湿剤> メディコルのスキンリピッドⅡ
聖マリアンヌ医科大学のベンチャー開発の商品で、敏感肌用のブランド。テクスチャーが重いので、慣れるまではちょっとペタペタして嫌な人もいると思うのですが、荒れたときはこれ1本だけにするとすぐ調子が戻ります。

なお、スキンケアのステップですが、私は化粧水は使わず、美容液⇒保湿剤という2つで基本としています。化粧水を使わない理由は、保湿成分があまり入っておらず、使わなくてもいいものだからです。
化粧水はほとんど水、という人がいますが実はあながち嘘ではないんですよね。ビタミンCのような有効成分を取り入れることができるという利点はあるのですが、美容液のほうがより濃度が高いので、化粧水をとばして直接美容液を使っています。
化粧水に意味がないというわけではないので、使いたければ取り入れてOKですし、別に使わなくても理論上支障はないよ、というものです。肌の弱い人は化粧品をなるべく少なく(3品以下に)おさえたほうがよいから、というのも理由です。
 
有効成分は挙げだしたらキリがなくて、マニアックになってしまうのですが、基本はビタミンCのほかに、ナイアシンアミドもニキビ肌にはおすすめ。朝はビタミンCを塗った方が紫外線対策になるので、朝はビタミンCの美容液、夜はナイアシンアミド、といった使い分けもよさそうです。
 
<おすすめ美容液> トゥベール クリスタルエッセンス
トゥベールは化粧品原料メーカーなので、いい品質のものがお安く手に入ります。こちらの美容液はビタミンC、ナイアシンアミド、フラーレンが配合。

皮膚科で売っているVCローションもいいと思います。

AirPORULE Cセラモイストローション
肌のクリニックさんが共同開発しているシリーズ。セラミドも入ってる化粧水。

2)油分が少ないメイクや肌負担の少ないスキンケアをすること

メイクに関しては、「油分の多いコスメは避け、落としやすいメイクをする」ということを心がけると良いと思います。
濃いメイクが好きな方はがっかりしてしまうと思いますが、軽いクレンジングで落とせるメイクをする、というのがニキビ肌の改善にはかかせません。なぜならば、バリア機能が弱っているのに、落としにくいメイクを毎日してしまうと、落とすたびにうるおいをはぎ取り、ターンオーバーが良くなるチャンスを奪ってしまうからです。

① リキッドファンデと下地を使わない

基本的に、パウダーファンデの直塗りがお肌には優しいです。徹底するならば一番いいのは、オンリーミネラルの粉ファンデのような軽いものを、ブラシでつけること。
下地やリキッドはカバー力もあるし、やっぱり仕上がりがよくなるのですが、油分が多いことと、カバー力がある分落とすのが大変なので、日常使いにするのは避けた方がいいと思います。
なお、下地は成分的にはリキッドファンデと変わらず、色がついていないだけのものなので、リキッドファンデを塗っているのと肌負担的には同じものです。下地なしだとどうしても落ちやすくはなるんですが、素肌が健康になってくるとパウダーファンデだけでもなんとかなってきますよ。
さきほど皮膚科の元締めとして紹介したアメリカ皮膚科学会も、オイリーなコスメは控えるようにと言っています。
 
どうしてもリキッドを使いたいときは、リキッドファンデの中でも油分少なめとして有名なエスティローダーのダブルウェア(マッド肌)や、MiMCミネラルリキッドリー(ツヤ肌)。特別におしゃれをしたい日に良いと思います。

② クレンジングを肌に優しいものにする

メイクの中で、いちばん肌への負担が大きいのはクレンジングです。クレンジングは界面活性剤というものが主成分で、これは油と水を乳化させて、化粧や汚れを落とすという仕組みのものです。ところが、お肌のうるおいも脂質(油)でできているので、化粧を落とすのと一緒に、くっついて流してしまいます。
クレンジングの強さはピュアオイル<ミルク<クリーム<バーム<オイルの順で強くなっていきますが、強いクレンジング剤であればあるほど、界面活性剤の力が強く、うるおいを奪う力も強いということになります。

界面活性剤のイメージ

濃く崩れにくいメイクはどうしても強いクレンジングを必要とし、落とす際に肌負担が大きくなります。
私はこのクレンジングの負担を最小限にしたかったので、無印のホホバオイルを使っており、ホホバオイルで落ちる程度のメイクをします。パウダー系のコスメであれば、問題なく落ちますが、薄化粧にはなってしまいますね……。ですが、素肌がきれいでないとメイクも決まらないので、まずは素肌の健康が第一です。
 
また、クレンジングも擦らず、コスメとなじませるように1分以内で終わらすようにしましょう。長くやればやるほど、界面活性剤によりうるおいが取れていってしまいます。
 
 
全体的なスキンケアの流れはここまでですが、part4でニキビ跡のケア、おすすめの書籍やサイトについて書いておきたいとおもいます。

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