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ふとした瞬間に転んだみたいに
顔を隠して泣きそうになった
しゃがみこんだ昼前の校庭で
太陽はギラギラと照りつける
僕にできることはもうありません。
神様、あなたがいるなら
僕に何を望んでいるんですか?

何も知らない体育着がわらわらと周りを囲む
伸びた前髪でよく見えない
そのあと地面が2、3回揺れて
砂の匂いを近くで感じながら目を閉じた。

僕が死んだら、あの机は誰のものになるだろうか
落書きを一つや二つして、何も考えず
卒業して欲しいと思った。

最後の願いは
頬を伝う涙がどうか綺麗でありますように
僕は青でいたい。ずっと青でいたい。
海にも溶けない冷たい青。
入道雲によく合うあの青でいたい。

誰もいない通学路で
いつもはいない場所に影がいる。
カーブミラーに光が反射する。
ごめんなさい
肘の手前で裾を折ったシャツが、涼しい

家に帰るまで
僕は青。
次会うまで
僕は青。
その時
僕は青。


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