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「繊細さん」の幸せになる方法 ⑮ 「氣」の出る姿勢。(小説あり)

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子供の時から自分で自分を守れるようになれていたら、

「繊細さん」としての人生の中で傷つくこともかなり減るんじゃないかな。


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まず「氣」が出ているか、立ち姿のテストをします。

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大人になっても大抵はこんな感じ。

「繊細さん」は特にもろい気がします。

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正しい姿勢に直します。

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まずはその場で足踏みをします。

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だんだん小さくなって、止まるけれど、心の中では足踏みは続いています。

それから

何度かつま先立ちをして、安定したら下ろします。

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かかとを下したときに体が後ろに戻らないように気を付けてください。

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前を向いて、ずーーーっと先を見ていきます。


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窓の向こうの木のずーーーっと先。

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その時、今いる場所の全体が見えていますか?

目は動かさないで、右端から左端まで。

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そのままずーーーっと意識を広げていきます。

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どんどん広がっていきます。

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これが「氣」の出る姿勢です。

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合氣道の先生に電話して、体験教室の約束をしたことを少し後悔しつつ、龍之介と二人で小学校の体育館に向かった。

子供たちが7,8人、柔道着を着て何かやっている。

初老の先生と、若い先生。子供たちはみんな賢そうで、美形にみえた。

そうこうしているうちにも、子供たちが、体育館の入り口で、「よろしくお願いします!」と、入ってくる。

そして、皆が集まると三方に礼をして、唱和が始まった。正直、目が点になった。

あとで調べてみたら、合氣道の創始者からいくつかの流派ができていて、私たちが来たのは心身統一合氣道、という流派だった。

王貞治さんが現役のころ一本足打法を手に入れるのに指導をしていたとか、ホリプロ会長の堀威夫さんや元ミス・インターナショナル日本代表の金ケ江悦子さんなども指導を受けているらしい。

今は亡くなってしまったが船井幸雄さんも指導を受けていたとか。


一般的な合氣道は相手に合わせる、相手の力を利用して倒す、ということがメインだそうだが、心身統一合氣道は天地と一体になって導いてあげる、ということがメインだそうだ。

そして、リラックスこそが最強だ、ということらしい。

最初に知っていたら、たぶん来なかったかもしれない。

※参考 普及版 氣に合するの道 藤平光一著  中村天風と植芝盛平 氣の確立 藤平光一 著



龍之介はしゃべらない。嫌がるわけでも楽しむわけでもなく、ただいる。とりあえず連れてきたものの、どうなることやら。初老の先生が、「こっちに来て、一緒にやってみませんか」と、声をかけてくれた。

龍之介は動かない。そして、何も言わない。先生は全く動じない。「うん、じゃあ、少し、あっちに行ってみようか。」と言うと、龍之介は小さくうなづいた。

驚いた。「お母さんも一緒にどうぞ」と先生「母ではないのですが。」「では、内山田さん、龍之介君かな?一緒にどうぞ」そう言われると、やっぱり、断れない。一緒に真中へ。

先生が紹介してくれて、体験で一緒にやることに。一緒に体操をして、「立ち姿の統一」をすることになった。



子供たちの中に、下手な大人が混じる、て、結構目立つ。順々に、先生がそれぞれの子の前に立ち、ゆっくりと押す。

すると、後ろにゆっくりと動いた男の子が、悔しそうに、「あー!」と言った。みんな、先生にゆっくり押され、ゆっくりと後ろに動き、悔しそうにしている。

そして、先生に立ち姿を直され、次には動かない、うん、よし、という顔。



何をしているんだろう。緊張。先生が立った。全身に力が入る。氣がする。

全く違和感なく、押される。

誰よりも一番大きく後ろにのけ反って下がった。


ちょっと恥ずかしい。そこで、氣が出る姿勢に直された。

ずいぶん前かがみに感じる。

龍之介の番になった。

笑っちゃうくらい、必死に前を向いて踏ん張っている。体が前に、斜め45度か!というほど傾いている。


先生、それでいいのかい!と、突っ込みたい氣持ちを抑え、見ていると「動きませんね」「この子は強いですね」とのこと。



大人はできないよな。というか、やろうと思っても、本氣でできない。

龍之介、うれしそう。鼻がピクピクしている。目がキラキラして、こっちを見てきた。

思わず、グーッと、親指出してみた。ちょっと照れた。可愛いな。


「皆さんも、いいですか。」

「これから 正しい姿勢に直していきます。」

「足踏みしてください。だんだん、小さくしていって、止まるけれども、氣持ちはそのまま足踏みして。」

「つま先立ちして、下す、また、つま先立ちして、下す」※参考 氣の呼吸法 藤平光一著


「前を向いて、ずーっと向こうの先まで意識をずーっと飛ばします。」

「あの体育館の窓の先の、木の向こう、ずーっと先に向かって行くつもりで、体育館全体をぼんやり見る。」

先生が押す。
「動かないですね。」本当だ。不思議すぎる。


先生「氣が上がっていると、動きます。」

「恥骨の上、臍下の一点に心を向けます。」

そして、面白いことを言っていた。



「押されて動くときは、氣が後ろにいっているんです。」

「消極的な氣持ちがあると、後ろに氣が行ってしまいます。そのときは体が後ろにいっています。」

「天地と一体となり、この姿勢で前に氣を出すと、氣持ちも積極的になります。」というようなことを言っていた。
⦁ 動じない 王貞治 広岡達朗 藤平信一著


え、何、何?氣持ちが前向き、て、姿勢と関係あるの?

たしかに、下を向いていると氣がめいってくるのは分かるけど。

じゃあ、この姿勢が普段からできていれば、自動的に前向きな氣持ちになるってわけ?そんな簡単なことってある?



だったら、やるしかないじゃん。
こんなに楽に、前向きになれるのなら、教えてもらいたい!と、始めた合氣道で人生が大きく変わった。



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