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惜しくも失われた才能。この世にいない監督の作品『パプリカ』 #30DayFilmChallenge

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毎日連載23日目!今日もネタバレ無しで映画おしゃべりをお送りします。

これまでのおしゃべり

ことイナリ(文中”🦔”) https://twitter.com/flandore
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いってつ(文中”👓”) https://twitter.com/ittetu_
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DAY23「もうこの世にいない映画の作品」

パプリカ
 今敏監督作品。
 DCミニと呼ばれるサイコセラピーマシンを使って、千葉敦子は”パプリカ”という人格を通して患者の夢に入り込む。それは患者の抑圧された感情に共感するための装置として開発途中であった”夢の装置”であった。しかしそのDCミニが何者かに盗み出され、人の精神に介入し洗脳する装置として使われてしまう。千葉たちは犯人の正体と目的を追うが、一人また一人と犠牲者が出てしまう。千葉とパプリカはついに真犯人にたどり着くが、真犯人の壮大な計画が実行され現実と夢の境目が曖昧になっていく。

「今敏監督。たぶん今も生きていたら、新海誠とか細田守とポストジブリを争う存在だったんだろうな」

「ただその二人とは明らかに作品の毛色が違うから、もっと多様なシーンになっていたと思う」

「パプリカは2006年の映画。2010年の『インセプション』とテーマや描写が似ているからパクられたのでは? みたいな話もあったけれどどちらも”人の夢の中に介入する”というテーマからできた映画だから自然な合致なのかなと思う」

「たしか今敏監督自身が擁護していたよね」

「今敏といえばブログがすごく有名だよね。とくに”パクリとは何か”みたいなインターネッツ議論になった時によく引用されている」

「酒とたばこのやりすぎで命を縮めたようだけれど、本当に惜しい。なにか一作品でも見たら、もう新作が作られないことにがっかりすると思う」

「今敏監督の映画で一番有名なのがやっぱり『パプリカ』だと思う」

「ハードSFとか、サイコサスペンスになれている人はいいけれど、いきなり見るとちょっと難しいかもね」

「実際僕も一番最初に見た今敏監督作品がこれだったけれど、正直一番最初としてはおすすめしにくいかな」
「何が良いと思う? 僕は『東京ゴッドファーザーズ』だと思う。コメディ人情クリスマス正月映画だから大衆受けするし、楽しい映画だ」

「パプリカも東京ゴッドファーザーズもそうだけれど、オープニングがすごくいい。特にパプリカは平沢進のサウンドトラックとのシンクもすごくいい。夢の世界と現実世界が重なり合うという作品のテーマにすごくよくあっていると思う」

「今敏監督作品は背景がすごく緻密だと思う。たとえば宮崎駿監督作品だったりすると自然物の動きが緻密だけれど、今敏監督は人工物の描写に妙があると思う」

「人物がデフォルメされないのも特徴だと思う。美男美女には描かれるし、コミカルな顔つきのキャラクターも出てくるけれど」

「そういえばこの作品は筒井康隆原作だね。最近本屋でこの本に”やばいほうのパプリカ”って帯が巻かれていて面白かったよ

やばくないほうと思しきパプリカ。




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