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悪魔と、悪魔のような女。好きなジャンルの苦手な映画『エクソシスト』『ミザリー』 #30DayFilmChallenge

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毎日連載12日目!今日もネタバレ無しで映画おしゃべりをお送りします。

これまでのおしゃべり

登場人物

ことイナリ(文中”🦔”) https://twitter.com/flandore
絵が描けるオタク。ゲームを作った。アニメを作っている。映画が好き。映画絡みの仕事が欲しい。この記事のヘッダーを描いている。
いってつ(文中”👓”) https://twitter.com/ittetu_
脚本が書けるオタク。ゲームを作った。アニメを作っている。映画が好き。映画絡みの仕事が欲しい。

DAY12「好きななジャンルの苦手な映画」

👓「僕はホラー映画から選びました」

🦔「俺はサスペンス映画から」

👓「ネガティブな意味ではなく、良い作品だからこそキツイ! という作品が選ばれたね」

エクソシスト
(原題:The Exorcist,1973,アメリカ)
 女優クリスの娘、リーガンはある日から言動や情緒が不安定になっていく。体を激しく弾ませて「助けて」と叫んだかと思えば「俺様のメスだ!」とわめいて卑猥な言葉で侮辱するなど異常行動は日に日に激しくなる。苦痛のともなう精密検査を繰り返すが異常は見つからない。医者はリーガン思い込みを解くためのショック療法として悪魔祓いを勧めた。クリスは半信半疑であったが、リーガンが十字架で自慰するよう悪魔に強いられて、部屋中のものが飛び回りキャビネットがひとりでに動く様を目撃し、悪魔の仕業であると確信する。クリスは精神医学博士で神父であるカラスに助けを求める。カトリック教会においても悪魔祓いは現代では異例なことであり、カラス神父は儀式を渋る。しかしリーガンの肌に「help me」とみみずばれが現れ、カラス神父はイエズス会に協力を要請する。イエズス会は高齢だが経験豊富なメリン神父を派遣する。かくして悪魔と神父の戦いが始まる。
 少女の首が真後ろまで回るシーンが有名。

👓「エクソシスト。悪魔映画の筆頭だね」
👓「悪魔は信仰によって倒すことができる」
👓「でも僕自身キリスト教徒じゃないから悪魔に勝てない」

🦔「怖いねぇ」

👓「そもそもキリスト教徒じゃないと悪魔に取りつかれないって話もあるけれど、この映画で取りつかれた女の子は信仰者じゃなかったから、この悪魔はなんにでも襲いかかってくる。こわ」

🦔「君は悪魔怖がるよね」

👓「ホラー映画は好きなんだけれど、不思議とキリスト教の観念としての悪魔が苦手なんだ」
👓「『ゴースト・ストーリーズ』も悪魔パートが一番怖かった。個人的に最も怖いと思っている映画XXXXも悪魔がテーマだ(※タイトルを明示するとその作品のネタバレになってしまうため、伏せる)」

👓「気に入ったホラー映画は繰り返し見たりするんだ。『グレイブ・エンカウンターズ』なんかはけっこうお気に入りで十回以上見たと思う。エクソシストもすごくいい作品なんだけれど、怖くて二度目が見れていない。”怖くて二度と見たくない”と思ったのは『エクソシスト』とXXXXだけだ」

👓「悪魔は人間の心理的弱点を的確についてくる。それで人間が弱ったところにもっとつけ入るんだ。取りつかれた本人はもちろん、周囲の家族も精神疾患か脳の異常だと思いたいけれど医者からも見放されてしまう。世間体があるから周囲には相談できない。そうやってどんどん孤立して破滅してしまう。そんな様子を見るのが怖いんだ」

ミザリー
(原題:Misery,1990年,アメリカ)
主人公ポールは恋愛小説シリーズ”ミザリー”の著者。彼はこのシリーズで財を成し著名になったが、彼自身は”ミザリーシリーズ”に「作家の仕事ではない」と辟易し、新しい作品に取り掛かっていた。その作品を書き上げた直後雪道で事故を起こし重傷を負う。吹雪の中ポールは看護師のアニーに救われる。電話が不通になり道路も封鎖され、両足を複雑骨折したポールはしばらくアニーのもとで療養することになる。アニーは”ミザリーシリーズ”とその作者ポールの熱狂的ファンだった。やがてミザリーの最新にして最後の作品が発売されるとアニーはすぐに手に入れる。やがて劇中でミザリーが死亡したことでアニーは激高する。「いままでのように優しくはない」と言い放ち、書き上げたばかりの新作の原稿も燃やすよう強いる。

👓「君は『ミザリー』か。どうして選んだの?」

🦔「サスペンスは好きなんだよね。この作品はキング原作だし。でも名作ではあると思うんだけれど、何回も見たいとは思えない......っていう」
🦔「自分の望まない作品を描くよう強いられるってのはめちゃ怖いと思わない?」

👓「SNS時代で微妙に説得力増してるのが怖いな。作家に対して実際に話の展開に文句つけて書き直すようメッセージを送る人ってじっさいにいるみたいだし」
👓「僕らもクリエイターのはしくれなので、怖いねえ」

🦔「怖いねえ」

👓「これを読んでいる人はもうできないけれど、この映画を全く事前情報なしに見てみたかったなあ。序盤の献身的な看護の様子とか、すごく慈愛にあふれていて二人のやり取りも微笑ましくて素敵だから、そこからの旧転落をぜひ楽しんでほしい」


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