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私の実家は高台にあり、2階の私の部屋からは月がよく見えた。退屈な住宅街で退屈な10代を過ご…
noteでは自分のことばかり書いている。言葉を選んで慎重になったり、思い浮かんだ勢いで書いた…
玄関を出てマンションの3階から見えた北の空は、遠い海の上をいく台風のせいで複雑な模様を作…
上り坂の住宅街を抜けると、元は学校用地だった荒れた広場がある。そこは今は雑草が生い茂る原…
車を買った。一人でふらっと出かけて、服を買うようにふらっと車を買い、久々の運転にドキドキ…
電車の窓から西日に照らされたビルが見える。 いつか同じようなところにいた感じがする。 そう…
娘と2人手を繋いで湖の上にいる。 湖面はキラキラと眩しい。 風はひんやりとして、山と水の両方を含んだ香りがする。 湖は凍ってもいないのに、私たちはその上に立つ。 一歩足を出せば湖面は水しぶきをあげて、ひと粒ずつ虹色に輝いて散る。 どこからか聞こえてくるピアノトリオの軽快な音。 私たちは踊らずにはいられない。 犬を連れた人。 車椅子に座る人。それを押す人。 腕を組むカップル。 赤ちゃんを抱っこした女性。 手を繋いだ子どもたち。 みんな一緒に、それぞれに、ただ踊る。 犬も踊る。
変化を恐れない。 私の代わりはいくらでもいるという身軽さと謙虚さで。 そよ風のように柔らか…
知らない人から色えんぴつが送られてきた。 お母さんは優しい人たちが送ってくれたって言う。…
いつもは風がないこの街にも、この時間に窓を開ければ、風を感じる。かすかに虫の声と鳥の声が…
パンと卵とベーコンとヨーグルトの朝食を食べ、 時々、海を眺めに出かける。 触り心地の良い…
彼がずっと許されたいと思っていることはわかっていた。 日常を、生活を、生き方を、許して受…
寝不足のトゲトゲした頭の私は、普段とは別の人間なんです。 わかってもらえるかな。 頭の中…
言葉にできない懐かしさのような気持ちが突然ふっとやってきて、苦しいような、でもとどまっていて欲しいような、甘美な気持ちになる。 香ばしいようなかおり。 土の匂い。 草の匂い。 自分が子供だった頃の何かに通じているような気がする。 もしかするともっと、ずっと前の何かに。 でもそのただ中にいても言葉にできなかった。 これはなんなんだ? ただいつもの道を自転車でこいでいるだけなのに、どうしてこんなに懐かしい気持ちになるのか。 「幸せ」と、「つらい」と、「ここにいたい」と、「いな