いろいろ考えた

ふと、これは自分も定期的に読み返すべきではないかと思い、noteに残しておくことにした。
もし、録音したりして音源が残っている方は聞き直してほしい。星野源のオールナイトニッポンの中で、荻上チキさんがゲストに来られた時の回。エッセイを書くことについて話していた中での話が、まさに今の話だなぁと思ったので。

源さん:さっきも「否定されるのが怖い」って言ってましたけど。どうやって克服していきました?チキさん。
チキさん:「うーん、僕は割と書かなきゃ、みたいなのがあったので、その…怖がる前にペンネームという手段があった。叩かれるのが痛いのってどんなプロでもあると思うんですよ。恐らく星野さんだって怖いでしょうし」
「自分が否定されるのは誰にとっても怖い」「その怖さを克服できない人は弱いんだって思ってしまうと、これは本当に繊細な表現とか、世に出るべき表現を抑圧してしまうことなので、怖い段階で偉いと思います。その怖さをカバーできるエ夫…ペンネームを使う、とかエゴサーチをしないとか、そういう工夫をしながら、それでも、自分の書きたいというパッションが、どの分野になら向くかな、とか。」

源:「ペンネームだから、自分に正直になれてなかって事じゃないって事ですよね。」「自分は最初から自分の名前でやってたんで、かなりズタズタになりましたけど(笑)」

荻:ぼく、星野さんと友人になってから、より思ったんですけど、全員「ひと」なんですよ。人間。で、なんとなく星野源て固有名詞って、その人を知らない人からすると大喜利のネタくらいに扱っていい、みたいな雑な書き込みがネットに溢れていて。会ったこともないけど、自分以下の存在だってバカにするとか、なんとなくドラマとかの断片的なイメージでキャラを印象づけてネットに書く。それが本人に届いた時にどれだけ傷付けたり、どれだけ実際と違うかってことが、想像できないような仕方で、固有名詞がひとり歩きするわけですよね。政治家も著名人も含めて、全てひとなんだということを、より考えさせられるようになりました。

源:僕はずっと活動していく中で、有名になればなるほど、そこの…向けられる刃の深さみたいなものが大きくなっていくんですよね。その自分と、みんなが自分の名前だったり、自分の存在で遊んでいくさまっていうのに、やっぱり毎度傷つくっていうか慣れないですね…。

荻:うーん、傷付きますよ。

源:自分を通して、当たり前だけどどんな有名なんも人間であって、そこには心があって、それまでの人生があって、そしてこれからの人生があるっていることを、自分がメタメタに刺されることによってすごく気付けたし。でも僕は無名であって、何者でもなかった時に、そういう遊びをしてしまっていたと思うし。俺は、これからはだから絶対にやらないって思うしでもこの番組をきいてくれてるファンの人だったり、リスナーのあなたとかは、その様を…僕が苦しんでいる様とかを知ってくれてたり。
なと思うので、「そうしまい」という風にしてくれてると思うんです。そういう風に感じてくれてたり、目の前のチキさんとかがそれを感じてくれてるっていうのはすごく嬉しいし…。

2021.9.21 星野源のオールナイトニッポン

思い出させてくれた貴方、ありがとうございます。ラジオって、すごいツールなんですよ。メインパーソナリティって言い方するでしょ?
パーソナル、つまりは人間性が出ちゃうのよ。100%本音は言えないだろうけど、言い方や使う言葉を考えて考えて考えて。その作業をリアルタイムでやってるんだよ?
源さん以外にも、ラジオ聴き始めてから音楽聴くようになったアーティストさん何人もいる。

「有名人だから何を言われても仕方ない」「有名税」という言葉が私は嫌いだし納得いってない。チキさんが話すように「1人の人間」なのだから、基本的人権は保障されているのだよ。SNSで匿名で顔も出さずに誰かのことを中傷するようなことがあってはならない。絶対に。
とは言いつつ、私もこれまで同じことをしてきたと思う、無意識に。気をつけてるつもりだけどどうだろう。故意の悪意は向けないようになってるかな。

何千もの賛辞も、たった1人の悪意で全て台無しにされてしまう。悪意の方が頭に残っちゃうもんね。
本当はそんな声無くなるといいけど、その都度塗り替えていこう。ズタズタになるような心無い声なんか見えなくなるように、素敵な声で溢れるように。

そして、ファンの方や日頃誹謗中傷に対して心を痛めたり怒りを覚えている方、その怒りはSNSではなくフエラムネ吹いて昇華するといいですよっ。

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