カナリヤ【短編小説】1300文字
自分の作品が世に知れ渡るようになった。
新刊は特設コーナーを設置してもらえる。そこには自分のサイン。
テレビアニメ化もされた。キャラクターのグッズも販売されている。
有名になったのだ。
僕の彼女は都内で営業職をしている。何を売ってるの?と聞いたら「病院で先生たちが使うシステム。」と一言だけ返ってきた。よくわからない。
仕事をしている時間は人生の大部分を占める時間となる。僕は14、5年は机に向かうか、作品のために取材をするか、寝るかだった。
食事を疎かにしていたら痩せすぎて彼