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要約版 幸せになりたいエルフの冒険 第九話 エルフと吸血鬼

◎短編全74話。
◎一挙版全8話 約160000文字。

一人で各地を旅している
賞金稼ぎのルシファー。
この日も日没が近づいてきたので、
深い森を抜けた先に有る町の
酒場に立ち寄りました。

町中と酒場に人が少ないことを
不思議に思ったルシファーが
店主に尋ねると、
町では数年前から
若い女性の行方不明者が
出続けていること、
行方不明になることを恐れた
住人達が町を出て、
他所に移住していることを聞きます。

そこへ偶然居合わせた
顔見知りの賞金稼ぎのティスから、
町で起きている行方不明現象の
調査をする自分を、
手伝ってくれないかと
ルシファーは頼まれます。

ティスの頼みを快諾したルシファーは、
行方不明現象に関りが有ると思われる
『森の館』をティスと二人で偵察し始めます。


その頃、
エルフの女の子デフィーは、
ダークエルフの女の子フィリア、
人間の女性で作家のシャイルと一緒に
幸せを探す旅をしていました。

ルシファー達が
森の館の偵察を始めてから数日後に、
デフィー達が立ち寄って宿を取った町も、
ルシファー達の立ち寄った町同様に
若い女性の行方不明者が出続け、
それを恐れた住人達の移住が相次ぎ、
人が少なく空き家が目立っていました。

デフィー達が宿に泊まった晩、
宿屋の娘リアムのもとに
Rと名乗る人物から
屋敷への招待の封書が届きます。

封書にはリアムの他に、
デフィー達三人も招待することが
書かれていました。
更に、
招待した者全員が参加しない場合は
招待の話は無かったことにすること、
招待した者以外には
口外無用にすることも記されていました。

どうしても屋敷に行きたいリアムは、
夜分にデフィー達の泊まる部屋を訪れ、
一緒に招待に応じてくれるようお願いします。

面識の無いRからの招待に
不安を感じるデフィー達ですが、
リアムにどうしてもと頼まれ、
一緒にRの屋敷に向かうことにします。

屋敷への招待の日は、
封書が届いた日の翌日の夜でした。
デフィー達が指定されていた
夜の森の中の待ち合わせ場所に行くと、
Rの屋敷からの迎えの馬車が現れます。

その馬車に乗りRの待つ屋敷へと向かう
デフィー達四人ですが、
馬車の車輛には目隠しがされており、
更に御者の身体から血の臭いがしたと
フィリアが言います。

面識の無い相手からの招待、
徹底した秘密主義、
目隠しされた馬車、
御者の血の臭いなど、
度重なる不審点に
不安になるデフィー達ですが、
もはや引き返すことは出来ず
Rの屋敷へ向かうことになります。

一時間ほど馬車に乗り
Rの屋敷に到着したデフィー達は、
執事のルドムに迎え入れられます。
そしてしばしの待ち時間の後、
食事会が行われる食堂に行くと、
そこには招待主のRことロドスが待っており、
デフィー達四人を笑顔で出迎えます。

簡単な挨拶を済ませた後に、
席に着いてロドスが用意した料理を
食べながら会話をするデフィー達。
しかし、
途中でデフィーとリアムが
急な眠気に襲われ眠り込んでしまいます。

起こしても目覚めない
デフィーとリアムの様子を見た
フィリアとシャイルは、
ロドスの提案で
その日の晩は止む無く
屋敷に泊まることにします。

ロドスはデフィー達一人につき
一部屋ずつ屋敷の部屋を提供しますが、
それは場所も階も離れた位置に有る
四つの部屋でした。

屋敷内が寝静まってから数時間後、
デフィーの眠っている部屋に
屋根裏から一人の侵入者が現れます。

侵入者の正体はロドスで、
血を飲む為にデフィーを襲おうとしますが、
警戒心から寝ずの番をしていた
フィリアとシャイルによって阻止されます。

追い詰められたロドスは
奇怪な術を使って部屋を白煙で覆い、
その隙に別の部屋で眠っている
リアムを連れ去り、
屋敷を捨てて逃走します。

リアムを取り戻す為に
追ってくるフィリア達を、
目眩ましを使って出し抜くロドスですが、
森の館を偵察していた
ルシファーとティスが
その騒ぎを聞き駆け付け、
ロドスの行く手を塞ぎます。

ロドスはリアムを諦め、
一人で夜の森の中へと逃走します。
ルシファー、ティス、シャイルは
ロドスを追いかけます。

ティスはロドスを追い詰めますが、
隙をつかれてロドスに血を飲まれ、
人質に取られてしまいます。
そのことにより、
ルシファー達はロドスを
取り逃がしてしまいます。

森での追跡劇から数時間後、
シャイルとルシファーは
リアムの宿のある町の酒場で
それぞれの状況を報告し合います。
その後
ルシファーは森の館へ戻り
調査の続きを、
シャイルはリアムの宿に戻ります。

リアムはロドスのことで
落ち込んでいましたが、
デフィーとフィリアのおかげで立ち直り、
両親のパテルとミテラ、
友達のデフィー、フィリア、シャイルの前で
自立して家を出ることを宣言します。

そして
共に危険を乗り越え、
自分の気持ちを伝え合った
デフィー、フィリア、シャイルは、
お互いの絆を深め、
次の旅へと向かいます。

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