完全栄養食と理想の食事に関する私見
「スゲー粉が多い」
完全メシのカレーメシの第一印象はこれだった。なにせ容器がデカい。飛び出たヘッドがあると思ったら、飛び出た部分全部粉。
マジかよ。
これ輸送コスト高そうだなとかちょっと思ってしまった。
日清食品は完全栄養食に注力する方針を大々的に打ち出し、BASE FOODは上場し、COMPやHuelなど、にわかに完全栄養食が流行り始める兆しが出てきました。
そんな完全栄養食についての感想を以下に述べていきます。
・1食くらいは全然アリだよね
ここは心からそう思います。
ただ、やはり課題は味でしょう。どうしてもミネラルなどが入ってくる分なのか、どの製品も違和感を感じるというのが正直な感想です。
元々食に興味がない人相手ならいいのかもしれないし、マーケ的にはそこを狙っていくというのが現状の最適解でしょう。ただそういう人が、そもそもどこまで食事にお金をかけるのかな、とは思います。
食に興味がないけど、栄養は不安な人がどのくらいいるのか、という潜在市場の規模がどれくらいかは、これから分かってくると思うので楽しみです。
ただ、一般まで広げようと思うと本当に味とかメニューが課題ですね。日清食品は多分本気でやってくるけど。
・栄養素ってそれだけなのか?
あえて穿った視点からだと、こうも思うわけです。
「これって完全じゃなくね?」
「完全とはなんぞや?」
と。
これらの食品は日本の栄養摂取基準定められたものに準拠して作られていると思います。しかし、日本では栄養摂取基準が定められていないが、海外では接種基準が定められている栄養成分もあります(例えばコリンとか)。こうした成分をどう考えるか。
また、栄養成分ではなくても、生理活性の高い機能性成分はいくらでもあります。カロテンやアスタキサンチンといったポリフェノール系とか、アンセリンのようなペプチドとかですね。
日々食べている色々な食材には、未知の物も含め多くの生理機能成分が含まれており、それが私達の身体に少しずつ影響している。
そして、そうした生理機能成分の多様性は食材そのものの種類を増やしていかないと担保できないでしょう。こんな成分を挙げれば無限にあるので。
完全栄養食は栄養は満たせても、これまでの食事で満たせていた食品による生理活性機能の担保は出来ないのではないか、というのが今の私の考えです。
最も、そういった生理機能成分がどこまで人体に影響しているかを包括的に示すようなデータは、見たことがありませんし、今後も出てこないと思う(COMPだけで半年間過ごす被験者20人とかの試験になるよね)ので、本当に個人的な想いですねこれは。
・個人的な結論:ポストサプリメントなのでは
すごく否定的な文章に見えてしまうかもしれませんが、個人的には完全栄養食が流行するのは大変良い流れだと思っています。
というのも、私はあすけんというアプリで日々の食事を記録し、栄養成分を確認していますが、あすけんに表示されているごく一部の栄養成分でさえ、すべての項目で1日の充足量を満たす事は稀です。
なので、一食を完全栄養食に置き換える。サプリメントのような食事として使っていく。そして、他の食事では品目数を多くし、様々な栄養成分を取り入れるというような食生活が、最終的な理想なのではないかと思います。
やはりあとは味。もう少し美味しくなってくれ。期待しています。
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