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気づきとは「フィードバック力」である

マインドフルネスは
「気づきのレッスン」などといわれる。

しかし、そもそもである。
気づきの正体とは一体なんだろうか。
「気づき」の大切さを聞くことは多くあるが、
その必要性がいまいちわかりにくい。

というわけで、
この気づきの力を増やすことが
私たちにどう良い影響を与えるのかに関して
述べてみたいと思う。

気づきとは「フィードバック」である

そもそも、本当に気づくことが必要なのか?

なぜなら、
私は今の自分で生きていけているし、
今でもきちんと必要なことは気づいているから。
正直、いらないんじゃない?

しかし、年齢や性別、立場に関係なく
気づく力は必要なものだと私は思う。

なぜなら
気づきとは「フィードバック」であるからだ。


つまり
気づきの力を高めるとは
自分が受け取るフィードバックの回数が増える
ということである。

絵でいうとこんな感じだ。

これが

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こうなる。

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分かりにくいか。

フィードバックを受けとる3つの方法

気づくことの必要性を感じにくい方も、
フィードバックと言葉を置き換えると
その大切さがなんとなくご理解いただけるのではないだろうか。
というのも、フィードバックは基本的に
自分をより良くするために受け取るからだ。

自分が理解できていないところ、
分かっていないところ、
改善した方が良いところに関して
追及して受け取るのがフィードバックだ。

正しいフィードバック、
つまり正しい改善点を受け取れれば
私たちはプレゼンのスキルも上げることができるし
食生活を変えることもできる。

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では、私たちはどんな方法で普段
フィードバックを受っているのか。

3つある。

①他人の目から受け取るフィードバック
②自分の目から受け取るフィードバック
③自分の心の目から受け取るフィードバック

一つずつ説明していこう。

①一番受け取りやすいフィードバック「他人の目」

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これは通常私たちが思うフィードバックではないだろうか。
自分の新しいヘアスタイルの感想や、
試食品の味見、
新しいサイトの使用感など、

自分では見えない
他人の目(感覚や思考)を通してみた時のフィードバック。

他人からのフィードバックは
私たちに自分では気がつかないものを
気づかせてくれる。

だからと言って男性陣。
「その髪型、丸顔のあなたには似合ってないよ。」
と素直にフィードバックしてはいけない。
乙女心は気がつくかどうかじゃない。
見て欲しいだけなのだ。

あなたの目で私を見て欲しいのではなく、
あなたにも私の目で私を見て欲しいのだ。
だから欲しいのはフィードバックではなく共感である。

「似合ってるよ」
これで家庭は円満に回るので
たとえ優しさであっても
乙女に無理に気づきを与えようとしてはいけない。

話が逸れたので戻すとして、
この他人から受けるフィードバックが
私たちが一番受け取りやすい気づきだ。

なぜなら、
他人からのフィードバックは
自分には見えていないところに対する言及である
という認識が受け取る方あるからだ。

つまり、自分の正解が
そもそも壊されている。

これは重要なポイントだ。
’自分が見ているものだけが正解じゃない’
という前提のもとに
他人からのフィードバックは為される。

だから受け入れやすい。
しかし同時に、インパクトとしては弱い。

レゴで作ったお城が壊されるインパクトは弱い。
なぜなら、レゴは壊れるものであるからだ。

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次から進むフィードバックは
自分自身から受け取るものであり、
そのためインパクトが強くなる。

どういうことか、見てみよう。

②自分が信頼できるフィードバック「自分の目」

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これは、自分の目を通して得られるフィードバックだ。
鏡や写真などがわかりやすいだろう。

自分の目からのフィードバックは
他人の目よりも自分にとって信用性が高く、
インパクトも大きい。

たとえば、
①「プレゼン中に姿勢が丸まってたよ」と言われる
②自分の猫背の写真を見せられる
ではどちらがインパクトが大きいだろうか。
おそらく②であろう。

インパクトの強いフィードバックは
それに対するリアクション(その後に起こるアクション)が
発生する可能性も強くなる。

例えば
トレーニングを始めるかもしれないし、
姿勢矯正のベルトを探し始めるかもしれない。

「気づいた後にどうするの?」

と聞かれることがあるが、
フィードバックのある気づきは必ず
その後の行動が変容する。

たとえ解決方法が分からなくても、
人に聞いたり、
専門家をだすねたり、
ネットでサーチしたり、
意識を変えたり。
そこに対するリアクションは必ず起こる。

だから、気づきはリアクションとセットであり、
気づくことで完結している。

ここで新しい質問が出てくる。
「フィードバックがある気づき」があるのならば、
「フィードバックがない気づき」もあるのか?

そう、ある。

そしてこれが、
気づきを理解することを複雑にしている。

これは、3つのフィードバックを説明した後に
解説することにして、
先に三番目のフィードバックに入ろう。

③常識を壊す最強フィードバック「自分の心の目」

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最後に来るのが
自分の心の目から得られるフィードバックである。
瞑想でいう気づきとは、主にこれを指す。

心の目、と表現しているように
これで見ているのは物理的な世界だけではない。

では、物理的な世界以外の気づきとはなんなのか。

景色だ。

●自分の作り上げた固定観念
●「こうであるはず」だという思い込み
●「こうでなければいけない」という縛り

つまり、自分の中に出来上がった
無意識的な世界や価値観を
自分自身のフィードバックをもって壊すのである。

「そうじゃなかったのか。」

と。
だから、たまに気づきを得たことで
人が変わったように変容する人がいる。

それは自分の心の目が
今まで見てきた世界を自ら壊したから。

それは、
他人や自分の物理的な目で得られる
フィードバックよりも
遥かにインパクトがある。

そして
それはあまりにもインパクトが強いので、
気づいたからにはリアクションせざるを得ない。

そしてこれは同時に
私たちの生きづらさを軽減するものである、
と私は思う。

なぜなら、生きづらさとは
「こうしなければならない」という
自分の偏見や思い込みが起こすことが多いからだ。

自分の内なる気づきによってそれから解放されたとき
私たちは新しい世界に
生きることができるようになるのではないだろうか。

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「フィードバックがある気づき」と「フィードバックがない気づき」

先にも述べた通り、基本的に
気づきとはリアクションとセットだ。

しかし気づいたとしても、
何も変化しない気づきもあるだろう。

これは「フィードバックがない気づき」といえるが、
瞑想で得られる気づきとは異なる。

よく、
「マインドフルネスを高めると
道端に咲いている花に気づくようになるんですよ」
ということが言われる。

「いや、だから何?」

それが率直な意見だろう。

しかし、
道端に咲いている花に気づくようになった人は、
決して花に対する気づきを
伝えようとしているのではない。

伝えたいのは「内側の変化」だ。

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例えば、
・それに目を向けることができる自分の心の余裕
・以前は機械的に何も感じずに見ていた花の美しさや色、においなどの感覚への訴え
・花を植えてくれている人の存在
・その人への感謝

など、「その自分の心の目から見える景色の変化」
を伝えようとしているのだ。

もちろんこれは本人しか分からないことなので
確かに周りの人からすれば
「そこに花があることに気づく」
という単に文字上だけで理解されることになるが、

実際の本人のメッセージはもっと深い、
自分の中でのやりとり
(自分が自分に対するフィードバック)

を指していることが多い。

花への気づきが高まることが
良いことなのかの議論は置いておいて、
気づきの力を高めるとは
このような受け取るフィードバックが増えることであり、
自分の見ている景色の変化を引き起こす。

そしてそれは私たちに生きやすさをもたらす。

長くなったのでまとめる。

【ここまでのまとめ】
・気づく力とはフィードバック力のことである。
・気づきを受け取る方法は3種類ある。
・フィードバックのある気づきとフィードバックがない気づきがある。
・フィードバックのある気づきはその後の行動(リアクション)が変容する。
・自分の心の目で行われる気づきは自分の固定観念を崩し、生きやすさをもたらしてくれる。

気づく力を高めるためには、まず注意力の訓練から

では、気づきの必要性に対して長々話してきたところで、
最後に、
何をすれば気づきの力を高めることができるか、
を話してみたいと思う。

やはり本題の通り
マインドフルネスを練習することが
解決に直結するだろう。

具体的には「注意力の訓練」から始める。

そもそも気づくためには
その対象に注意を向けていないといけないわけであるが、

あまりにもたくさんの情報に溢れ、
マルチタスクで忙しく過ごしていると、
自分の注意力をうまくコントロールできなくなってしまう。

注意があっちこっちに逸れて
集中できないのだ。

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そのため、マインドフルネスでは
まず注意力のコントロールから行う。

例えば、体への気づきを高める場合。

最初は自分の注意を体に向けるところからだ。
注意の矢印が「自分→体」に向いてる状態を練習する。
マインドフルネスのボディスキャンなどそのわかりやすい例だ。
体の一か所一か所を注意深く観察する。

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それを続けていると
双方向の矢印が出現する。

自分⇆体

こんな感じ。
これが、体の気づきが高まった状態だ。

自分←体

は体から私へのフィードバックのことを指すので、
私たちは体に気づき、
リアクション(=体が求めていること)をすることができる。

最初は体や呼吸に注意を向けたところで、
それがなんの変化を与えているか
よく分からないかもしれない。

それはまだ「フィードバックがない気づき」だからだ。

しかし、変化は必ず訪れる。

自分の心の目が養われ、
「フィードバックのない気づき」が
「フィードバックのある気づき」に変わるとき、

私たちは自分の力で
それの威力を知ることになる。

本当の意味での気づきとは、
私たちの深い深い心の目で起こることなのだ。

その気づく力を知るために
マインドフルネスはとても有効なものだと思う。

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