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わたしと五日市〜宝物のガラス石〜

次男は野球少年だ。彼が野球に打ち込む姿にいつも励まされている。グラウンドには、選手の弟、妹たちが集まって賑やかになることがある。ある夏の日、ポシェットいっぱいに詰めたガラス石を見せてくれた子がいた。得意気な表情が微笑ましかった。「私も宝物のガラス石を持っているよ」。負けじと自慢をしてしまった。

ソネングラスに入れたガラス石

次男が保育園の年長時、お迎えの際に先生が「お母さんにプレゼント!」と渡してくださったのが、河川公園のお散歩中に次男が見つけたガラス石4つと、覚え立ての平仮名で「おかあさんいつもおしごとがんばってるね」と書かれた手紙だった。がんの再発で再び辛い治療をスタートした夫を支えながら、仕事にも奮闘していた時の思いがけないプレゼントはとても嬉しかった。

実はその先生は私と似た境遇で、私をいつも気にかけてくださり、たくさんのガラス石を瓶に詰めてプレゼントしてくださったこともある。ガラス石をソネングラス(sonnenglas.jp)に入れて光が当たる様をじっと見るのも癒される。

今年の夏も暑い。夫が好きだった川に行こう。そしてガラス石を見つけよう。

藤原 景子:子育てを機に五日市に暮らし始めて10年。2020年2月に最愛の夫をがんで亡くすが、五日市の豊かな自然、暮らす人々の温かな心、滋味深い食べ物などに癒されながら、長男、次男、柴犬(オス)と共に暮らしている。

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