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いつおかマガジン 第10回「ベンチャー企業で働く上で困ったことって何かある?(スタッフインタビュー)」

「いつでもおかえり」運営です。いつも「いつおかマガジン」をご覧いただきありがとうございます。

悩めるあなたに送るお役立ちマガジン第10回は障害の弊社社員による「障害があるがゆえの仕事で困ること」について語ってもらいました。「仕事などで当たり前のことができない」という方がなにかヒントを得ることができたら幸いです。

株式会社祭の広報を担当しているくらげと申します。

私は聴覚障害とADHDがあり、ろう学校を卒業してからは障害者雇用で公務員や一般企業の社員として勤めていました。そのあと、あるベンチャー企業に就職してからフリーランスとして働き、そのあとまたベンチャー企業である祭にコミットしております。

このような経歴の中で問題になったのはやはり聴覚障害やADHDがあることでした。素直にいって、障害が仕事に対して影響することはどうしても発生します。聴覚障害はコミュニケーションをとる上でやはり問題になります、ADHD は時間の管理などで現在も失敗することが多いです。今回は祭の中で起きたトラブルとそれに向けた模索について書いてみたいと思います。

ADHDの特性は「忘れ物をしやすい」とか「集中力がない・あるいは変なところで集中してしまう」といったことが有名ではありますが、私が一番困っていることは「今、自分が何をすればいけないか忘れてしまう」ということです。特に、数週間に渡るようなプロジェクトでは「なにをしないといけないのか」が結構簡単に抜けてしまいます。その結果としてプロジェクトの締切間際になって「あれも出来ていない」「これもできていない」と騒ぎになることがあります。

公務員や一般企業の時代は上司や同僚が多く、かなり細かに指導されていて、私も「言われたことをすぐにやる」というのは得意だったので大きな問題にはなりにくかったのですが、ベンチャー企業である祭では社員は少なく、自分自身で自律的にさまざまな仕事を進めなくてはいけません。また、祭の仕事は完全にオンラインのため、細やかに「サポートする/される」ということが難しいのもあります。

一方で、会社でもあるためチームプレイも必要です。フリーランスの仕事では完全に自己責任であるため責任を追う範疇もかなり明確であまり悩まないところもあって、「ベンチャー企業」というかなり独特の場所での働き方が未だによくわかっていないところがあります。それで会社全体の仕事の進行(とくに代表のしみこさんに)迷惑をかけることが多いな、と日々反省意中です。

このことについては、大変基本的なことですが、「今何をしなくてはいけないか」を明確に「見える化」する必要があります。しかし、ただ「見えるように書く」だけだと書きっぱなしになって「書いたのはいいけど結局忘れる」ということが発生しがちです。

そこで、祭のSlackでは社員がそれぞれ個人的な連絡や備忘録や書けるスペースがあるのですが、そこに毎朝、現在抱えているタスクやプロジェクトを書き出すようにしました。(結構長いです)

もちろん、大半はコピペになるのですが、コピペでも目を通して気づくきっかけにはなるので、大変有用になっています。また、他の社員も自分のやっていることが明確に見えるので、「これは遅くない?」とか「余計な仕事をしていない?」というところに早めに気付けるので良いのかもしれません。

まぁ、これは本当に仕事を行う上での基本中の基本なのですが、他のADHDの方とも話したのですが、どうも「なんとなく苦手」だとか「書き出してもやらないから意味がないのでやりたくない」という理由で「タスクを書き出す」ということ自体に苦手意識を持つことが多いようです。

自分も「そもそもタスクを書き出すのを忘れることが多い」という理由でタスクを書かないで突貫で仕事をすることが常でしたが、流石にこれではやっていけないのでタスクをかなり細かく書くように努力している最中です。

それにしても、代表であるしみこさんとは仕事の進め方で話し合ったときに気づいたのは「どうも自分は待ち体質というか、自分ができないことは他の人がやってくれるだろうという丸投げの姿勢が強いな」ということです。

これについては能力よりも心持ちの課題で、障害者雇用では「障害があるから支援をしてあげよう」というのが前提なわけで、良くも悪くも責任を問われず、失敗しても多めに見てもらえる環境にありました。そういう環境から出て実力勝負な世界に向かったわけですが、やはりまだまだ他人に対して甘えというか、依存的な関係を作ってしまいやすい。この欠点をどう克服していくかが現状の一番の課題だったりします。

まぁ、こんな「社会人としての基礎が全然できてない38歳」をビシバシと鍛え続けてくれているしみこさんには感謝しかなく、仕事自体のスキルはライティングを中心にもっているので全くの無能というわけでもないので、これまで以上に会社に貢献できるように努力していきたいと思います。頑張ります。

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