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江戸っ娘の銀幕アルバム vol.1: ショーシャンクの空に

『ショーシャンクの空に』(1994年)

実は江戸っ娘はインドア派で、かなり映画も観ます。映画館に行くのも好きですし、以前は某レンタルショップでよくDVDも借りてました。最近はサブスクで見られるものもあるので、名前は知っているけど、観たことない映画を観て勉強しています。
特に、白黒映画は英語の発音がきれいで字幕と見比べると英語の勉強にもなります。やっぱり生の英語って教科書通りじゃないので、言い回し・話し方を知るって大事だな、と思う今日この頃です。

そして『ショーシャンクの空に』も聞いたことあるけど、観たことない映画の一つで、しっかり私のウォッチリストに入ってます。でも、なんとなく後回しにしていた・・・

実は、今日、金曜ロードショーで観るまで幼少期にVHSで観ていた『大脱走』と混同していました。どうやら「脱獄」繋がりではあるけど、内容は違うらしいとはわかっていたのですが、観たことないのでどう違うかわからない・・・
それが混同の原因です。

金曜ロードショーで観ての感想:久しぶりにいい映画見たなぁ、としみじみ感じられる映画でした!!

特に、アニメや緊迫感のあるアクション系・サスペンス系の映画だとCMで現実に引き戻されるので、けっこうCMが目障りに感じることが多いのですが、ヒューマンドラマ系のせいかCMでフラストレーションがたまることもなく、最後まで観ることができました。

それでは、詳細に入っていきたいと思います。
あらすじは予め方々で読んでたので、物語の導入部は知っていたのですが、思っていたよりあっさりと肝心の事件が終わり、裁判も終わり、主人公アンディー・デュフレーンは刑務所に収監されてしまい、「ここから有名な雨に打たれるシーンまで2時間も刑務所??」というのが最初の感想でした。

しかし、アンディーが先輩囚人衆から歓迎を受け、少しずつ馴染んでいき、刑務所の中で自分の生き方を見つけていく過程は、どんな環境でも自分の能力を活かすことの大事さを感じました。
特に、銀行員時代に得たファイナンスの知識を活かし、看守たちのファイナンシャルプランナーとなり、徐々に刑務所全体の経理を任されるようになるところは、今はそうと感じられなくても、いつか別の環境に自分が置かれたときにプロフェッショナルとして身に着けた知識が役立つこともあるんだな、と思うと自らの仕事の活力にできる気がします。

また、結果的に刑務所の中での生活だけでなく、その後のアンディー自身の生き方を決め、その人生を救ったのも、彼自身が身に着けたスキルがあったからこそ、と思えば、「手に技術」ではありませんが、学ぶことも含め、全ては自分次第とも捉えられると感じました。

一方で対照的に描かれるのが囚人仲間であり、司書係のブルックス。
長年、刑務所で過ごした彼は老年になってから仮釈放されますが、収監時とはあまりに外の世界が変わってしまって、いわゆる娑婆で生きていく自信を無くしていきます。

特に印象的なのが、彼の言葉で「収監される前は、道路を走っている自動車はあまりいなかったのに、塀の中から出てきたらそこら中を走っています。世間はせわしくなりました」というようなものがありました。
(すみません、うろおぼえです)
この言葉を聞いた時、激しく同意してしまった江戸っ娘はもしかすると疲れているのかもしれません。

例えば、仕事でメールを出しても、心の中では「飛脚でいいのにな~。そしたら、この仕事のことは2,3日忘れられる」なんて思うことはしょっちゅう(笑
行きつくとこまで行くのであれば、AIに全て任せたいくらいですが、そこまで技術が発達しきれていない今現在、人間らしい生活とは何か、改めて疑問を投げかけられたような気がしたセリフでした。

閑話休題、そうこうしているうちに、ついにアンディーが脱獄。
苦労して脱獄した先で、あの有名な川で雨に打たれるシーンになります。
ここでまた勝手な思い込みですが、江戸っ娘はこの感動シーンでこの映画は終わるのだと思っていました。。。

しかし、さらにアンディーの脱走計画のネタばらし、その後ショーシャンク刑務所がどうなったか、アンディーの親友レッドの仮釈放と二人が再開するまでが描かれます。
ここで『大脱走』のオマージュなどが描かれるので、あながち間違ってもいなかったのかな、なんてポジティブに解釈したりもしましたが・・・
何よりも雨に打たれるシーンで終わるよりも、その先が描かれることで、描かれるべきものがきっちり最後まで納まっている、きれいにまとまった印象がありました。

最後に、数々の勝手な思い込みから始まった『ショーシャンクの空に』ですが、本当に名作と言われる理由がよくわかるいい映画でした。
そして、改めて調べてびっくりしたのですが、原作はスティーヴン・キングの『刑務所のリタ・ヘイワース』という短編なんですね。
ホラーが苦手な江戸っ娘にとってはスティーヴン・キング=『シャイニング』に代表されるようなホラー作家のイメージが強かったので、意外でした。

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