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いつだれキッチンの開所にあたり | いつだれkitchen物語 #08

福島県いわき市で、もらった食材を活用して、お代はいくらでもOKの投げ銭制でお送りしているいつだれkitchen(以下、いつだれ)note 第8話。
前回は、2019年4月のオープンから9月ぐらいまでの話。
今回は、いつだれキッチンの代表で、障がいの通所事業所”てらす”と介護の通所事業所の”さろん”も運営しているNPO布紗の中崎が、2019年6月に記した「いつだれキッチンの開所にあたり」という文章を紹介したいと思います。「食」と「居場所」が、いつだれのキーワードですが、その源にある中崎の思いを感じていただけると幸いです。

いつだれキッチンの開所にあたり

「いつでも」「だれでも」どうぞから名付けられました。
そもそも、なぜキッチン(台所)か。
今盛んに言われている子供食堂とはちょっと違う、きちんとした決まりのない、あったかい空気の、食堂ではない台所。
「どこで食べるも一緒じゃない、良かったら食べてって」
「お金がない?あるだけでいいよ。その代わり、草むしり手伝ってって」
「これ作りすぎたから持ってかない?」

思えば、そんな言葉が飛び交う時代を、田舎を生きてきました。
わかりやすく一言で言うと「昭和」な時代。
何よりおいしいのは、旬のものです。旬のものは一度にたくさん採れます。食べきれないものが出てきます。今そのほとんどが、畑に漉き込まれてしまっているのが、現実ではないかと思います。そんなもったいないが、少し手を加えることで、誰かの胃を満たすことができるなら、こんな嬉しいことはありません。

また、”てらす”と”さろん”(※)、障害と高齢。その線引きの曖昧さによるモヤモヤは、年月を重ねるほどに私の中に、出口がないままくすぶっていました。

※てらす、さろんは、中崎が運営する障害と介護のデイサービスの施設名

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もう少し緩やかで、多様な人が、自分の居場所としていられる「たまり場」があったら、困難と言われる数多くの事例に限らず、支援する側の閉塞感にも、風穴が開けられるのではないか、との思いも募らせてきました。

そんな時、立地の良さからも、広さからも理想的と思える、空き店舗が目に留まりました。気になって、知り合いの不動産屋に聞いてみたら、偶然にも管理会社がわかりました。

そのことを”さろん”の運営推進会議の時に話したところ、最初から欠かさず出席してくれていた、いわき市地域包括ケア推進課(※当時)の猪狩さんが興味を持ってくれ、強力な力添えを買って出て下さり、その広範な人脈を駆使し、「共生型常設型居場所」として開所するところまで、こぎつけて下さったのです。会議の席で話してから、ちょうど一年後の事でした。

障害を持った方達の通所事業所や、一般企業、引きこもりの支援をするNPO法人といった様々な事業所を「食」でつなぐ、いつだれキッチン。
いつだれキッチンは、まだまだ有志によるボランティアの域を出ませんが、手応えはしっかり感じられています。

と、ここまで書いても、きっとわからないですよね…と思いますので、ぜひ一度覗いてみてください。そして、そんな無謀ともいえるチャレンジを、面白いと思ってくださる方がいらっしゃいましたら、布紗の事業の一つとして、応援してやってください。
いつかまた、いつだれキッチンのその後をお伝えしたいと思います。
2019年6月 中崎 とし江

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