インド旅行記 #01【夢にまで見た、あの地へ】
「もっと暑いと思ってたなぁ...」
風通しの良いシャツとズボン、そしてスリッパを履いているからか、暑さを感じない。
「11月だからかなぁ。この国にも、夏以外の季節があるんだ。」
、、、憧れのインド。
ここに来る前はすっごく怖かったし、様々な葛藤があった。
・・・
パソコンとにらめっこをして、できるかり多くの情報を取り込む日々。
調べていると、
軽いものは盗難から、体調不良まで。
重いものにいたっては、狂犬病や監禁、殺されてガンジス川に流される、まで。
聞いてるだけで身の毛もよだつ。
、、、。
わたしは野良犬に噛まれ、ウイルスが身体中を駆け巡り、その辺の通りでのたれ死んでしまうのだろうか。
何者かに殺されて、布に巻かれ、川を流れているのだろうか。
きっと、その辺で見ず知らずのアジア人が死んでいても、誰にも見向きもされないんだろうなぁ。
生まれ育った大好きなこの沖縄にも、もう二度と戻ることはないのかもしれない。
育ててくれた両親の顔を見ることも、もうないのかもしれない。
そんなことが頭をよぎり、怖くなって逃げ出したくなった。
こうして文字に書き起こすと、自分の感情が客観的に見える。
そんな、インドから帰ってきた現在のわたしが、過去の自分にひとこと言えるのなら。
「なんでやねん!!」
右手の甲で、右隣にいる過去の自分の胸にバシ!っと一発。芸人さん並みの喝を入れてあげたい。
別に、
怖いなら、行きたくないのなら、行かなくてもよかった。でも、「怖い」の後ろに「楽しさ」が見え隠れしていた。
そして、
インドという、知っているようで1ミリも知らない未知の国が、ずっと心に引っかかっていた。
「恐怖」の後ろに隠れては、またこちらに姿を見せる、やんちゃな「楽しさ」。
その楽しさを捕まえるには、その前に立ちはだかる恐怖に打ち勝たなければならなかった。
その恐怖に立ち向かうための武器として、装備していた情報が、逆にわたしを苦しめていた。(インターネットの情報なんて何が本当か、誰がどんな顔して書き込んでるかも分からないのにね。)
そんな当時のわたしにこの一言をプレゼントしたい。
「だいじょうぶだよ。」
家族をはじめ、周りのみんなに「インドに行こうと思ってるんだぁ...!」そう言うと、
「なんでそんな危ないところに行くの!」
「インドは〜らしいよ!だから危ないよ!」
口々にそう言う。
みんな、わたしの身の安全を考え、そう言ってくれた。温かい心遣い、ありがとう。
でもね、
「インドは危ない国。」口を揃えてそう教えてくれた方たちに共通することが一つあったの。
「実際に行ったことがない」
そう、みんな実際に行ったことがなかったの。
わたし自身、
当時は実際に現地に行ったことがなかったのに、「インド = 危険」という考えが頭にあった。
それは、1 + 1 = 2 のように、考えずとも分かる当然の認識のように、頭にあった。
「インド」と「危険」の間にイコールを投げ込む根拠や権利なんて、どこにもなかったのにね。
でも、実際に行ったことがある旅人たちに聞いてみると、
「インドめちゃくちゃいいよ!」
「ぜひ行ってほしい!」
「きっと好きになると思う!」
みんな口を揃えて、そう言ったの。
挑戦したいのに、不安で一歩を踏み出せない。そんなわたしの背中を全力で押してくれる言葉だった。
結論から言うと、わたしはインドという国が大好きになった。
今までに世界19ヶ国、様々な地域を旅してきた。
その中で、「一番好きな国はどこですか?」そう聞かれたら、
「インドです!!!」
胸を張り、声を大にして、そう言う。
日の光を遮るほどの大気に包まれた、デリーの空。
そんな空を見上げるわたしには、そういうことを口にする未来がくるなんて、想像もつかなかった。
た す く。
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