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女の子を意識した日

プロフィールにもある通り、私はバイセクシャルです。今回は私が初めて女の子を意識した時のことを書きます。

私が中学生の頃、趣味が似ていてとても仲の良い子がいました。その子とは同じクラスで休み時間もずっと一緒。帰ってからもずっとメールや電話でやり取りをするほど本当に仲が良かったのですが、その頃の私はバイセクシャルなんて言葉すらまだ知らなかったので、ただの親友だと思って接していました。

ある日、その子ともう1人のクラスメイト(Bとします)と3人で遊びに行くことになりました。もともと私が両方ともと仲が良く、Bも共通の趣味があったことから3人で話すようになったので、この2人は私が引き合わせたような形になります。

遊びに行ったその日、2人が話しているのを見るのが何となく気に食わないと感じていました。ただ普通の会話をしているだけなのに、なぜか苛立ちが収まらなくて若干不機嫌になったことを覚えています。あの時は2人に悪いことをしたなと思いますが、当時の私にしてはかなり抑えていたつもりでした。要は独占欲、もしくは嫉妬(またはその両方)です。自分が会話に入っていないことよりも、その子とBが話していることに対して嫉妬していました。ただその子を独り占めしたかった。

この件があってからも、私はその子を恋愛として好きだと認識することはありませんでした。ただ、まるで付き合っているような毎日を送っていたことだけで満足していたんだと思います。四六時中メールして、夜には毎日電話、時々一緒に帰って、学校でもずっと一緒。その上、一般的な友達よりも距離感が近かったように思います。

その後、色々なことが重なり、すれ違っていった私たちには自然と距離ができてしまいました。最初は少しすれば元に戻るだろうと軽く考えていましたが、結局溝は埋まらないままでした。このままではダメだと気付いた頃にはもう手遅れで、私たちは離れてしまいました。失ってから気付くなんてよく言いますが本当にその通りで、元に戻れないと悟った時は涙が止まりませんでした。恋愛を知らなかった私は、まるで恋人と別れたみたいだと思っていましたが、あながち間違いではありませんでした。

私にとってはこれが初恋たったんだと思います。小学校の頃はあの人(男の子)かっこいいなと思ってもそこまででした。初めてドキドキして嫉妬して、泣くほど好きになった相手はその子でしたが、中学生の私は恋愛=男女だと思い込んでいたので、結局自分の気持ちにすら気付いてあげられないまま終わってしまいました。

ただし、その子はストレートなので、もし気付けていたとしても恐らくは伝えられないまま、それはそれで苦しい状況が待っていたと思います。どちらが良いかなんてわかりませんが、もし気付いていたらどうなっただろうと考えることはあります。

2人の間に溝ができてから1年ほど経って、私たちは仲直りしました。と言っても、昔ほどにはもうなれませんでした。クラスが離れてしまったのも1つの原因ですが、それ以外にもなにか言葉では言い表しにくいような原因があるように感じました。ちょうど1度別れた2人が友達として修復したような感じです。(付き合っていたわけではありませんが)

現在もその子とは交流があり、時々遊びます。ですが2人で会うことはなく、基本的に3,4人のグループで会うことがほとんどです。LINEや電話もたまにはしますが、やはりあの頃とは何かが違う気がします。私自身ももうその子のことがが好きということはありませんが、言わずに置いてきてしまった恋なのでふとした時に思い出しては懐かしんでいます。

1つ前の記事の中でaikoの"大切な人"について触れていますが、この曲を聴いて思い出すと言っていた女の子は"その子"のことです。今も昔も変わらず、その子は私の大切な人で、きっとそれはこれからも変わりません。


カミングアウトについて

少し前に私がバイセクシャルであるということだけはその子に打ち明けました。(好きだったとは言っていません)その子は大袈裟なリアクションをするわけでもなく、否定するわけでもなく、ただ普通に聞いてくれました。それが私には心地良くて、もしみんながこんな風だったなら苦労はないだろうなと思いました。否定されるよりはマシですが、色々と根掘り葉掘り聞かれるのも嫌なものです。皆さんが友人からカミングアウトされた時は、ただ聞いてあげてください。その上で応援してもらえる嬉しく思います。