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採用を一歩立ち止まって考えてみる

皆さんこんにちは!
最近は採用に関心が非常に強い、ITプロパートナーズ大阪支社の藤井と申します。普段は主に、ITフリーランス・起業家のエージェントを行っています。

昨年の3月まで東京におり、大阪に来てまもなく1年が経ちますが、東京との違いは普段の日常生活から感じる部分が多くありました。

もちろんそれは、業務でも感じる部分が多く、特に僕たちが主戦場としている「フリーランス」の方々の参画に関しては、まだまだ抵抗のある企業が非常に多いと感じています

本noteのゴールは、多くの企業の経営者・採用に関わる方・現場の方が、

・現在の採用状況を見直す
・採用以外の選択肢を持つ

ことです。
具体的な事例を用い、定量的に説明できればと思いますので、よければご覧ください!


現在の採用市場に関する前提


エンジニアの求人倍率:9.7倍

下記図を見ていただければ分かりますが、2019年のエンジニアの求人倍率は9.7倍で、ビジネスサイドの職種に比べるとおよそ3倍の倍率になっています。単純に、1名のエンジニアの採用に10社が競合する計算になります。

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引用:「転職求人倍率レポート(データ)」
https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/data/


エンジニアはあまりサービスを使用しない

エンジニアは他職種に比べ、圧倒的に”友人のつて”を使い転職活動を行います。
またそのような方々の4割は転職サイト・エージェントを使用しません。

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引用:「【転職時行動の調査レポート】エンジニアはエンジニア以外の職種と比べて、圧倒的に“友達のつて”で転職活動する」
https://hr-tech-lab.lapras.com/analysis/hr-data-analysis-2/



3年以内の離職率が非常に高い

こちらは職種限らずですが、現在の転職市場では、3年以内に転職をする人の数が、全体の7割を占めます。

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引用:「エンジニアの7割は3年以内に転職!? 職種ごとに見る勤続年数分布参照」
https://hr-tech-lab.lapras.com/analysis/hr-data-analysis-1/


フリーランス市場の現状


拡大する市場

フリーランスの人口、経済規模ともに、拡大傾向にあります。また、当社のデータベースにおいても、5年前から下記のように増加し続けております。

▼フリーランスの人口・経済規模
人口:913万人→1119万人(前年比122%)
経済規模:14.3兆円→20.1兆円(前年比140%)

▼当社DBの登録者数
2015年:3400人
2016年:7600人(前年比223%)
2017年:13700人(前年比180%)
2018年:20500人(前年比137%)
2019年:31500人(前年比153%)



急成長するベンチャー

フリーランスのマッチングサービスを提供する企業が近年急速に成長しており、直近で上場する企業も増えてきています。

▼直近で上場したフリーランス系マッチングサービス
・株式会社クラウドワークス(2014年)
・ランサーズ株式会社(2019年)
・株式会社みらいワークス(2019年)
・ギークス株式会社(2019年)
・株式会社ビザスク社(2020年)

フリー- ランスカオスまっぷ

引用:「「フリーランスマッチングサービス カオスマップ」を作成・公開しました」
https://mirai-works.co.jp/topics/172/


あまり知られていない事実


フリーランスの方が高い

月々に支払う報酬額はフリーランスの方が高いケースがほとんどです。

▼正社員・フリーランス採用費比較
・通常の正社員採用:631万円
・フリーランス採用:746万円 その差115万円(118%)

※エンジニア1名の採用にかかる求人広告(掲載広告型課金)の
コスト:平均79.7万円 
※エンジニアの平均年収:平均550.8万円

引用:中途採用状況調査(2018年)- マイナビより
引用:賃金構造基本統計調査 - 厚生労働省より

しかし、人事の方・現場の方の仕事を想像するとわかりますが、様々な内部コストがかかっています。

▼正社員採用にかかる内部コスト
・採用担当の人件費
・面接の人件費
・採用関連のツール費
・採用HPの作成費
・入社後の教育費用・現場の社員の方の人件費 etc.

それに対し、フリーランスの採用にかかるコストは下記の通りで、ほとんどかかりません。

▼フリーランス採用にかかる内部コスト
・要件のすり合わせ
・書類選考
・面談(1時間程度)

採用しないことによる損失

こちらは上記に付随しますが、大きく2点あります。

⑴人件費

「良い人がいれば採用する、そのためにできる限り広告費を抑えたり、人材紹介会社にお願いをしている。その結果応募は定期的にあるが、採用要件にハマる方はこない、もしくは辞退されてしまう」

上記のような声を耳にすることが少なくないですが、そもそも前述した通り、

・エンジニアは転職サービスを使う割合が少ない
・一人のエンジニアを10社で採り合っている

という状況なので、一定スキルを持つエンジニアを求める企業では、なかなか採用ができないケースの方が多いはずです。
上記の場合当然、採用担当にかかる人件費はもちろん、他社員の方の面接時間も消費されてしまいます。

⑵未来の収益が減る

採用をする企業の多くは、
「人がいれば売上が上がる」
状態にあると思いますが、仮に半年間採用ができない場合、その時間で得ることができるはずの収益は得ることができなくなってしまいます。


最後に


つらつらと書いてしましたが、結論としては2点です。

・採用の必要性(特に正社員に限定する目的)を明確にしましょう
・現在・未来の損失に目を向けましょう

またどこかのタイミングで「フリーランスを活用してみてぶっちゃけどうなのか」を書ければと思いますので、その際はぜひ読んでください!
ありがとうございました!!

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