晩夏燦々

今年の夏が最期だね、なんて
涼しげでいて夕景はどこか熱っぽく

肌の滑らかさが汗でザラついて
前髪なんて気にしないで

僕の影が黒いのは
喪服だからと
君のまつ毛の方が黒くて
美しかったのに

 唇に指先を這わせても
心までは開けないから
夕立に濡れて綻ぶ君
 いつか僕の色も褪せて

人に当たり前にある死や美しさを、 詩や文で紡いでいます。 サポートをしていただければ製作の糧になります。 是非よろしくお願いいたしますm(__)m