織ってる途中02

上田の小岩井紬工房まで織物体験に

今日は仕事を休んで真田丸で熱い上田に織物体験に行ってきました。一度織ってみたかったのです。「トントン」ってのに憧れてまして。

こちらが本日のメインイベント会場の小岩井紬工房さん。はい、雪がちらつき風情があるでしょ?

工房としては財産の、こんな古い縞の見本帳も見せていただきました。
お茶をいただいた後に、いよいよ工房へ。

今回は6名の体験でしたが、一度に全員織れました。で、まずは緯糸(よこいと)を選びます。

この中から選びます。真っ赤に近い色を想定していましたが、狙った色の糸は細いようで予定を変えてトライ。

こちらが経糸(たていと)です。私の機(はた)ではありませんが。
もう本当に綺麗。もう、これだけでウットリしてしまいます。おっと、あまりにうっとりしてヨダレをたらさないようにしないと。

右から杼(ひ:シャトルのようなもの)を経糸の間にいれて、バーカウンターで「あちらのお客様からです」とグラスが飛んでくるようなイメージでちょこっと滑らせるように左に飛ばします。そしてトンと筬(おさ)を一度打ち込みます。そして踏木(ふみき:左を踏むんだっけ?もううろ覚えです。)を踏んで経糸の上下を入れ替えてからトンと筬(おさ)をもう一度打ち込みます。これで「トントン」となる訳です。あとは、ひたすらこれを繰り返します。

下の写真が踏木です。

これを踏むと経糸の上下が入れ替わります。そして緯糸を挟むようになる訳です。平織というもっとも一般的な折り方ですね。基礎中の基礎です。

これですね。これが平織。そして織ってる途中経過。

一番大きなサイズを選んだので、柄を入れるより無地にしようと思ってました。でもさすがに変化が欲しくなり、途中で色も入れてみました。

これが織り上がり。6名の織姫の作業っぷりをご覧ください。

どれも素敵ですよね。そして織姫?織おば?の私。記念に一枚。実は織り上がった後で、やらせ的に織ってる体で撮ってます。でも雰囲気出てるかと。恩返しする相手は誰だろう? あ、でも織ってるところを見られるどころか、晒してるし。ダメじゃん。

話を戻して。
織るのが大変と思われがちですが、反物を作る工程で言うと、織る段階では8割方(←これは私の主観で書いてます)は終わっているみたいです。って、勿論、織り上げるにはとても高度な技術と経験がいることですよ。あくまで工程での話。織るのは大分最終工程ですし、機に経糸をかけるまでが本当に大変なのです。それはまた別の時にでも。

でも少しでも伝わるように私が織ったもののアップを載せておきます。経糸1本には数本の糸を合わせているんですね。

先ほどの平織の組織図を見た後だとよく分かると思います。緯糸が太いのもわかりますね。だから、素人の体験でもなんとか織り上がります。


一見無地に見えても青や黄、赤など沢山の色が重なりあって深みを出しています。点描ではないけれど、線描とでもいうような感じですね。

工房の方に大変お世話になりました。

本当に楽しかった。リズムがつかめて、トントンしてると無心になって何ともいえずいいんです。そう思った時に、ふと想像を巡らせました。

きっと昔の農家などのお嫁さんたちは、いろいろツライ事もあったと思うんです。それをトントンしている間は無心になって忘れられて、たぶん織る事自体も楽しく感じられたのかな〜って。ま、勝手な想像ですけど。

織体験の後は、お蕎麦を食べて、ちょこっと観光してきました。あ、肝心の今日のコーデ。上田なので真っ赤な木綿を着るつもりが雪のため断念。せめて帯を赤備えにし、兜を帯飾りにして上田ちなみコーデ。また織ってみたい〜。そして上田紬欲しい、と切に願う夜です。

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