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【イト紡ぎ人インタビュー vol.2 Yoshimi】 自分が本当にいいと思うことに力を注げる社会であってほしい

<Yoshimiにインタビューをするきっかけ> 
Yoshimiは糸紡ぎの場、綿の種を植える日などはいつも駆けつけてくれて、共に糸を紡ぎ、写真を撮り、ずっと想いを聴いてくれていた。そんな中で「イトといのり」というロゴとnoteのデザインもYoshimiが撮った写真で生み出してくれた。いつもまっすぐに話を聴いてくれて、形にして想いを世につなげてくれるドラえもん。Yoshimiが普段どのように世界を見ているのか聴きたくなった。


ーー普段何をしている人ですか?

デザイナーです。
デザインしているのは、この世の中にあったらいいなと思う美しい願いとか、これから先も続いていってほしいなと思うもの。自分が世に出したいものだけを出すようにしています。自分がいいなと思って、それが続いてほしいもので、そこに私が関わることでより、願いだったり形が美しくなると確信したら、自分のドライブがかかる!みたいな感じです。

一番心に残る、達成感があったのは、デジハリの「近未来フォーラム」のイベントのビジュアルサイトとリーフレットなどを作った時です。私たちであることを100%発揮した仕事でした。そして、そこから作るものがかわりました。有機的な絵を扱ってデザインするようによりシフトしていったのです。

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ーーデザインしていて、どういう辺が一番楽しい?自分らしいと思いますか?

2つポイントがあって、その人、クライアントとか依頼してくれた人の一番の根源にアクセスできた時に最初の達成感を感じ、そこを握ったら、私が好きに作ってもぶれないこと。

根源に出会えたところで、まず一つよし!となり、そこから、チューニングできたら、行かせてもらいます!となり、私が思うベストに走り、はまったときが、2度目の快感時です。

私がやっていてわくわく、楽しいかどうか!も大事です。感覚的な話だけど、その人の話を聞いてて、絵が浮かぶかどうか。例えば、今回の『イト と いのり』とかだったら、わかりやすいけど、糸とタクリ(綿用スピンドル)を絶対にロゴに入れたいよね、とかそういうアイデアが湧きます。それが一ミリもわかなかったら、私の心が動いていない証拠だから、どう頑張っても私から何も生まれない。

ピュアに動きたいと思う時は、その人の芯の願いに触れた時、そこの美しさの光がパンとはじけて、パンッと見えて、ってことはこれかってなります。そういう時が一番体が一番動く。感情、こころも。話している時に、頭が先行して、頼んでないけど、動くと、あー、私やりたいんだな、心と体が動いているなと。いくら聞いても停止してたら、どう頑張っても良いものが作れないです。

私は1があると100にしよう、1000にしようはでき、あまりゼロから生み出すのは得意でなくて、この人のピュアポイントはこれだね、とわかると動けます。

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ーー社会、世界に対しての願い・祈り、社会や自分がこうありたい、というのはありますか?

みんながピュアであること。で、そのピュアに基づいて、動いていること、ですね。みんながもっとピュアに、自分が本当にいいと思うことに力を注げる社会であってほしいです。
本当にこれをやりたいんだ、これを世界に放ちたいんだ!というところを全員がそういうピュアなところからものをつくれたらいいなと思うし、そういうものであふれていたら、世の中はpeaceになる。本当に。だって、不要なものはなくなるだろうし・・・

本当に自分がやりたいこととか、そのために命(いまでこそ時間とお金)を注げるように、いろんな人がなっていったら、すごく満たされた人が増えるし、そうしたら普通に犯罪とかなくなると思う。自分が満たされていたら、幸せをおすそ分けしたくなるでしょ。そういうふうに世界がなったら、本当にきれいな世界になると思う。

満たされている事が、余裕に繋がって、自分だけでなく、他者に繋がって、絶対に跳ね返る。自分たちの周りでも、今スペースないからっていうけど、余裕ないと、人の話聞けないし、受け止められないし。そこがちゃんと皆にあるといいなと思います。


ーーひと言で言うながら、自分の「意図や祈り」に対して日々どのような種を植えていますか?

その人と、その人のやりたいことを形にしています。実際のものでいうと、例えばロゴとかサイトとか。それが種で、見た人にどう受け取ってもらえるかや、クライアントさんがそれらをどう育てていくかはその人自身に委ねています。

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<インタビューした感想> by yuko
Yoshimiはデザイナーになる前にアパレルの販売員をやっていた。その時に作り手の想いも知らない中、本当によいと思っていないものは売れないと思い、何かを自分で作りたいという思い、専門学校に入り直す。卒業後企業で働くものの(TL)大手企業のクライアントワーク中心にコーポレートサイトやアプリを作成していたけど、もっと直接人の熱量を感じられる事に自分の命を使いたいと思うようになり、最終的にフリーランスとなった。

小さい時から学校などで、つるむ子達をみていて「やりたくなかったら、やらなければいいじゃん」と感じ、「自分が自分のままで受け入れられないなんてなんて生きにくい世の中だろうか、と思っていた。だけど周りに合わせるほうがしんどかった」と一人での時間が多かったそうだ。

そういう体験が今の、「ワクワクしてんのか?自分」とピュアに楽しいと思うことをやる姿勢に繋がっているのかもしれない。

自分自身に対しても周りの人に対してもその人の中の「ピュア」からずれないことを真正面から問いてくれて、真の願いに対しては、想いをカタチにしてくれるだけに止まらず、自分が気づいていなかったモノまでも表現してくれる、人間味ある愛情深いドラえもんのような伴走者だ。

今後もYoshimiを通じてカタチとなるモノたちを見るのが楽しみだと同時に、自分自身もその一部でありたい!と思う時間でした。

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◆ むらかみ よしみ|Murakami Yoshimi プロフィール◆
外国語大学にてコミュニケーションを専攻。卒業後、アパレルにてショップ店員として働く。販売員からデジタルハリウッドスクールを経てデザイナーに転身。チームラボにてUI/UXデザイナーとして経験を積む。その後FUN UP Inc.にて、ディレクション・企画・運営も兼任。
現在は、フリーランスとしてデザインを中心に、ディレクション、撮影など多方面で、様々なプロジェクトに関わる。アーティスト、Shunと共に、クリエイティブユニット “Arrows“としても活動中。アート×デザインでの領域を更新し続けている。母校のデジタルハリウッドスクールにて、講師として次世代のデザイナー育成にも携わる。
https://murakamiyoshimi.com/


インタビュー:2021/6/30
取材・文:yuko 写真: shunsuke nakamura 

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