おひとりさまはお気の毒さまなのか?

おひとりさまはお気の毒さまなのか?
答えは否であるのだけれど、先日興味深い「仕打ち」に遭ったので報告。

その日は午後から大切なミーティングがあったけれど、それまでの時間はゆったりとしていたから久しぶりに孤独のグルメを楽しむことにした。
さて何を食べようかな?ガツンと韓国料理、本場のカレー、ガーリックの効いたパスタもいいね!暑さのせいかスパイシーな料理ばかりが思い浮かぶけれど、大切な仕事相手のところへ昼ご飯の香りたっぷりまとって行くのはマズイね。
迷いに迷った挙句、おしゃれな洋食屋に行くことにした。

入口で店員に迎えられ
「おひとりさまですか?」
「はい」(見りゃわかるだろ)
どうぞこちらへと案内された席は入り口近く、照明も薄暗いような席だ。
時刻はまだ早く、奥の席はガラガラだというのにここかぁと思っているものだから、席に着くのが1,2秒遅れた。すると貫禄充分な中年の女性店員が満面の笑みで「4名様席ですけれど、ここお使いくださいね」と圧をかけてきた。
そこまで言われちゃこの席に座るしかない。もやもやした気持ちではあるが、広いテーブルでご配慮ありがとうございますと指定された席に座った。

テーブルの向こうにはレジ、その奥にスタッフが飲み物を作るスタントが丸見え。良い眺めではない。人の出入りが多くて忙しないわね。
注文を済ませて改めて店内の奥を眺めると、ワタシ以外は2~4人の女性のグループだ。
明るい照明の下皆楽しそうにおしゃべりして食事を楽しんでいる。

むかし、ヨーロッパを旅行中、カフェやビストロに入ると、トイレの近くや目立たない席に押し込められることが多かった。口には出さないけれど、アジア人にはこの席が適切ということだったのだと感じている。薄暗い席でそんなことをぼんやりと思い出したりして。

あれ?待てよ、もしかしてワタシ差別されてる?ワタシ気の毒がられてる?
あらまぁ、気づくのが遅かったわね。
いいえ違う。店員はおひとりさまのワタシに惨めな思いをさせないために最大限の配慮をしてくれたのよ。

それにしても出入口が丸見えの席に座らせなくても…

もしかしたら見せしめにここに座らされてる?まさかね。

つまらないことをぐずぐず考えているうちに料理が出され、楽しむには程遠い気分で料理を流し込みこの日のランチタイムは終了した。

おんな一人で食事をするのは可哀そうでも惨めでもないのだからね。
そろそろそういう思い込みは止めようよ。

返信転送


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?