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仲間がいるということ

石徹白洋品店は、2012年5月にスタートし、2017年までは一人でぼちぼちやってきました。
2012年の12月に長男が生まれ、2015年に次男、そして、2017年10月に三男が生まれました。

次男が生まれるタイミングで、お店を新築することになりました。自宅でやっていたお店が、子供たちの存在によって手狭になってきて、仕事と暮らしを少し分けたい、という思いもあったからです。

そしてお店を新築してから、仲間が増えていきました。

私はもともと、みんなで何かをすることが好きでした。一人で何かことを進めていくことももちろん嫌いではないのですが、仲間がいることに幸せを感じます。

中学の頃から始めたテニスでは、部活の仲間はかけがえのない存在だったし、高校、大学も気がつけばずっと仲間と一緒に何かに取り組んできました。だから、私は石徹白洋品店を立ち上げた時にも、いずれは一人ではなく誰かと一緒に仕事をしていくことを望んでいたように思います。

子供が増えて、一人では手が回らないという理由もあったし、うちで働きたいという稀有な人が現れ始めた、ということもありました。

2017年にスタッフを雇用することをきっかけに株式会社にして、一人、二人、三人とだんだんメンバーが増えてきました。

2020年6月時点のメンバー集合写真

一人でやるのか(あるいは家族だけとやるのか)と、仲間とやるのか、では大きな違いがあります。私一人ではできないことが、仲間がいることでできます。
それは技術的なこともそうだし、精神的なこともそう。支え合うことができることで、1+1以上の力が発揮できます。

一方で、雇う人と雇われる人、という関係性が作られるのも事実です。そうなると、雇う人としての私は、ある程度責任を感じざるを得ません。

それまではあまり考えてこなかった売上以上の「利益」をしっかりと考えていかなければ、人を雇うことはできません。正直なところ、私は経営は向いていなくて、結局、その部分は夫や経理のスタッフに絶大な信頼を置いて任せることにしました。
そっちの方が、うまく回っていく、私が悩みすぎないことが、全体にとって大事なことだと、割り切ることができた、そんなきっかけもありました。

コロナを経て、メンバーの一部が入れ替わりました。

2023年7月撮影

会社を経営していると、同じ状況がずっと続くことはあり得ないことなんだな、と実感しています。特に、会社としてはまだ6年目の小さな組織だし、社会も個人のライフステージもどんどん変わっていきます。

私自身も、妊娠・出産・子育て、子育ても赤ちゃんから小学生まで、どんどん変化をしてきました。体も心もその時によって変わっていきます。

だから変化に柔軟になること、変わることが悪いこと・恐れることではなくて、感謝して受け入れるべきことだと捉える、そうすると何か起きた時に、「そうだよね、そうだよね」と肯定的になることができます。

私は会社というのは一定であり、その中で人の生活が守られていものだと思っていました。サラリーマンをしていた時期は特にそうだと勝手に思っていました。

けれども実際に自分で会社を経営していると、変わらないことなんて一つもないし、そういえば、実家は会社経営をしていましたが、子供ながらに”常に何か新しいことに挑戦しているんだな”と両親と祖父母の間で日常的に繰り広げられるあらゆる議論を傍で見ていて感じ取っていたように思います。


私が「仲間」とやりたい理由。それは楽しいから、そして自分一人でできないことが仲間とならできるから。

さらには、たくさんの人と一緒に賑やかにご飯を食べることが好きだから。

これは、もしかしたら、私が子供の頃に、実家には親戚を含め、会社の人などいろんな人が出入りして、一緒に楽しく過ごしたことが原風景としてあるからかもしれません。

人と人が繋がることで描ける豊かな風景。それを私自身も実現したいのかもしれません。まだまだ小さな力だけど、少しずつ大きくして、仲間と楽しく過ごせる時間を増やしていきたい。その仲間は、仕事仲間だけではなく、お客さんもそうだし、インターンもそうだし、ひいてはこの地域に共に住んでいる人たちもそうだなと思っています。

私の、そんなささやかな夢。実現させたい。

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