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仕事を通してみるスキー2 -ショップ-

「仕事を通してみるスキー」シリーズ、まずは一番身近な存在である、「ショップ」から考えていきます。

ショップの種類

・チェーンストア

チェーンストアとは、全国またはエリアに同じ店名で複数店舗を展開するショップのことです。代表的な会社としては、アルペン、ゼビオ、石井スポーツなどです。

・プロショップ

プロショップとは、その世界でアスリートや、ライダー、デモ、インストラクターとして深い経験や知見を持つオーナーやスタッフがいる専門性の高いショップのこと。一般的には強いカテゴリーがあり、単店舗で運営される。

・ECショップ

ECショップとは、オンライン上での販売をしているショップのことです。オンラインストアだけを運営しているお店は少なく、実店舗を構えつつ、オンラインストアも運営する"クリックアンドモルタル型"が大多数を占める。近年、この形態が多くなってきている。

ショップの中の仕事

・チェーンストアの場合

本部と支店という構造がある。本部勤務だと経営企画や全体の売上管理、バイイング、新規店開発などの業務がある。店舗勤務では店舗の運営責任者である店長、カテゴリーを担当するカテゴリー・フロア担当者、販売スタッフなどの業務になることが多い。店舗勤務しつつ、バイヤーとして商品の買い付けを担当していたり、ECショップの担当者だったりすることもある。

・プロショップの場合

基本的にオーナー、店長、バイヤー、販売スタッフ、メンテナンススタッフ、経理という業務を一人で行うことが多い。業務が分担されなく、オーナーに多くの業務が集中する代わりに、オーナーの強い世界観や価値観、やりたいことを忠実に表現されるお店になり、それがプロショップの強い魅力になる。

・ECショップの場合

業務を分割すると、オンラインストア担当者、受注&出荷担当者、カスタマーサービス担当者、システム管理者、Webマーケティング担当者に別れるが、多くの場合は、EC事業部にたくさんの人員がおらず、一人で何役もこなさなければならない場合が多い。

ショップのメリット

・広く全国にあり、お客様とのタッチポイントになることで、そのエリアの状況が深く理解でき、お客様の求めるものも現実的に知ることができる。

・接客・販売という全ての基本を学ぶことができる。メーカースタッフになろうと、スキー場の仕事であろうと、雑誌編集者であろうと、お客様とコミュニケーションを取り、仕事にしていくという部分は普遍的なスキルです。

・メーカーの営業と繋がりを持てる。店舗に訪問してくるメーカーのスタッフと出会うことがある。ショップとメーカーは常に緊密な関係であり、どちらが欠けても両者の仕事は成り立たない。

・自分の滑りと仕事を両立しやすい。特にスキー場に近いエリアにあるショップで働くことは、自分のスキーライフを充実したものにできる。特に開店時間がお昼頃となっているお店であれば、開店前に数時間滑ってから出勤という夢のようなライフスタイルができる。しかし、都内や都市部の店舗では難しい場合もある。

ショップのデメリット

・自分の知ることのできるエリアが限定される。例えば、北海道札幌市の店舗でスタッフとして働き始めた場合、そのエリアについては知識や繋がりが増えて濃い関係を築くことができるが、関西や関東の同じようなショップがどのような動きをしているのかあまりわからなかったりする。自分の知見を全国・全世界にむけようと思うと難しかったりする。しかし、店長やバイヤーとなり、展示会に出かけたり、メーカー主催のイベントに参加したりすると、全国のメーカースタッフ、ショップ関係者と繋がっていくこともあるので、立場次第ということもある。

・ショップスタッフとして最初の頃は、自分で好きなものを売れない。多くの場合、お店に並ぶものを考えているのはオーナーやバイヤーであることから、アルバイトとして入ったり、入社後数年では自分でチョイスしたものではなく、まずお店に並んでいるものから販売することになる。自分の裁量権が狭いということだ。

スキー業界の入り口としての"ショップ"

これからスキーに関わる仕事を考えている君へ。

「まずは近くのお店から働いてみよう。」

チェーンストアであれ、プロショップであれ、調べると近くの街になんらかのお店があることがわかると思う。まずはそのお店に行ってみて、どんなものを販売しているのか、どんなスタッフがいるのか見てみるといいと思う。そしてアルバイトを募集しているのかポスターを探したり、ネットで調べたり、店員に聞いてみましょう。

もう一つの入り口は「スキー場」で働くという道なのですが、筆者の経験上、スキー場の仕事は接客・人と知り合う機会がショップに比べると少ない。リフト係や、チケット窓口、パトロールなど道があるが、黙々と業務をこなすことが多い。その代わり同僚とは深いコミュニケーションができる。

スキー場スタッフとして視点は次回まとめます。

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