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基準点発表を受けて~登記法の視点からの考察~

みなさん,こんにちは。伊藤塾講師の髙橋智宏です。

11月4日,法務省より2020年度司法書士試験筆記試験択一式についての正解,基準点,得点別員数表が発表されました。

先日,総合的な視点からの考察の記事を書きましたが,今回は多くの受験生が課題意識を抱える登記法の視点からの考察を行いたいと思います(以下,問題のランクは末尾に掲載している伊藤塾の本試験問題分析会の資料に基づく)。

(1)登記法で何問取るべきだったか

改めて今年の午後の部択一式の基準点を見ていくと,「24問」という結果でした〔基準点ライン〕。上乗せ点の確保で考えれば,「28問」程度がほしいとことです〔上乗せライン〕。

それでは,午後の部のマイナー科目の中でAランクの問題8問すべてを正解したとして,残りの分(基準点ラインで16問,上乗せラインで20問)を登記法で正解しなければならないことになりますが,不動産登記法と商業登記法に分けて,どの問題を正解してそれぞれのラインに乗せていけばよかったのかを検証していきましょう。

※上乗せラインはいわば理想点であるため,そこに届いていなくても過度に気にする必要はありませんが,今後,最終的にはこれに到達するための学習をしなければならないことは認識しておきましょう。

(2)不動産登記法で何問取るべきだったか

不動産登記法で何問正解するべきだったかを考えると、以下の通りです。

基準点ライン:12問(Aランク8問,B+ランク4問)
上乗せライン:14問(Aランク8問,B+ランク6問)

(3)商業登記法で何問正解すべきだったか

商業登記法で何問正解するべきだったかを考えると、以下の通りです。

基準点ライン:4問(Aランク1問,B+ランク2問,Bランク1問)
上乗せライン:6問(Aランク1問,B+ランク2問,Bランク3問)

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(4)最後に

以上が,発表された基準点を踏まえて各登記科目における正解すべき問題数の考察です。自身の結果と照らし合わせて,どこの問題を取れればよかったのか,それを取るためには今後どのランクに当たる問題で問われている知識を習得するべきなのかを考えていきましょう。

その際は,今後の学習指針として以下の記事を参考にしていただければ幸いです。

★「2020年度本試験の不動産登記法を振り返る」
★「2020年度本試験の会社法・商業登記法を振り返る」

なお,新たにリリースされた「2021年合格目標択一登記法集中演習講座」は択一登記法を基礎から発展まで徹底的に強化する講座となっているため,登記法を得点源にしたい方ははぜひご活用ください。

いかがでしたでしょうか。みなさんの今後の学習指針を定める際の参考になれば幸いです。



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