腎臓と呼吸について
こんにちは。
今日は腎臓の役割に伴い、出てくる代償機能のことについて勉強していきましょう。
腎臓
腎臓の役割は骨の強化、血液の産生などがありますが、
今回は呼吸に関して勉強していくため、大事なところは
・水素イオンを尿で排出する
・HCO3−の再吸収を促進する
というところを覚えておきましょう
酸塩基平衡とは?
酸塩基平衡とは、血中の水素イオン濃度が酸や塩基に傾くことを言います。
もっと簡単に言うと小学校の理科でよくやった、リトマス紙に「酸性」「中性」「アルカリ性」があったと思います。
血の中にある水素イオンが酸性又はアルカリ性に傾くことを言います。
酸性、中性、アルカリ性で思い出すことありませんか??
そうです!
pHです!
pHの正常値は7.35〜7.45です。
7.35以下→「酸性に傾く」このことをアシドーシス
7.45以上→「アルカリ性に傾く」このことをアルカローシス
と言います。
呼吸性アシドーシス
呼吸性アシドーシスとは換気能力が低下し、PaCO2(=水素イオン)が高くなることを言います。
PaCO2(=水素イオン)が高くなると言うことは酸性に傾くと言うことになりますよね。
このことを呼吸性アシドーシスといいます。
なので、腎臓でHCO3−(重炭酸イオン)を再吸収し血中に戻すことでPaCO2は中性に戻ります。
呼吸性アルカローシス
呼吸性アルカローシスとは、換気能力が過剰となり過換気症候群(過呼吸)を引き起こすため、PaCO2(=水素イオン)が低くなることを言います。
PaCO2(=水素イオン)が低くなると言うことはアルカリ性に傾くと言うことになりますよね。
このことを呼吸性アルカローシスといいます。
なので、腎臓でHCO3−(重炭酸イオン)を尿中へ排出することを促進させることでPaCO2は中性に戻ります。
呼吸性アシドーシス、呼吸性アルカローシスでは換気機能が障害され、血中のバランスを保つことが出来ないため腎臓で血中のバランスを補っています。
その代償のことを腎性代償といいます。
代謝性アシドーシス
代謝性アシドーシスとは、腎臓に障害が起こりHCO3−(重炭酸イオン)の調節ができなくなったことで下痢や腎不全を引き起こしてしまうため、血中のHCO3−濃度が減少してしまいます。
HCO3−が減少してしまうと、pHは酸性に傾く。ということになりますよね。
このことを代謝性アシドーシスといいます。
なので、呼吸を促進させ、PaCO2(=水素イオン)を過剰に消費し、CO2の呼出を増加させることによりPaCO2が減少します。
代謝性アルカローシス
代謝性アルカローシスとは、嘔吐により胃酸を喪失してしまうことで血中の水素イオン濃度が低下し、pHは増加します。
pHが増加するということはアルカリ性に傾く。ということになりますよね。
このことを代謝性アルカローシスといいます。
なので、呼吸を抑制し、CO2の排出を減少させることでPaCO2が増加します。
代謝性アシドーシス、代謝性アルカローシスでは腎臓が障害されているため呼吸で血中のバランスを補わなくてはなりません。
この代償のことを呼吸性代償といいます。
この範囲はごちゃごちゃになりやすいですが、水素イオンがどうなるかをしっかり抑えておけばわかると思います。
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