2023 霜月の京都・11 重森三玲の庭をもっと観たい旅、東福寺塔頭霊雲院
タイトル通り、5月(皐月咲く京都シリーズ)に引き続き、またもや重森三玲である。
11月の13〜14日の二泊2日旅である。
この時期なので紅葉はそんなに望めない。けれどもハトが京都を目指す理由はひたすら“お庭”なのだ。重森三玲のお庭に魅せられて氏のお庭を巡る旅はまだまだ続く。
今シリーズは昨年中に書き上げるはずがどんどんずれ込み、ついには立春をも超えてしまうというぐずぐずの展開に。
東福寺では今回は光明院、霊雲院、龍吟庵を拝観した。
時刻は11:50。
霊雲院の拝観予約時刻が12:00〜なので、超急ぎ足で向かう。
とはいえ、ランチ場所も確認したいので東福寺の三門をぐるっと回り道する。
三門の向こう側には茶店があったはず…
確かにあった。けれどもメニューは甘味のみ。以前はうどんなどもあったように記憶するのだが、無いなら他を考えるしかない。
東福寺境内をガシガシ歩き、“臥雲橋”も素通りして霊雲院門前へ。
霊雲院は拝見のハードルが高く(笑)ハトはこれまでの京都旅行で毎度トライしても拝観できなかった寺院である。だから諦めてもいて、「霊雲院はリタイア後かしらん」と覚悟もしていたのであった。
それなのに!こんなにひょっこりとその機会が訪れるとは思ってもいなかった。
ひたすら相乗りさせていただいた“庭友さん”のおかげである。
本当にありがたく。
というわけで、霊雲院と龍吟庵は“庭友さん”と一緒に拝観したのだった。
拝観料を納め、内部へ。
お庭はすぐに目の前に現れた。
須弥山(しゅみせん)は、古代インドの世界観が仏教にとりいれられたものなのだそう。世界の中心に聳える高山だという。
いままでもお庭を見ていて須弥山とはどういうものか少しは学んだのだが、
このお庭ほど“宇宙”を感じてしまったお庭はない。
宇宙の中心から途切れることなく放たれ波打って広がっていくエネルギー、それはハト的には「愛」と表現するしかないのだが、なるほどお庭の中央には“愛”という字を持つ石が。
波に揺られながらも、
植栽の素晴らしさにも感動する。わからないながらも、すごく手をかけられている事がわかる程である。これぞパーフェクトの状態であろう。
しかもだ、白砂の上には一枚たりとも落ち葉が見当たらない。
凄さに身震いしてしまう。
だから拝観ハードルが高いのかも。
霊雲院の住職様たちの心意気なのか、それとも完成した瞬間を保とうとしているのかは、わからない。しかし完璧な状態でしか見せないというのは、本当の意味でお庭も拝観者さんも大切のしているからこそなのだと思う。
霊雲院では予約時間が設定されていたのに、小一時間の滞在中ほかの拝観者さんが入って来たのはたったの一組、2名さまだけだった。
もしかして予約1枠に対して一組しか受け付けていないのかも。
それにしても素晴らしかった。
お代わり必須である。
心の中で「また来ます」と呟き、霊雲院を後にする。
時刻は12:35。
ハトにしてはペース早め。
“庭友さん”と、ということもあるけど、
お庭の完璧さに圧倒され、長ーーーーい時間拝観していたような満足感。
門を出た途端、「はー」とため息が漏れる。
それと同時にお腹が空いているのにも気がつく。
“庭友さん”もお昼を食べ損ねており、ハトも朝にホテルで食べたのと光明院でのお茶の干菓子のみである。
ハト達はランチのために駅の方へは行かず、日下門の近くにある休憩所で軽く食べることに。
ここの休憩所はフードコート的になっていて、お腹が空いていて甘味以外のものを食べたく、かつ、時間を節約したい人にはベストであろう。
もっとも、そんなに東福寺に長時間滞在している人って少ないのかも知れぬ。
しかも休憩所はハイシーズン以外で営業しているかは謎である。
この日は日差しが暖かくというより暑いくらいになったが、風に当たるとひんやり。
おうどんの温もりがちょうど良かった。
ハトはものすごくお腹が空いていたのでとてもおいしく感じた。
時刻は13:20。
お腹も満たされ、次なる訪問先は龍吟庵である。
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