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knife

私は迷っている。

迷い始めたのはもう随分と前の話で、自分でもいつからこんなことを始めたのかわからないくらいだ。


将来の自分の身の振り方について。

将来の夢や選択は、別に一本化しなくてもいい。

これに気がついたのはここ近年のことで、これを知るまでは随分と気を張っていたし、これというものに出会えない自分を責めていた。

それに気がついてからも、いろいろ歩き回って世界を見ては「あれは違う」「ここじゃない」「やっぱりここじゃない気がする」そんなことの繰り返しだ。


簡単に言うと、世界に興味がありすぎるのだ。

あっちへ行ったりこっちへ行ったり、とにかく目移りをする。

「あれもいいな」「これも楽しそう」と、まるで一度にたくさんのおもちゃを与えられた子供のように、なんでもやりたくなってしまう。

時間は有限で、私はこの世界に一人しかいない。

だから何かを全部同時進行するなんて無理な話なのに、それをしたいと願ってしまう。

これを仕事と混同してしまっているようでは、間違いなく仕事は続かないし、周りに多大な迷惑がかかる。

好きなことを仕事にしようと思い立ってみても、うまくその仕事に溶け込めない、完全にその世界に飛び込めない、染まりきれない。

仕事となれば責任もある、こんな中途半端な私に人の仕事を請け負うことなんてできるのか?と何度も手を止めては、真面目に本気で考えてしまう。

やりたいことを仕事にするという形を取ってみても、結局すべてを自分の思うようには進めることはできない。

「仕事ってそういうものだよ」

私は仕事と、一生割り切って付き合って生きていかなければならないのか。

ならば別に好きなことじゃなくたっていい。

毎日なるべくストレスのないところで働いて、やりたいことは全部趣味で自分の好きな通りにやる。

それが一番自分にあっているんじゃないかとも思ったりもした。


仕事ってなんだろ、働くことの定義って何?

それを投げかけたとき「人によってその意味は違う」という回答が返ってきたけれど、私が考えるなら、生活していくため、ご飯を食べるため、趣味を楽しむための資金集め。

そんなところに落ち着いてしまうんじゃないか。


毎日同じ時間に起きて会社へ行って働いて、帰って生活して趣味やって寝る。

そんな一般的な、普通の未来すら、私には手にできないものだとどこかで悟って絶望していたけど、それはもしかして認識違いであるのかもしれない。

普通に就職して普通に働くことを経験してないから、自分に合った環境を探し求めて、あれも違う、これも違うと思い込んでいるのかも。

私が求めているものはいつも 普通 だった。


人生的にも年齢的にも、周りよりも随分と遠回りをしているのは誰がどう見ても一目瞭然だし、いまさらその普通を「返してほしい」なんて思わないけれど


私どうしたらいいの

何ならできて、何はできないの


将来に対する不安を感じ始めて10年、自分に投げかける問いは何も変わっちゃいない。



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